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建物・家づくり
家づくりの流れ【いえとち本舗の新築・山口・宇部・防府・山陽小野田・周南・下松】
イエテラスの新築、いえとち本舗山口中央店の下村です。
本日は宇部・山陽小野田・防府・山口・周南で新築住宅をお考えの方に、
「家づくりの流れ」についてお伝えします。
今回は、新築住宅を建てる際の「家づくりの流れ」についてお伝えをしていければと思います。
家づくりの流れを知る
「山口で新築住宅を建てたい!」「マイホームが欲しい!」 とお考えの方、
いざ新築住宅を建てようと思っても、いつ何をして、どうすればいいのか
わからないことだらけですよね。
そこで、まずは新築住宅を建てる際の「家づくりの流れ」を知ることが大切です。
以下より、どのタイミングでどのようなことを行うのかについてお話させていただきます。少しでもみなさんの家づくりの参考になると幸いです。
家づくりに必要な3つのSTEP
家づくりに必要なことについて大きく3つのSTEPに分けてお話させていただきます。
STEP1ヒアリング~土地決め
〇お家づくりヒアリング
営業担当者が、家づくりについてのご説明、ヒアリングをさせていただきます。
みなさんが思い描いている新築住宅、住まいのプランについてのご要望を出来るだけ詳しくお聞きさせていただきます。
まずは、どこに住みたい、どのような暮らしをしたいのかという理想の暮らしについて
家族全員で話し合いましょう。
〇概算資金計画
現在お支払いされている家賃や、年収に応じて、無理なくローン返済が出来る、
住宅・土地の予算の目安をご提案させていただきます。
山口で新築住宅を建てると決めたら、まずは、
家づくりに必要なお金のことを考えましょう!
資金計画で大事なポイント☟
将来をイメージして「いくらまでなら返せるか」という返済計画を立てること。
借りられる金額ギリギリまで借りると、
突然の大きな出費に慌ててしまう可能性があります。
お子さんの誕上や、結婚、進学などこれからの将来のイメージを
ふくらませ、家計状況の変化に対応できるよう、無理のない返済計画を
立てておきましょう。
〇住宅ローン事前審査説明
事前審査の必要性や内容、提出時の持参物などをご説明いたします。
住宅ローンを組むためには、金融機関の審査を通過しなければなりません。
審査で考慮されている項目としては、完済時年齢、健康状態、担保評価、借入時年齢、勤続年数などがあげられます。
住宅ローンの審査の基準は、銀行によって様々違いがあります。
年収や借入金額・返済期間が同じであっても、審査に通る銀行と、
通らない銀行もありますのでご注意ください。
〇住宅ローン事前審査申込
事前審査申し込みで必要なものとしては以下のものがあげられます。
・事前審査申込書
・運転免許証
・健康保険証
・借入残高のわかるもの
・源泉徴収票
・個人経営の方は3期分の決算書一式
〇土地見極め
希望地域で売りに出ている土地をご紹介し、建物を建てるプロとして
アドバイスをさせていただきます。
理想の家づくりには、土地探しが重要となります。
しかし、土地探しには難しい面がたくさんあります。
土地には2つの面積があること、自由に住宅を建てられない土地がある、
土地の契約と建物の契約は別であることなど、様々な法律で定められたルールがあります。
難しい部分は、ぜひ相談できるプロの方に相談し、疑問や不安をなくしていきましょう!
