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建物・家づくり
新築住宅でうごいてくれない夫の動かし方
「新築住宅を建てたいけれど、夫が動かない」
「何を言っても『新築住宅を建てる』という話が進まない」
「新築住宅のせいで揉めている」
というようなケースに陥るケースは、決して少なくありません。
「新築を建てたい!」と思っている中で、夫が動いてくれないのは、とても困りますよね。
中にはものすごくイラついてしまう人も多いでしょう。
とはいえ、新築住宅を建てるためには、夫に動いてもらうしかありません。
今回は少し趣向を変えて、「心理」の観点から、夫を動かす具体的なテクニックについて解説します。
新築住宅に無関心な夫に効く、心理学的な動かし方

夫を説得するためには、さまざまな試みがなされていると思います。
新築住宅への熱意を伝えてみたり、夫にとってのメリットを解説したり......
しかし、それでも動かない夫は動きません。
「もう、いいかげんちゃんと将来のことを考えてよ!」と感じている人も多いはずです。
こなかなか難しい局面ではありますが、できるだけ話が進められるように、以下のような心理テクニックを織り込んでみましょう。
いずれも営業や交渉などの場面において、広く使われているものです。
もちろん心理学も完璧なものではないので、「テクニックを使えば、すぐに夫は動いてくれる!」というような魔法ではありません。
しかし、ただひたすら新築住宅を推すよりも、よい結果に結びつきやすくなるでしょう。
ゴールデンサークル理論で話を組み立てよう
これはプロのカウンセラーや、臨床心理士が頻繁に用いるテクニックです。
ゴールデンサークル理論は、話の組み立て方のひとつで、
- 「なぜ」(WHY)から話し始めて
- 「どのように」(HOW)を通過して、
- 「何をするか」(WHAT)に着地する
という構造になっています。
新築住宅を建てることに置き換えると、
- 「なぜ、子育ての環境や綺麗なバスルーム、あるいは寝室が必要なのか?」(WHY)
- 「それを達成するために何が必要なのか? 新築住宅が必要!」(HOW)
- 「新築住宅を建てるにはどうすればよいか? 新築住宅を建てるために動くこと」(WHAT)
という流れになります。
すると夫は「新しい環境が必要で、そのためには新築住宅がなくてはいけなくて、そして行動が求められる」というメッセージを受け取ります。
仮に「新築住宅を建てようよ」と言ってしまうと、いきなり「何をするか」(WHAT)を突きつけてしまうので、いかに無理のある話し方であるかがわかるでしょう。
新築住宅について話すときは、ゴールデンサークルの流れを意識してみましょう。
ちなみにAppleの商品発表会でも、ゴールデンサークルが活用されています。
つまりゴールデンサークルは、Appleも認めるほど効果的だというわけですね。
「フット・イン・ザ・ドア」で、段階的に説得
フット・イン・ザ・ドアは、もっとも基本的な心理学テクニックのひとつです。
簡単に言えば、「小さなお願いごとを承諾させて、最終的に大きなお願いごとも承諾させる」というもの。
今回の場合”大きなお願いごと”とは、「新築住宅の話を進める」ということですね。
いきなり「新築住宅を建てよう」と言っても、すぐに同意できるものではありません。
しかし段階的に小さなお願いごとを通すことで、同意が得られる可能性が高くなります。
まずは小さなお願いごとをしましょう。
「新築住宅のパンフレットがあるから、少しでいいから見ておいてね」
「建てなくてもいいから、どんな暮らしがしたいか考えよう」
というような形ですね。
この範囲であれば、「まあ興味ないけど、これくらいなら......」と言って対応してもらえそうだと思わないでしょうか?
