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建物・家づくり
新築住宅はいつからメンテナンスをする?時期と点検・補修ポイント
住宅は年数が経つにつれて劣化していくものです。
ここで適切なメンテナンスを怠ると、家の寿命はどんどんと短くなってしまう恐れがあります。
では、住宅の適切なメンテナンスや時期とはなにか、疑問に思われるかもしれません。
今回は大切なマイホームに長く住んでいけるように、住宅のメンテナンスと時期についてお伝えしていきます。
住宅のメンテナンスは建物と住宅設備に分けられる

住宅は経年劣化するものですから、時期に合わせて適切なメンテナンスを行う必要があります。
住宅に必要なメンテナンスの箇所は大きく分けると「建物のメンテナンス」と「住宅設備のメンテナンス」の二つです。
建物のメンテナンスは家そのものを保つために行い、住宅設備のメンテナンスは料理をする、入浴するなど生活に関わることを快適に過ごしていけるために行っていきます。
では、「建物のメンテナンス」と「住宅設備のメンテナンス」の項目を具体的にご紹介していきます。
建物のメンテナンス

「メンテナンスはまだ大丈夫だろう」と手入れを放置してしまうと、家の劣化は進み元の状態に戻らない可能性もあります。
構造体の腐食や屋根からの雨漏りなどが起きてしまうと、生活に支障をきたし、修復する工事も大規模になりやすいです。
建物のメンテナンスは家そのものを保つために重要な要素ですので、必ず適切な時期に行なっておきましょう。
構造体
家の構造体である土台や柱、梁などは壁の中に隠れてしまっているので、建築の専門家でなければ普段見ることはないかもしれません。構造体の補修は必要に応じて補修を行なっていくとしか言えないのですが、地震や台風の直後には異常がないかチェックしておくといいでしょう。
防蟻処理は新築を建ててから5年〜10年ごとに行なってください。
シロアリは湿気を好み餌に木を食べるため木造住宅にとっては天敵です。
シロアリ被害に遭うと修復する規模も大きくメンテナンス費用もかかりますので注意しましょう。
また、築20年を超えてくると床がへこんだり、床鳴りを引き起こしたりする症状がでてきます。
この時期になりましたら、家の全面的なメンテナンスを検討した方がいいでしょう。
屋根

屋根は太陽の直射日光や風雨に晒されていますので、かなりのダメージを受けています。
屋根を良好な状態に保たなければいけない理由は雨漏りです。
雨漏りを引き起こしてしまうと、生活に支障をきたすどころか、建物の柱や梁などの木部が雨に濡れて腐食し、さらにシロアリが寄ってきて被害を及ぼす危険性があります。
屋根のメンテナンスは、新築を建ててから10年目に一度専門業者に点検してもらいましょう。
点検は新築を建ててもらった住宅会社に行ってもらうことをおすすめします。
築20年目は、屋根の塗装や葺き替えを検討する時期になります。
外壁

外壁の劣化は外壁のひび割れや防水性の低下が起きます。
これらの劣化は、外壁から水が侵入し、柱などを腐食させてしまうリスクがあり、水が侵入した外壁も放置してしまうと劣化が早まってしまいます。
建物に水を含んでしまうとシロアリ被害のリスクが高まりますので、しっかりとメンテナンスを行うことが大切です。
外壁は新築を建ててから10年目に塗装を行うことをおすすめします。
また、外壁が窯業系サイディングの場合は目地シーリングの打ちかえも一緒に行っておきましょう。
外壁は10年を目安に定期的にメンテナンスをすることが大切です。
内装

内装のメンテナンスは、壁紙や室内建具、フローリングなどの床材などがあります。
壁紙やフローリング、建具などは日常的に使うものですから汚れや傷がつきやすい場所です。
内装材の汚れや傷は生活環境によって異なりますので、メンテナンス時期も一概には言えませんが、築5〜10年目あたりから壁紙の汚れやフローリングの傷などが目立ってきます。
美観的に気になる場合は、壁紙の貼り替えやフローリング傷のリペアなどを行うといいでしょう。
また、内装材の美観を保つには日頃の掃除や手入れが大切です。
築20年を超えると家の構造体のメンテナンスも考慮しなければいけない時期ですので、このタイミングに内装を新しくするのもいいかもしれません。
住宅設備のメンテナンス

住宅設備機器は耐用年数というものがあります。
耐用年数を超えると住宅設備機器の故障のリスクが高くなります。
ベストなタイミングは壊れる前に修理または交換することですので、耐用年数を目安にメンテナンスしましょう。
水回り設備:キッチン・浴室・トイレ・洗面化粧台