〇住宅ローン事前審査 結果ご連絡
書類提出後1週間後で結果がでます。
結果が出たらご連絡させていただいております。
〇資金計画提示
お客様の要望に応じて間取りプランを提案し、それに合わせ、概算金額、
資金計画も提示させていただきます。
ここで、もう一度、返済計画に無理がないかご確認いただいております。
〇土地 現地確認
土地を絞り込み、現地を確認します。
土地周辺に何があるか、日当たりや風通しはいいのか、また、隣地との境界線もしっかりと確認しておき、後で後悔をしないようにしっかりと敷地選びをしましょう。
STEP2色決め~土地決済
〇内・外装の色決め
思い描かれている、理想の住まいを実現するお時間です。お好みの色を選んであなただけのお家に仕上げます。
〇Panasonicショールームへ
カタログを見ながら考えてもなかなか決められませんよね。スタッフがショールームをご案内しながらお風呂やキッチンを決めていきます。
実際に見て決めることができるのはうれしいですよね。
〇土地契約
土地所有者と不動産屋と日程を合わせ、土地契約をします。土地契約には、手付金と契約印紙代が必要となります。
〇請負契約
請負契約とは、当事者の一方がある仕事を完成することを約束し、相手方がその仕事の結果に対して報酬を支払うことを約束する契約のことです。
見積書・設計図書に基づきご契約を締結させていただきます。
お支払い条件としては、以下の通りです。
着工時30%
上棟時30%
完了時40%
〇住宅ローン 融資本申込
銀行またはフラットへ融資本申し込みをします。事前審査は銀行などの金融機関が行い、本審査は信用保証会社が行います。
事前審査を無事に通過した場合でも、本審査で落ちてしまう場合もあるので、注意が必要となります。
〇住宅ローン 融資結果ご連絡
1週間~10日程で結果が出ます。結果が出た後、ご連絡させていただいております。
〇内・外装の色決め内容確認
〇見積・資本計画書提示
詳しい打ち合わせ後の資金計画、見積書の確認をし、変更契約をします。〇工務引き継ぎ
現場担当へ引き継ぎをし、図面やプランボードの最終確認をします。〇土地決済(土地代金支払い)
土地の売主と司法書士の立会いにて、代金の授受と所有権の移転を行います。
当日行うこと
・売主から買主に土地の名義を移転するために必要な書類の確認
・売主の住宅ローンなどの抵当権がないかどうかの確認
・買主が利用する住宅ローンの関係の書類確認
・抵当権設定登記申請)
・買主から売主への土地代金の残りの支払い
・各種料金の支払い
土地決済の日に何をするのか、事前に知っておくと、どの書類にどんなサインをしているのかが明確になります。
〇確認申請提出
役所に必要書類を提出し、建築確認を申請します。〇地盤調査
地盤調査をします。結果次第で工程が変わります。
家づくりで難しいことの1つに地盤があげられます。
環境のいい場所を求めた場合でも、
・不同沈下
・液状化
・盛土
に遭遇してしまうと、建物を使用することは難しくなってしまいます。
地盤に関しては専門性が必要とされますので、一級建築士などの頼れる方に相談した方が安心です。
STEP3着工~引渡し
〇地鎮祭
工事中の安全、工事後の家内安全を祈願します。そもそも地鎮祭とは?
地鎮祭とは、新築住宅工事の前に行う神様へのご挨拶の儀式といえます。
地鎮祭で土地を利用する許可を得ることによって、崇りを防いで工事の安全を祈ります。建築工事を着工する前に大安の日を選んで、地鎮祭は行われます。
ただ神様のために行う行事としてではなく、家づくりを依頼する施主様や施工業者、職人などが一堂に集まる機会ともとらえることができます。
人生に何度もできる経験ではないと思われますので、ぜひ家づくりの記念として
行われるといいでしょう。
〇着工
地盤調査の結果次第で地盤補強工事着工し、
その後、基礎工事着工します。
〇上棟(餅まき)
建物の棟が上がり、上棟の段階になります。
家を建てる際に、骨組みが出来上がり、最後にその上の棟木を上げることを棟上げと言いますが、その棟上げの際に餅まきを行います。
餅まきは、棟上げが行われる上棟式の際に散餅の儀として、厄災を祓うとともに、
地域の方々への感謝と、皆さんに福を分けるという意味があると言われております。
ここでご近所さんとのつながりを築いておくこともできるので、家づくりの思い出にもなり、いい行事であると思います。
〇社内検査
お客様に立ち会っていただく前に社内で入念な検査を行い、
キズや不具合を確認しています。
以上のステップにより新築住宅の家づくりが行われております。
今回は「家づくりの流れ」についてお話いたしましたが、
新築住宅が完成するまでの流れが少しでも理解できましたでしょうか。
宇部・山陽小野田・防府・山口・周南で新築住宅をお考えの方、
家づくりに関してお悩み事などございましたら、お気軽にご相談ください。
いえとち本舗ならあなたに丁度いい新築住宅をご提供できます。
是非一度ご来店ください。
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マイホームを売却したい!どんな新築が高く売れる?
