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建物・家づくり
新築住宅を建てたい人が一番最初にやりたい根回し方法
「新築住宅を建てる」というのは、とても大変なイベントです。
土地選びから工事の打ち合わせ、書類の処理など、さまざまな段階を踏む必要があります。
そして他にも、「契約する前に、まず根回ししておきたいこと」も存在します。
新築住宅を建てる際、関係者に根回しして、協力してもらうことはたいへん重要です。
それぞれをおさえておけば、新築住宅の話はスムーズに進められるでしょう。
逆に根回しして同意が取れていない状態だと、後々でトラブルにまで発展することも。
本記事では、「新築住宅を建てたい人が、一番最初にやりたい根回し」について解説します。
新築住宅の話を始める前に、ぜひ、参考にしてください。
配偶者に根回しする方法

まずは配偶者に対する根回しの方法について、考えておきましょう。
よくあるのが、「自分は新築を建てたいけれど、夫は先延ばししたがる」というケースです。
夫が新築を建てたくない、と思っているままでは、そもそも話すら始まりません。
また「仕方なく話に参加している」というスタンスを取られるのも、避けたいところです。
でなければ、自分の理想が通らなかったり、打ち合わせが滞ったりするなどのトラブルになり得ます。
よって夫にも、新築住宅を建てることに対して、ある程度前向きなスタンスを取ってもらう必要があるでしょう。
夫に新築住宅への興味を持たせるためには、「新築住宅のメリット」を理解してもらう必要があります。
メリットを理解してもらえれば、ある程度前向きになり、意見なども言ってくれるようになるはずです。
メリットを伝えるときに重要なのは、「論理的である」ということです。
心理学、あるいは生物学での話になりますが、男性は「論理的でないこと」を、強く嫌う傾向があります。
よって、「なぜ、そのメリットが必要なのか?」という点について、できるだけ論理的な説明をしましょう。
「なんとなくいいじゃん!」というようにアバウトな伝え方だと、男性は動いてくれません。
さらに心理学的なテクニックを使うなら、「両面提示」も有効です。
両面提示とは、要するに「メリットとデメリット、両方を伝える」ということ。
デメリットも伝えることで、「美点だけをアピールしているな」と思われづらくなります。
デメリットについては、「夫にとってどうでもいいこと」を伝えるのがベスト。
たとえばバスルームに興味がない夫へ、「お風呂は小さくなっちゃうけど......」と伝えるような形ですね。
デメリット、と言っていますが、この場合だと夫には本当にどうでもいいデメリットなので、断る理由としては挙げづらいわけです。
こういったテクニックを、「無関係提示」と呼びます。
根回しと少し逸れる部分もありますが、事前に夫の希望をしっかりと聞きだすことも大切。
なぜなら妻一人で主導してしまうと、後々で夫が不満を言うかもしれないから。
新築住宅を建てるときに、「どうでもいい、勝手にして」と言う態度を取る人もいます。
しかしそういう態度を取った人に限って、後々で「なんで天井がこんなに低いんだ」などと、不満を言い出すものです。
後々で不満を言われるとたいへん腹立たしいので、事前に希望は聞き出しておきましょう。
親族にも根回ししておこう

時には、両親や義両親への根回しも必要となるでしょう。
なぜなら、彼らから反対されたり、介入されたりというケースがあるからです。
そうなると、新築住宅を建てること自体が難しくなったり、理想的な新築住宅にならないといった問題が出てしまうかもしれません。
よって根回ししておくことで、反対や介入を防いでおく必要があります。
たとえば、
- 「家を建てること」は、夫婦で考えることだというスタンスを見せておく
- 新築住宅のほうが、子供に取っては健康的であるという考えを示しておく
- 最近は「サブリース」や「不動産売却」などもしやすいから、リスクも低い
- お金はじゅうぶんに用意していることをアピールするetc...