【キッチン】
- キャビネットの蝶番・建て付け調整:約5年目
- 水栓金具の交換:約10年目
- レンジフードの点検・交換:約10年目
- コンロの点検・交換:約10年目
- 食洗機の点検・交換:約10年目
- キッチン全体の取り替え:約20年目
【浴室】
- 目地シーリングの打ち替え:約10年目
- 水栓金具の交換:約10年目
- 照明器具・換気乾燥機の点検・交換:約10年目
- 浴室ドアの点検・交換:約10年目
- 浴室全体の交換:約20年目
【トイレ】
- 温水洗浄便座の点検・交換:約5〜10年目
- 便器・タンクの点検・交換:約15〜20年目
【洗面化粧台】
- 洗面化粧台の点検・交換:約15〜20年目
水回り設備の各部材(コンロやレンジフード、換気乾燥機、温水洗浄便座など)を単独で交換することも可能です。
メンテナンスの目安は上記の通りですが、水回り設備機器全体(システムキッチンやシステムバス、洗面化粧台、トイレ器具など)の取り替えを行うときは、これまで交換または修理した設備も一緒に交換しなければいけない可能性もありますので注意しましょう。
給湯器

給湯器の交換時期は約10〜15年と言われています。
あくまでも目安ですので、普段使っているときに調子がおかしいなと気がついたら、業者を呼んで点検してもらうことをおすすめします。
給湯器はメンテナンス時期を間違えてしまうと、修理するまでかなり不便な生活をおくることになる可能性があります。
もし、給湯器が壊れて動かなくなってしまうとお湯が出なくなり、お風呂に入るときは水を使うしかなく、冬場では寒くて入浴することが難しくなります。
給湯器は壊れてから交換するのではなく、給湯器の耐用年数を目安に壊れる前に交換することをおすすめします。
新築は築10年がメンテナンスのポイント