新築を手に入れたら長く住んでいたいと思うかもしれませんが、何らかの理由で手放すこともあり得ます。その他にも子供が成長し独立する、定年退職するなどライフスタイルの変化でマイホームを売却することも考えられます。家を売るならできるだけ高い金額で売りたいですよね。そこで今回の記事では、マイホームを売却するときに高く売りやすい家とはどんな条件があるのかなどをご紹介していきます。 マイホームを売却しやすい条件とは?マイホームを売却する際は、売りやすい条件というものがあります。では、マイホームを売却しやすい条件とは何か下記にてお伝えしていきたいと思います。 立地・周辺環境・利便性がいい立地や周辺環境、利便性がいい住宅は売却しやすい重要な要素です。中古住宅は、家から駅まで近いことが求められ、少しでも近いことが望ましいです。また、最寄駅から都心までのアクセスがいいか、人気の高い沿線上に物件があるかも、家の売却のしやすさに影響します。ショッピングセンターや市役所、病院などの施設が周辺に揃っているかも大事なポイントになります。マイホームを売却する際は、徒歩15分圏内または1km圏内にどんな施設があるかリストアップしておくといいでしょう。その他にも緑豊かな閑静な住宅街は子育て世帯にも人気があり、駅から少し遠くても需要があります。周辺環境の良い場所に物件があるのも売却するのに有利と言えます。 築年数が10年以内マイホームの売却は築年数も影響します。売却のしやすさは、築年数が浅いほど売りやすく、目安は築10年以内と言われていています。その理由は築年数10年を超えると家のメンテナンスのことを考えなければいけないからです。中古物件を求めている方は、今後かかりそうなお金のことも見積もって探しています。築年数10年だと、外壁やコーキング、シロアリ、壁紙などが目に見えて劣化する時期です。また、新築時の瑕疵担保責任保険の期限もきれる年数ですので、売却する家の状態を考慮して価格設定することが大事です。早く売却したいからといって、あまりに安い価格に設定してしまうと、反対に築年数が浅いのになぜこんなに安いのか、と怪しまれてしまう場合もあるので注意しましょう。 日当たりがいい新築も中古も日当たりの良さを気にする方は多くいるはずです。日当たりの良さはマイホームの売却のしやすさに影響し、多少悪条件であっても日当たりが良ければ売れてしまうこともあります。人気が高いのは「南向きの物件」「角地の物件」です。ただし、日当たりと風通しは周囲の建物が影響するため、必ずしもこの場所にマイホームがあるから売却しやすいとはなりません。また、近隣で大規模な開発が予定されていないかについても調べておく必要があるでしょう。 一般的な間取り中古物件は一般的な間取りの方が好まれます。住んでいた人のこだわりが前面にでている間取りや独特な間取りは、実際は住む人を選ぶことになってしまいます。ごく普通の間取りは、どの家庭が住んでも対応しやすいメリットがありますので、売却することを考えて家を建てる場合は、奇抜な間取りにはせずに一般的な間取にすることをおすすめします。最近では壁を少なくする開放的な間取りが好まれています。人気のある間取りになっているかもマイホームの売却にとても影響します。 駐車スペースがある家に駐車スペースがあるかについてもマイホームを売却がしやすいか影響してきます。車を所有する人の場合、駐車スペースがない物件は別に駐車場を契約しなければならず、中古物件のお金の他に毎月駐車場代を払う必要がでてきます。車を所有する人にとっては駐車スペースがあるか、ないかは大きな違いです。一般的には駐車スペースのある物件の方が売却はしやすいでしょう。特に地方だと車が必要になるケースが多く、2台以上の駐車スペースが求められるため、駐車スペースがないのはデメリットになります。ただし駐車スペースがない物件は、価格を安く設定すれば割安感があって買い手がでてくるかもしれません。 売却時の家の状態も重要どんなに立地や周辺環境が良くても建物自体が劣化して美観が損なわれてしまっては売るに売れなくなってしまいます。