続いて、少しずつお願いごとを大きくしていきます。
すると、
「1時間でいいから、住宅展示場を見に行こう」
「建てなくていいから、30分だけメーカーの話を聞こう」
といった「実際に動く」お願いも、フット・イン・ザ・ドアによれば、通りやすくなるというわけです。
あとはメーカーの営業担当者と一緒になって、新築住宅の魅力を伝えていきましょう。
この段階では、少なくとも新築住宅に対する考え方は、ある程度前向きになっているはずです。
「ソクラテス・ストラテジー」で、「同意させる」
ソクラテス・ストラテジーという心理学テクニックも有効です。
これは、「質問して、相手の発言を同意するものに近づけていく」というテクニック。
かなり巧妙なもので、「そこまでするのか」と感じるかもしれませんが、新築住宅の夢を叶えるためには活用したいところ。
具体的には、以下のような形で用います。
妻「新築住宅は、お金がかかるからイヤなの?」
夫「そう。お金がかけたくない」
妻「子育ての環境とかは後回しって感じ?」
夫「まあ、後回しにはしたくないね」
妻「自分の部屋がなくてもいいって思うの? ゆっくりゲームとかしたいんじゃないの?」
夫「まあそれができたらいいよね」
妻「じゃあ子育てできる環境と、ゲームできる部屋を作ろうよ」
というような形で、「新築住宅を建てる必要がある」ことにつながる発言を引き出していくわけです。
もう「子育ての環境は後回しにしたくないし、ゆっくりゲームをしている環境が欲しい」と、夫は主張しています。
となると、「じゃあ、そうすればいいじゃない」という風に、こちらも主張できるというわけです。
「説得の6原則」から考える、新築住宅で動いてくれない夫の動かし方

上記のようなテクニックをおさえておけば、状況はよくなるでしょう。
使ったからといって全てが解決するわけではありませんが、きっと進歩はするはずです。
テクニックと同時に、合わせて「説得の6原則」についても覚えておきましょう。
「説得の6原則」は、社会心理学者のロバート・B・チャルディーニが考案した、とても信頼できる理論です。
説得の6原則は、以下で構成されています。
- 好意を持つ
- 権威に従う(すごい人の意見は聞く)
- 社会的な証明:(他人の行動に影響される)
- 希少性を感じる:
- 一貫性がある(主張がブレない)
- 返報性(よくしてもらったのだから、自分もよくしてあげたい)
つまり夫を説得する中で、上記6つの原則が、できるだけたくさん機能している状態を作ればよいのです。
これをおさえておくことで、ただ闇雲に「新築!」と言い続けるよりも、はるかに効果的な説得ができます。
上述したテクニックではカバーできない場面は、おそらく何度も訪れます。
もし予想しない展開になったら、上記の原則を意識して発言してみましょう。
夫の動かし方をおさえて、新築住宅の心理戦に勝利しよう

「新築住宅を建てる」というのは、誰にとっても大きな変化です。
人間は変化を嫌う生き物(心理学的に言えば「現状維持バイアス」を持っている)なので、なかなか新築住宅には積極的になれません。
よって夫がなかなか動かないというのは自然な反応であって、決して珍しい話ではないのです。
新築住宅を建てることに関する説得や交渉は、「やみくもに気持ちを伝える」だけではうまくいきません。
言い換えれば、夫の心理や心理学的テクニックや理論をおさえたうえでの「心理戦」とも言えるでしょう。
「メンタリストでもないんだし、そこまでしなくても......」と思う人もいるかもしれません。
しかし「人の心を動かす」というのは難しいことで、むしろ「ここまでやっても、絶対にうまく行くとは限らない」とも言えます。
とはいえ上記のテクニックや原則が、多くの不可能を可能にしてきたことは事実です。
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勾配天井と聞くと名前がすでに物語っているように、なんとなくどんな天井かイメージがつくかと思います。しかし、具体的にはどんな特徴やメリットがあるのか知らない方も多いかもしれません。この記事では勾配天井とはどんな天井か、メリットやデメリット、空間づくりに必要な照明器具の選び方をご紹介します。1 勾配天井とは?2 勾配天井のメリット 3 勾配天井のデメリット4 勾配天井に取り付ける照明の選び方5 まとめ勾配天井とは? 勾配天井とは屋根の傾斜を活かして仕上げた天井のことをいいます。名前のとおり天井に傾斜があるため、低いところから高く上がっていく天井は奥行きの広がりと開放感を生み出してくれます。通常の天井は梁の下に野縁という骨組みを組みボードを張って仕上げているので、天井はフラットに仕上がり屋根の構造もボードで塞がってしまいますが、勾配天井の場合は屋根構造の梁を見せる仕上げ方も可能です。天井に動きが生まれ、天井高の違いを活かして間取りをゾーニングすればメリハリのある立体的な空間も演出することができます。勾配天井は屋根の形状で仕上がり方が左右され、切妻屋根や片流れ屋根などどんな屋根を採用するかで勾配天井の形も変わってきます。また、北側斜線制限のかかる屋根を活かして勾配天井にするというケースもあります。 勾配天井のメリット 勾配天井の大きなメリットは空間に開放感を与えてくれるということです。一般的な天井高は2.4mですが、勾配天井にすることでさらに天井を高くすることができ、低いところから高く上がっていくことで視線が縦に抜けて広がりを感じさせてくれます。勾配天井は吹き抜けの組み合わせと相性が良く、高窓を設置することで光が部屋に差し込み明るく開放的な部屋になります。また、採光の他に暖かい空気を外に出すのにも役立ちますので空気の循環も良くなります。内装の見せ方としても勾配天井は優れており、屋根構造である梁を空間のデザインとしておしゃれに見せることも可能です。