というような形で、何も口出しできないような空気感を作っておくのです。
できるだけ反対と介入を避けて、そもそも説得するような場面がないようにしたいところ。
あるいは両親・義両親のいずれかが新築住宅に対して否定的ではなかった場合、
「お義母さんにお義父さんを説得してもらうように頼む」というのも、有効な根回しとして考えられます。
ただし両親や義両親が反対している理由は、実に正当なケースもあります。
介入されたとき、本当に無意味な介入かどうか、冷静に見極める必要があるでしょう。
彼らに家を建てた経験がある場合は、より注意すべき。
なぜなら、経験から裏打ちされた知識や注意点を聞き入れられるチャンスだからです。
営業担当者にも根回しする

また、営業担当者に根回しするという方法もあるでしょう。
要するに営業担当者と協力して、夫や親族を納得させつつ、有利な方向へ進めていくというわけです。
営業担当者を味方につける最大のメリットは、「権威性が利用できる」というところ。
夫や親族が「営業という仕事に、どんなイメージを持っているか」ということにも左右されますが、基本的に営業担当者は、「新築住宅のプロで、権威がある」として写ります。
人間は、権威あるものに従う「権威への服従原理」という心理特性を有しています。
要するに「プロが言うことは信用しがち」、ということですね。
つまり営業担当者に「夫や親族を説得してほしい」と根回しすることで、権威ある説得、説明ができるようになります。
新築住宅についてよく知らない自分が解説するよりも、圧倒的に聞き入れやすいはずです。
また営業担当者も、「家を売る」という使命を帯びてそこにいます。
つまり「家を建てる」という立場の人間とは目的が一致しているので、快く協力してくるでしょう。
まとめ

新築住宅を建てるうえでは、「周囲の人間を説得し、理解させる」という過程が重要になります。
特に夫や両親、義両親へ根回ししておくことは、たいへん重要だと言えるでしょう。
ここを放っておくと、余計な反対意見が出たり、話を進められなかったりと、いろいろな不具合が出てきます。
普段から伏線を張ったり、引き入れられる人は味方につけておくなどして、できるだけ周囲から納得してもらえるようにしましょう。
うまく根回しできれば、思い通りに話を進められるようになるはずです。
是非、参考にしてください。
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かっこいい家を建てるには?外観デザインや間取りの特徴について解説
理想とする家づくりをするためには、どんな家を建てていきたいかしっかりイメージを持つことが大切です。家のスタイルはさまざまあり、好みも人それぞれ。これから家の購入を検討されている方はどんな家があるのかしっかりチェックしておきましょう。この記事ではかっこいい家とはどんな家か、デザインや設計のポイントなどをご紹介していきます。1 かっこいい家とは2 かっこいい家の「外観デザイン」3 かっこいい家の「内装デザイン」4 かっこいい家の「間取り」5 かっこいい家の「内装設備」6 かっこいい家のアイデア実例7 かっこいい家を建てるには?8 まとめ かっこいい家とは 「かっこいい家」とはどんな家か、少し抽象的でイメージがつきにくいかもしれません。家のスタイルには「かっこいい家」の他にも「おしゃれな家」「かわいい家」などがあり、「かっこいい家」とは、スタイリッシュ、モダン、シンプルなデザイン、明度を抑えたカラー、などの要素を含んだ家が該当します。わかりやすいのがガレージハウスです。ガレージハウスはシンプルで直線的なキューブ型の外観が特徴的です。「かっこいい家」と対極にあるのが「かわいい家」ですが、こちらは「かっこいい家」とは違って曲線的で明るい色が使われている傾向にあります。「かっこいい家」というのは、ガレージハウスの他にもさまざまなスタイルがあり、具体的なことを突き詰めていくと個人の好みでデザインは変わっていきますが、どのスタイルもコンセプトが統一されており、かっこよさを重視してデザインがされています。 かっこいい家の「外観デザイン」 「かっこいい家」の外観は直線的なデザインという印象があります。近年ではキューブ型の住宅も多くなり、そのシンプルな外観からモダンでスタイリッシュさを感じさせます。また、ガルバリウム鋼板の外壁は、金属の洗練されたデザインにより外観にシャープさを与えてくれるため、「かっこいい家」の外壁材として採用されています。ガレージハウスのように「男らしさ」をキャッチコピーにしている家は素材や間取り、外観もかっこよさを重視し、使用されるカラーもモノトーンや原色など、明度を抑えた色が採用されています。「かっこいい家」は無駄なものは削りシンプルさを重視し、重厚感を出さないデザインが特徴的です。 かっこいい家の「内装デザイン」 「かっこいい家」の内装も外観と同様にスタイリッシュ、モダン、シンプルなデザイン、明度を抑えたカラーなどの要素をデザインに取り入れています。「かっこいい家」の特徴にある無駄なものを削るという要素には清潔さがあり、きれいに整理された空間とオープン階段の開放感、アイアンやスチールの手すりによるシャープさなどが、かっこいい室内空間を演出してくれます。「かっこいい家」の内装は素材感が重視されており、どの内装材もそれだけで存在感を与え、家具は家のテイストに合ったものを配置しています。内装のカラーは明るさを出すためにホワイトを採用する場合もあり、モノトーンの色を使うにしても天井高を通常よりも上げたり、開口を大きくして採光を取り入れたりするなど閉塞感がでないように配慮されています。 