見た目から劣化がはっきり見えてしまう物件は、家の構造体や設備類などの状態も不安に感じてしまい買い手がつかなくなる可能性があるでしょう。家の状態は定期的にメンテナンスを行うことで保たれていきます。一時的なメンテナンスでは家の状態が戻らなかったり、大規模工事となってしまったりするので、売却を考えている方は良好な状態を保てるように定期的にメンテナンスを行うことが大切です。 マイホームの売却にかかる税金 不動産の売却は、法律上では「譲渡」となります。不動産を売却して儲けが発生した場合は、その儲けに対して所得税と住民税に課税されます。不動産を売却して得た儲けを譲渡益といいます。マイホームを売却する際は、譲渡益が発生していれば確定申告をして税金を納める必要があるので注意しましょう。 マイホーム売却時の譲渡所得の計算方法 マイホームを売却して得た所得を譲渡所得といいます。譲渡所得の計算は下記のようになります。譲渡所得=譲渡収入金額−(取得費+譲渡費用)譲渡価格とは、家を売却した価格です。取得費は不動産の価格のことですが、最初に取得した不動産の価格ではなく、減価償却費を差し引いた金額になります。減価償却費とは、家のように年数の経過で劣化するものに対して、経過した時間を考慮して価値が減少していくことです。また、土地は建物とは違って劣化していくとは考えられていないため、減価償却費はありません。譲渡費用は、マイホームを売却する際にかかった不動産会社への仲介料などが該当します。不動産を売却し、計算した譲渡所得に対して所得税と住民税が課税されますが、譲渡所得がマイナスの場合は課税されません。また、譲渡所得は給与所得とは分けて計算される分離課税です。マイホームの売却は譲渡所得から控除される特例があり、税金対策することができます。では、マイホームの売却の特例について下記にてお伝えしていきます。 マイホームを売ったときの特例マイホームを売却した際に、所有期間の経過に関係なく譲渡所得から最高3,000万円まで控除ができる特例があります。国税庁ではこれを「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」といいます。なお、この特例は適用条件がありますので、利用される方は国税庁の「マイホームを売ったときの特例」をご覧ください。国税庁「マイホームを売ったときの特例」 まとめ マイホームの売却を考えているのなら、相場的に売りたい物件の価値があるかを調べておくことが大事です。これから家を建てる方も将来的に家を売却するかもしれないという場合は、売却しやすい要素を含ませて家を建てるといいでしょう。また、どの不動産会社を利用するかも重要です。複数社から査定を受けて信頼できる不動産会社を見つけることが大切になります。家づくりについてどうしたらいいかわからないと迷われる方は、住宅会社の資料請求を利用してみましょう。 いえとち本舗は家づくりについての資料を無料で提供していますもしご興味がありましたらご利用ください。資料請求はこちら また、無料の会員登録をして頂けますと、数千種類の中から厳選された間取りを閲覧することができます。 こちらも、もし良ければご参考ください。会員登録はこちら
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擁壁とは?種類や費用、注意点を徹底解説