住宅のメンテナンスは、新築を建ててから10年目を目安に一度点検を行い、必要に応じて補修しましょう。
また、新築は瑕疵担保責任保険があり期限が10年までです。
10年の期限が過ぎてしまうと保証対象外となるため、10年目に入る前に建物に異常がないか点検することをおすすめします。
また、建物を長く保たせるには日頃から建物の状態を点検しておくことが大切です。
少しでもおかしいと感じた場所を見つけたら専門業者に相談しましょう。
まとめ
日頃から家の状態を確認して、定期的にメンテンスをすれば家の寿命はさらに伸ばすことができます。住宅のメンテナンスは10年周期で点検し、適切な補修や交換を行うことが大事です。
もし、建物に異常を発見したら専門業者に依頼して点検してもらいましょう。
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コスパ最悪…新築住宅で後悔しないための家づくり
1. そもそも「コスパの悪い家」ってどんな家? 1-1. 価格に見合わない暮らしになってしまう家 1-2. 建築費だけに目が行きすぎた家2. 新築でよくある「後悔」パターンとは 2-1. 間取り・動線の失敗例 2-2. オプション・費用面の落とし穴 2-3. 性能不足や将来性の欠如3. コスパの良い家とは?意識すべきポイント 3-1. 家族の暮らし方にフィットしているか 3-2. 性能と将来のランニングコストのバランス4. 土地選びもコスパに直結する 4-1. 土地価格と住宅コストの最適なバランス 4-2. 生活利便性・将来性の視点を忘れずに5. 賢い資金計画が「後悔しない家」につながる 5-1. 予算配分の考え方 5-2. 必ず確保しておきたい予備費6. 信頼できる依頼先選びの重要性 6-1. 比較検討のすすめ 6-2. 「提案力」と「将来のサポート」まで見る7. まとめ:「コスパの良い家」を建てるために 7-1. 他人の評価より“自分たち基準”を大切に1. そもそも「コスパの悪い家」ってどんな家?1-1. 価格に見合わない暮らしになってしまう家新築住宅で「コスパが悪い」と言われるのは、単に価格が高い家という意味ではありません。問題なのは「その費用に見合うだけの暮らしの満足感が得られていない家」です。たとえば、見た目のデザインは豪華でも動線が悪く、毎日の家事や生活が不便だったり、断熱性が低く光熱費がかさむような家は「コスパの悪い家」と言えるでしょう。高額な住宅ローンを抱えて、肝心の暮らし心地にストレスが溜まるようでは本末転倒です。1-2. 建築費だけに目が行きすぎた家家づくりの初期段階でよくある失敗が「とにかく建物本体価格を下げよう」としすぎて、将来のランニングコストやメンテナンス性を軽視してしまうこと。断熱性能や耐久性を犠牲にして初期費用だけ抑えた結果、住み始めてから冷暖房費や補修費がかさみ、かえって“割高な家”になるケースは珍しくありません。短期的なコストだけでなく、20年、30年という長い目線で「トータルコスト」を考える視点が大切です。2. 新築でよくある「後悔」パターンとは2-1. 間取り・動線の失敗例「住んでみたら生活しづらい」というのは、新築後の後悔として非常に多いパターンです。たとえば、玄関からキッチンまでの動線が長すぎて買い物後の荷物運びが大変だったり、洗面所と物干しスペースが離れていて家事が煩雑になるケースなどが典型的。設計段階で「毎日の暮らし」を具体的にシミュレーションしておくことが欠かせません。2-2. オプション・費用面の落とし穴「標準仕様で契約したはずが、住みたい家にするには結局オプション費用が大幅に上乗せされた」というのもよくある後悔の声。キッチンやバスルーム、収納など細部にこだわりたくなるのは当然ですが、オプションの積み重ねで当初の予算を大幅にオーバーしてしまうこともあります。設計・見積もり段階で「本当に必要な部分」と「削れる部分」の見極めが重要です。2-3. 性能不足や将来性の欠如断熱性能や耐震性、メンテナンス性を軽視してしまい、「もっと性能にこだわっておけばよかった」という後悔も少なくありません。特に断熱・気密性能が不足すると、住んでからの光熱費が想像以上にかさみ、快適性にも大きく影響します。また、将来的な家族構成の変化(子どもの成長、親との同居など)に対応できない間取りも「使い勝手が悪い」と感じる原因になります。3. コスパの良い家とは?意識すべきポイント3-1. 家族の暮らし方にフィットしているかコスパの良い家を考える上で一番大切なのは、「その家が自分たち家族の暮らしに合っているか」という視点です。たとえば、家事動線がスムーズで家事時間が短縮できたり、家族が自然に集まる居心地の良いリビングがあったり。豪華な仕様よりも、毎日使う空間が快適に機能していることが“暮らしの満足度”に直結します。3-2. 性能と将来のランニングコストのバランス建築費を抑えることだけが“コスパ”ではありません。断熱性や耐震性、省エネ設備の充実度といった基本性能が高い家は、長期的に見れば冷暖房費やメンテナンス費用を大きく抑えることができます。将来的な支出も見据えて「総合的なコスパ」を意識することが賢明です。4. 土地選びもコスパに直結する4-1. 土地価格と住宅コストの最適なバランス「土地に予算をかけすぎて家のグレードを下げざるを得なかった」「安い土地を選んだ結果、造成費や外構費が高くついた」――こんな声は意外と多いもの。土地と建物は一体で考えるべきものですが、つい土地にこだわりすぎてしまう方もいます。土地価格+住宅コスト+外構+諸費用まで含めた“全体予算”を意識して選びましょう。4-2. 生活利便性・将来性の視点を忘れずに土地選びで見落としがちなのが「将来の生活シーン」。駅や学校・スーパーへの距離、交通量や周辺環境はもちろん、将来的な再販価値や資産性にも関わります。「土地価格が安いから」という理由だけで飛びつくと、のちの生活のしづらさや資産価値の低下につながることもあるため、利便性や周囲の発展性もよく考えて選びたいところです。5. 賢い資金計画が「後悔しない家」につながる5-1. 予算配分の考え方「できるだけ安く建てたい」「内装にこだわりたい」など家づくりへの思いはさまざまですが、重要なのは資金計画のバランスです。建物・土地・外構・家具家電・諸費用など、すべてを含めた総予算を把握し、無理のない返済計画を立てること。どこにどれだけ予算をかけるのか優先順位を明確にすれば、不要な出費を防ぎ、結果的にコスパの良い家になります。5-2. 必ず確保しておきたい予備費見落としがちなポイントが「予備費」の存在。建築中に急な追加費用が発生することは珍しくありません。土地の地盤改良費や給排水工事費、予期せぬオプション追加などが発生した際、予備費がないと資金繰りが一気に苦しくなります。目安としては総予算の5~10%程度を余裕資金として確保しておくと安心です。6. 信頼できる依頼先選びの重要性6-1. 比較検討のすすめ「なんとなく営業さんが良さそうだったから」「知り合いに紹介されたから」だけで依頼先を決めてしまうのは大きなリスク。住宅会社や工務店には、それぞれ得意なデザインや工法、価格帯があります。少なくとも2〜3社は比較して、それぞれの提案力や対応姿勢を見極めましょう。比較することで、自分たちに本当に合った会社が見えてきます。6-2. 「提案力」と「将来のサポート」まで見る会社選びの際は、単に価格やデザインだけでなく、「暮らし方まで提案してくれるか」「10年後、20年後まで安心して付き合えるか」という視点も大切です。アフターサービスの内容や保証制度、地元密着の対応力なども確認しておきましょう。信頼できるパートナーに出会えれば、家づくりの満足度は格段に高まります。7. まとめ:「コスパの良い家」を建てるために7-1. 他人の評価より“自分たち基準”を大切に家づくりの正解は人それぞれです。他人の家を見て「もっと広い方が良かったかも」「もっと豪華にすればよかったかも」と感じることもあるかもしれません。しかし本当に大事なのは、自分たち家族が日々の暮らしに満足できること。「自分たちにとって使いやすいか」「無理のない資金計画になっているか」を軸に考え、納得して選んだ家こそが、真に“コスパの良い家”と言えるでしょう。