かっこいい家の「間取り」 「かっこいい家」は家事動線がしっかり計画されており、無駄のない合理的な間取りが特徴的です。ライフスタイルにも合っているため利便性が高く生活に抱えるストレスも少なくすむでしょう。基本的な間取りの計画は家を建てる土地の特徴をしっかり把握していることが大切です。北側や南側など土地の方角によって間取りは変わってくるため、各方角の特徴は押さえておきましょう。一般的には採光が取れるのは東側と南側です。採光を取り入れることにより明るく開放的な空間を作ることができるため、東側や南側には家族が集まるリビングを配置されることが多いです。間取り計画ではプライバシーの確保も大切ですので、窓の配置や大きさには注意しましょう。 かっこいい家の「内装設備」 「かっこいい家」はライフスタイルに合った設計がされているため、趣味空間としても充実させています。バスルームには音楽を聴くことができるスピーカーや浴室テレビを設置したり、ワークスペースとして書斎や映画鑑賞を楽しめるホームシアターなどを間取りに取り入れていたりします。照明も大切な要素で「かっこいい家」はうまく照明の光を使って外観や室内を魅力的に演出しています。また、「かっこいい家」は整理されたイメージがあるため、洗い物など生活感をなるべく目立たせない工夫も必要です。キッチンには食器洗い乾燥機を設ければ、シンクに洗い物がたまらずきれいな状態を保つことができ、急な来客があっても見られる心配がありません。また、衣類や生活用品、食品なども効率良く収納するためにパントリーやウォークインクローゼットを間取りに配置すると家事動線が良くなります。 かっこいい家のアイデア実例 これから家の購入を検討されている方は、どんな家を建てていくかイメージを膨らませるために実例を参考することをおすすめします。ここでは「かっこいい家」の実例をご紹介していきます。 事例1:ガルバリウム鋼板の外壁材でスタイリッシュな外観にガルバリウム鋼板のサイディングを採用し、縦張りの外壁と縦長の窓を設けることでラインが際立ち非常にスタイリッシュな仕上がりになっています。また、このシャープさと合わさって建物のコーナー部分には大きめの開口を設けているため、ブラックという重めの色を使っていても建物自体に重厚感を感じさせません。全体的に直線的な外観はシンプルでありながらも洗練された印象があります。事例2:ブラックと木を融合させた外観こちらはブラックの外壁材に木を融合させた外観を持つ住宅です。こちらも直線的でシンプルな形状をしておりますが、アクセントとして木の柄を外観に採用しています。木のあたたかみを取り入れることで、シャープな印象を少し和らげメリハリのある外観を演出しています。事例3:清潔感のある開放的な空間こちらは内装の実例ですが、「かっこいい家」の内装は物が少なく清潔感のある空間であることが大切です。吹き抜けを採用した間取りと壁で遮らないオープン階段、格子を取り付けることで空間を分断せず一体感を生み出しています。配置する家具や照明も比較的シンプルなデザインを採用しており、空間に洗練さを感じさせてくれます。 かっこいい家を建てるには? 家を建てる会社は「ハウスメーカー」と「工務店」「設計事務所」があります。各会社は特徴が異なりますので、自分に合った会社に依頼しましょう。以下に各会社の特徴をお伝えします。【ハウスメーカー】 ハウスメーカーは営業エリアを全国展開しており、コンセプトが異なる複数のプランを商品ラインナップとして提供しています。全国展開しているため保証の充実と施工やメンテナンスのマニュアル化など効率化を図り、品質のばらつきを抑え安定したサービスを受けることができます。【工務店】工務店の定義はありませんが、一般的に地域密着で営業活動する住宅会社が工務店とされています。地域密着で活動しているため地域の特性を把握し、事務所から近いエリアを対象としていますので緊急な時の対応も可能です。レスポンスがいいためアフターサービスも手厚く受けることが期待できます。【設計事務所】設計事務所は建築士が事務所を開く設計に特化した住宅会社です。基本的に設計の制限を受けず完全注文住宅を建てることができ、低予算でもその範囲の中で優れたデザインの家を建てることができます。「かっこいい家」を建てるには、コンセプトに合った家を建ててくれる住宅会社を選ぶことが大切です。極端ですが北欧風やカントリーハウスのようにかわいさを重視する住宅会社に「かっこいい家」を依頼するのは適切とは言えません。「かっこいい家」の特徴であるスタイリッシュさを得意とする住宅会社に依頼しましょう。家とち本舗のイエテラスはスタイリッシュなキューブ型を採用したデザインです。無駄がなく洗練された外観と暮らしやすい機能性を持たせた住宅ですので、「かっこいい家」を求めている方におすすめです。イエテラスの詳しいことはこちらの下記のリンクをご覧ください。イエテラスのコンセプト まとめ 「かっこいい家」は直線的で洗練されたデザインを持つ住宅です。「かっこよさ」は人によって捉え方が異なりますので、これから家を建てる方はどんなイメージを持っているか、具体的に伝えられることが大切です。イメージの食い違いが起きないように施工事例の写真やイラスト、雑誌など視覚的に伝わる方法も使って設計士の方に建てたい家のイメージを伝えましょう。家づくりは情報収集することが大切です。いえとち本舗は無料で家づくりに役立つ資料を提供しておりますので、これから家を購入しようと考えている方はぜひご利用ください。資料請求はこちらからさらに会員登録をするとVIP会員様限定の間取り集や施工事例、最新の土地情報をお届けいたします。当社は一切押し売りを致しませんので安心してご登録ください。会員登録はこちらから