1 擁壁とは?2 擁壁工事の種類は? 3 擁壁工事の費用や工期は?4 擁壁トラブルやリスクを回避するための注意点5 まとめ 高低差のある土地には斜面が崩れてしまわないように擁壁を設けています。これから新しく家を建てる方の中には新しく擁壁を設けなければいけないケースや、土地や中古住宅を探している方は擁壁付きの物件と出会うかもしれません。この時に擁壁のことを知らないまま購入してしまうと、後々トラブルに発展する可能性がありますので、ちゃんと擁壁のことについて知っておきましょう。擁壁とは? 擁壁とは高低差のある土地にできる斜面が崩れないように設ける壁のことをいいます。高く積まれた土壌は重力により土砂崩れなどを起こす可能性があり、土壌の安息角を超える大きな高低差を設ける際は、土壌の横圧に耐えられるように擁壁を設けて斜面の崩壊を防ぐ必要があります。安息角とは土地や粉粒体を積み上げた時に自発的に崩れず安定を保った時の斜面と水平面の角度のことです。この安息角を超える斜面は土壌が崩れる恐れがあるため擁壁を設けて崩落を防ぐ対応が必要となります。擁壁を設ける際は、土壌の横圧の他に水圧も考慮する必要があり、排水の仕組みがうまく働かないと静水圧が擁壁に影響を与えます。擁壁は土留と呼ばれることもありますが、土留は一時的な構造、擁壁は長期的な構造と区別されているのが一般的です。擁壁が造られるケースは、崖地の崩落を防ぐために造られたり、土地の造成時にできた高低差のために造られてたりします。高低差のある土地に建物を建てる際は、土壌がしっかりと安定した形のまま保たれていなければ、いずれ建物ごと崩れてしまいますので、このような崩落を防ぐために擁壁は造られます。擁壁工事の種類は? 擁壁は大きく区別すると鉄筋コンクリート造、コンクリートブロック、石があります。それでは以下にてどんな擁壁か一つずつお伝えしていきます。コンクリート造擁壁コンクリート擁壁は無筋コンクリートと鉄筋コンクリートに分けられます。二つの違いは名前を見てもわかるとおりコンクリートの中に鉄筋が組まれているか、組まれていないかになり、鉄筋が組まれている方が強度はあります。一般的に用いられるのは鉄筋コンクリート造の擁壁で、構造計算が容易で崖に対して垂直に建てやすい特徴があります。コンクリート造の擁壁の底版には「逆T字型」「L型」「逆L型」「重量式」「もたれ式」などがあり、立地条件に合わせて適切な構造を使い分けていきます。間知ブロック擁壁間知ブロックを用いた擁壁のことを間知ブロック擁壁といい、大きさの揃ったブロックを積んで造られます。間知ブロック擁壁は練積みという工法が用いられ、ブロック裏側をコンクリートで固めたり、割石などを詰めたりします。また、積み方にも水平方向に積む布積みや斜めに積む矢羽積みなどがあります。石積みの擁壁石積みの擁壁には大谷石で作られた「大谷石積み擁壁」と石やコンクリートブロックを積んで造る「空石積み擁壁」があります。コンクリート造や間知ブロックは建築基準法により基準が定められていますが、大谷石積みの場合は現在の基準よりも低いため、もし「大谷石積み擁壁」が残る擁壁の場合は損傷がないか確認する必要があります。「空石積み擁壁」は簡素な造りとなっており、高低差の少ないところに造られます。こちらも現行基準に満たされていないため1.5m以上の高低差に設ける場合は強度の懸念があるため対策が必要です。擁壁のメンテナンスの必要性擁壁の耐用年数は20~50年ほど。鉄筋コンクリート擁壁やコンクリートブロック積み擁壁などコンクリートで作られる擁壁の寿命は50年ほどです。このため経年劣化でそうそう壊れることはありませんが、劣化は進みますので、いずれメンテナンスは必要になります。劣化症状には排水の具合や土や草の詰まり、コケの発生、ひび割れ、膨れ、変形などがあります。擁壁は水が溜まらないように水抜き穴が設けられていますが、この排水の状態は気にかけておくことです。擁壁の表面が湿っていたり、水が染み込んでいたりする場合は、排水がうまくできていない可能性があります。また、水の抜け具合にばらつきがある場合も気をつけましょう。こういった劣化は年数が経つにつれて症状が出てくるため定期的に点検しておくことです。一般の方が劣化しているか判断するのは難易度が高いため、擁壁に変化が見られる場合は専門業者に相談しましょう。また、石積み擁壁は現在のがけ条例の基準を満たしていない可能性があります。もし基準を満たしていない場合は、現在の基準を満たす工事が必要です。工事をするのに申請は必要か高低差2m以上ある土地は自治体が定める条例で擁壁を設けるように義務付けされている傾向にあり、もし自治体が擁壁を設けるように条例で義務付けしている場合は、工事を行うのに申請が必要になります。