勾配天井は空間の一部として使えますので、リビングなどの居住スペースの他にロフトなどの収納としても有効活用することができますので、収納スペースの確保ができないという方にもおすすめです。北側斜線制限のかかる家の場合は、制限のかかる屋根を有効活用して勾配天井にするのも一つの方法です。天井が低いところは落ち着きが生まれ、窓も低くなるためプライバシーを確保することもできます。 勾配天井のデメリット 勾配天井を取り入れる際に注意すべきことはコストが掛かるということです。天井の面積が増えますので、通常のフラットに仕上げる天井よりも施工手間や材料費は高くなり、どのくらいの予算を掛けていくかかがポイントになります。また、新築時の予算だけを考えるのではなく、後々必要になるメンテナンスの費用も事前に計画しておくことが大切です。数十年後にはクロスや塗装、塗壁などメンテナンスが必要になり工事のお金が掛かります。勾配天井の場合は高さもあるため脚立では作業ができず、室内に足場を設置するケースもあり、通常の部屋と比べて工事代が高くなるかもしれません。また、断熱性能が低いと冷暖房効率が悪くなり部屋の快適性が損なうばかりか光熱費も掛かってしまいます。勾配天井を取り入れる時は快適な室温を維持できる断熱性を持たせることが重要です。また、日頃のお掃除のことも忘れてはいけません。梁やシーリングファンには埃が溜まり定期的に掃除をしなければいけませんが、高い場所にあるため掃除は手軽とは言えません。脚立に登ったり、伸縮できるモップを使ったりと掃除の負担を感じることもありますので、勾配天井を取り入れる時は毎日のお手入れのことも対策しておきましょう。 勾配天井に取り付ける照明の選び方 快適な空間づくりはどんな照明を取り付けるかも重要なポイントです。各照明器具は特徴が異なり、光の照らし方も変わるため、イメージしている部屋に合った照明選びが大切です。また、単に部屋を明るくする目的で照明を設置するのではなく、光を見せるというのも大切です。レストランやカフェのようにインテリアとして照明を見せ、絵画や雑貨などに明かりを照らして存在感を与える演出もできます。ここでは勾配天井に取り付ける照明の種類や選び方をお伝えしていきます。シーリングライト シーリングライトは天井にある電源ソケットに接続して固定する照明で、価格も安価なため住宅に多く普及している照明器具です。通常のフラットの天井なら部屋全体を照らすことができ有効なのですが、勾配天井の場合は光を照らす方向が傾くため部屋を明るくするにはあまり向いていません。また、照明器具が傾斜に合わせて固定されるため、器具自体が重力に逆らいソケット部分に負荷がかかり取り付け強度に問題が生じてしまいます。もし、勾配天井にシーリングライトを取り付ける場合は器具の傾きがないようにパッキンなどを当てて水平に固定する必要があります。勾配天井での照明器具としては光の届け方に工夫が必要ですし、見栄えとしてもあまり良くはありませんので、シーリングライトは避けた方が無難かもしれません。ペンダントライト 天井から吊り下げるタイプの照明がペンダントライトです。天井から下がる位置に照明器具がくるため、光が手元に届きダイニングテーブルやカウンターのところの設置に適しています。ペンダントライトは光の範囲が狭くなりがちですが、複数のペンダントライトを連続して設置することで明かりの確保とおしゃれな空間を演出することができます。吊るすタイプの照明ですので、地震などの揺れには注意が必要です。ガラスなど割れる素材が使われているペンダントライトだと落下した時に怪我をしてしまう恐れがありますので、割れにくい素材の器具を選ぶといいでしょう。ダウンライト 天井に埋め込むタイプの照明がダウンライトです。ダウンライトは一つのみで部屋を照らすのではなく、複数のダウンライトを天井に埋め込んで部屋に光を届けます。デザイン的にも勾配天井の邪魔にならずおしゃれな空間を演出してくれます。ダウンライトを採用する際は傾斜天井に対応したものを選びましょう。天井の傾斜角度に合わせて壁面や床面を照らすことができます。また、間接照明としてもダウンライトは有効です。テレビや絵画、ニッチにあるオブジェ、ベッドの枕元、などピンポイントに光を照らすことで特別な空間を作り出してくれます。シーリングファン 照明とファンを組み合わせたタイプがシーリングファンです。ファンのプロペラが回ることで空気が循環し、冷暖房で整えた空気が部屋に広がり快適な室内環境にしてくれます。空気が流れるため冷暖房効率が向上することにより節電の効果も期待でき、室温が整えにくい勾配天井にシーリングファンは適しています。器具のサイズも大きいため存在感があり、空間をデザインするアクセントにもなります。温かみを感じさせる木材を使用したプロペラやモダンな薄型デザインのシーリングファンもあります。また、設置方法も天井に直付けするタイプと天井から吊るすタイプがありますので、空間のテイストに合わせて照明を選ぶことができます。 まとめ 勾配天井は傾斜を持たせた天井で、空間に開放感を与えることができます。光を取り入れ明るい部屋にすることができますので、家族が集まるリビングにもぴったりです。天井高の低いところと高いところで部屋を用途別に分けてあげれば、立体的な空間となりメリハリが生まれます。動きのある空間となりますので通常のフラット天井よりも視野が広がり、開放性を感じさせてくれるでしょう。家づくりは情報収集することが大切です。いえとち本舗は無料で家づくりに役立つ資料を提供しておりますので、これから家を購入しようと考えている方はぜひご利用ください。資料請求はこちらからさらに会員登録をするとVIP会員様限定の間取り集や施工事例、最新の土地情報をお届けいたします。当社は一切押し売りを致しませんので安心してご登録ください。会員登録はこちらから