また、がけ条例の該当要件の範囲については自治体によって詳細は異なるため各自治体に確認を取る必要があります。東京都のがけ条例の場合は、崖から「がけの高さに2をかけた距離」離して家を建てること、崖は擁壁にすることになっています。一般的に申請してから許可が下りるまで一ヶ月前後かかりますので、入居するスケジュールを決めている場合は早めに行動しておく必要があるでしょう。 高さが2mを超える切土の崖を生ずる工事高さが1mを超える盛り土の崖を生ずる工事盛土と切土を同時に行う場合、盛土は1m以下で切土と合わせて2mを超える崖を生ずる工事宅地造成面積500㎡を超える工事(切土、盛土で生じる崖の高さに関係なく)高さ2mを超える擁壁や排水施設の除去を行う宅地造成工事規制区域で上記の工事を行う場合は、各自治体に申請して工事の許可を取る必要があります。また、「急傾斜地崩壊危険区域」に指定されている土地に住宅を建てる場合は申請をして許可を取る必要があります。5m以上の崖高さがあるところは「急傾斜地崩壊危険区域」として各都道府県によって指定されています。「急傾斜地崩壊危険区域」に指定される土地での住宅の建築は、一般的に施主が擁壁工事を行うのではなく、都道府県が崩落防止のために擁壁工事を行います。擁壁工事の費用や工期は? 擁壁の中では鉄筋コンクリート造が高く、無筋コンクリート、ブロック造の順で安くなっていきます。工事費用は立地条件や土地の状態によって変動しますので、一概にいくらと決めることはできませんが、相場としては5〜10万円/㎡が目安となっています。擁壁工事の内容別に費用の目安を以下に記載しましたのでご参考にしてください。 新規擁壁工事:数百万円~数千万円擁壁のやり直し:3~13万円/㎡擁壁の一部修復:1~2万円/㎡擁壁工事の価格変動の要因は施工する土地の地盤が安定しているか、というのが影響します。地盤の緩い土地に擁壁を設ける場合は、より強固に造る必要があり、自然災害の多い地域ではリスクも高いため、強度が一層に求められます。このようなケースだと工事の単価も上がるため、一般的な費用相場では擁壁を作ることができない可能性があります。擁壁工事の費用は立地条件も左右され、工事車両や重機が入れない道路環境の場合は、車両の規模を小さくするか人材を増やす対応が必要となります。車両の規模を小さくするということは、その分搬出・搬入の往復が多くなるため、こちらも費用がかさむ要因となります。また、施工時に出る残土の処分費も土の状態によって価格が変わります。もし汚染されている土の場合は浄化する必要が出てくるため、費用も通常の価格から加算されます。 擁壁工事は補助金や助成金を出している自治体もあります。補助金の対象要件は各自治体によって異なりますので、もし利用する場合は実施されているか確認を取りましょう。要件を満たしているかなどの判断は一般の方で行うのは難易度が高いため専門業者に依頼することをおすすめします。擁壁工事の工期は規模により違いはありますが、規模が小さければ約15日、中規模で約一ヶ月、大規模になりますと約三ヶ月かかります。工期についてはほとんどの業者は工程表を渡してくれると思いますので、工事前に必ず確認をしましょう。擁壁工事の助成金 擁壁工事は高額となりやすい工事なためお金の負担が大きいですが、条件に該当する工事を行う場合は地方自治体が実施する助成金制度を利用することができます。対象要件は各地方自治体に確認する必要がありますが、東京都港区の場合は工事費用1/2(500万円を上限とする)まで助成金を受けることができます。基本的に助成金の利用は施主本人が申請する必要がありますが、委任状を交わせば業者に申請手続きの代行をしてくれることもあります。申請に慣れていない方は戸惑うところも出てくると思いますので、助成金の利用を検討している方は、申請手続きをサポートしてくれるか業者に相談することをおすすめします。擁壁トラブルやリスクを回避するための注意点 擁壁を新しく造る場合や擁壁付きの土地または中古住宅を購入する場合など、擁壁についていくつか注意する点がありますので以下にお伝えするポイントをチェックしておきましょう。擁壁や地盤の状態を確認 擁壁の耐用年数は約20〜50年です。築年数の浅い擁壁なら問題ですが、年数の経っている擁壁の場合は経年劣化を起こしている可能性があるため、クラックがないか、変形がないか、など確認しておくことが重要です。懸念される状態はその他にも、隙間がある、排水気候が設けられていない、水抜き穴の詰まり、擁壁が湿っているなどです。このような状態にある場合、強度の低下や水圧により変形が起きている可能性があります。また、擁壁は地盤の状態により適した強度であるかが判断されます。軟弱な地盤の場合は不動沈下を起こす恐れもありますので、費用はかかりますが地盤調査をしておくとより安心です。擁壁付きの物件は状態によって造り直しが必要になることもあり、トラブルとなってしまう可能性があります。そのため擁壁付きの土地や中古住宅を購入する際は擁壁の状態や年数、地盤の強度を確認しましょう。擁壁と境界のトラブル 隣家との境界に擁壁がある場合もトラブルに発展しやすいため注意が必要です。境界に擁壁がある場合、もし不適格な擁壁だったとすると、この工事費用や責任はどちらが負担するのかが問題となってきます。このようなトラブルは必ずしも擁壁を所有している側が負うのではなく、例えば上側の土に問題があって崩落の危険があるといった場合、上側も負担を負わなければいけない可能性があります。双方に責任が及ぶ場合、修復する費用の割合をどうするかで非常にもつれますので、擁壁が不適格か適合しているか事前に確認しておくことが大切です。まとめ ここまで擁壁とはなにか、修理費用やトラブルなどの注意点についてお伝えしてきました。擁壁は高低差のある土地の斜面の崩落を防ぐために設ける壁状の構造物です。もし、擁壁を新しく造る計画をされている方や擁壁付きの土地または中古住宅の購入を検討されている方は、擁壁の状態や隣家との境界などに注意して工事を進めていくことが大切です。擁壁は専門的な知識と経験が必要ですから、本格的に計画が進む際は専門家に相談することをおすすめします。家づくりは情報収集することが大切です。いえとち本舗は無料で家づくりに役立つ資料を提供しておりますので、これから家を購入しようと考えている方はぜひご利用ください。資料請求はこちらからさらに会員登録をするとVIP会員様限定の間取り集や施工事例、最新の土地情報をお届けいたします。当社は一切押し売りを致しませんので安心してご登録ください。会員登録はこちらから
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掃き出し窓とは?腰窓の違いやメリットを徹底解説
採光や通風、開放性などを取り入れるには欠かせない掃き出し窓ですが、掃き出し窓とはどんな窓なのか詳しくは知らないという方もいるのではないでしょうか。掃き出し窓は大きな開口を設けられるため開放的な空間を作り出すことができますが、取り入れる際にはいくつか注意しなければいけないところもあります。この記事はこれから家を建てる方に向けて掃き出し窓や腰窓の違いなどをお伝えしていきます。 掃き出し窓とはどんな窓? 掃き出し窓とは床にまで下ろされている窓のことであり、引き違い窓のようにレールの上を滑って左右に開閉する構造を持っています。人が出入りするところに設けられることが多く、窓のサイズも大きいことから開放的で採光を取ることができる特徴があります。腰窓との違いは、床にまで下ろされているか、壁上で納まっているかのサイズの違いになります。腰窓は高さが掃き出し窓よりも低く、主に採光や風を取り入れるために設け、高さは90〜120cmほどが標準です。また、窓には開閉できる窓とFIXという開閉できない窓があります。FIXははめ殺し窓、ピクチャーウィンドウとも呼ばれて、明かり取りや眺望を目的として設けられることの多い窓となっています。掃き出し窓と腰窓の違いを大まかに言いますと、採光や通風を取り入れながら人の出入りもできるのが掃き出し窓、人の出入りを目的とはしていないけど、採光や通風を取り入れるために設けるのが腰窓となります。掃き出し窓の設置面について 掃き出し窓は人の出入りできる窓のため床にまで下ろした180cm以上の高さのある窓ですが、ベランダに接する掃き出し窓は防水のため立ち上がり(床よりも少し高めに設置するために作る壁のこと)を設けます。なぜ床よりも高い位置に窓を設けるかというと、掃き出し窓が床と同じ高さにあると、もし大雨でベランダに水が溜まってしまった場合、窓から水が入ってきてしまう恐れがあるからです。大雨でも窓から水が入ってこないようにするために、現在の住宅では床よりも少し高い位置に掃き出し窓を設けることになっておりますので、必ずしも掃き出し窓が床に接しているとは限らないことを押さえておきましょう。掃き出し窓のメリットは? 掃き出し窓のメリットは以下のことが挙げられます。 採光をとることができる開放的な空間を作ることができる人の出入りができる眺望に優れる通風を取り入れやすい掃き出し窓はサイズも大きいことから、開放感や眺望性に優れている窓と言えます。また、中庭やウッドデッキ、サンルームなどにアクセスできる掃き出し窓の場合は、室内とつながる空間となるため、間取り以上の広さを感じることができ、開放感のある空間にすることができます。2階リビングに掃き出し窓を設ければ眺望性も期待できますのでおすすめです。掃き出し窓は開口が大きくなるため風を取り入れること、光を取り入れることに優れ、湿気やカビ対策にもなります。日光は生活リズムを整える効果もありますので掃き出し窓は健康管理にも役立ってくれます。掃き出し窓のデメリットは? 掃き出し窓のデメリットは以下のことが挙げられます。 断熱性が下がる遮音性・防音性が下がる耐震性が下がる防犯の懸念プライバシーの確保が必要窓の開閉が重くなる窓が大きくなる分、デメリットとなるところはいくつかあり、まず耐震性が低下します。間口が広いほど耐震性が下がりますので、その分建物の強度を上げる対策が必要です。また、建物の熱の出入りは窓からが最も割合が高く、しっかりと断熱性を確保しなければ冬は寒く、夏は暑い家になってしまいます。なるべく窓から熱の流出がないように二重サッシやLow-E、樹脂サッシなど断熱性の高い窓を取り入れることが大切です。掃き出し窓の開放性は、見方によっては防犯性やプライバシーの確保が必要ということです。窓が大きいほど人の視線は入りやすく、人が侵入しやすいということですので、窓を取り付ける位置に気を付けたり、防犯ガラスにしたりするなどの対策をしましょう。また、構造上仕方ないことですが、窓が大きくなるとその分重量が増しますので、窓の開閉時に重たいと感じやすいのもデメリットとなります。掃き出し窓のデメリットをカバーするには? 掃き出し窓のプライバシーや防犯性を改善していくためには、窓の設置位置や外側から視線が入らない工夫をしていくことが大切です。窓の位置については「近隣の家の窓と近接しないこと」「近隣の窓から家の中を覗ける位置に窓を設けないこと」が大事になります。また、外側の視線に対しては「目隠しフェンスを設ける」「生垣を設ける」「目隠しカーテンを取り付ける」など視線を遮るものがあると家の中でも外側からの視線を気にすることなく生活を送ることができます。防犯性については補助錠といった防犯グッズを活用することで、より安全性を高めることができます。掃き出し窓の懸念される要素として断熱性や耐震性の住宅性能が落ちることですが、こちらは掃き出し窓を設ける際に耐震性や断熱性などの住宅性能が全体的に適切であるかを見定めることが重要です。掃き出し窓を取り付けたいけれど断熱性能が不安な場合「樹脂サッシにグレードアップする」「Low-Eガラスなど断熱性の高いガラスにグレードアップする」などできるだけ住宅性能を下げない対策をするといいでしょう。また、耐震性については家全体のバランスや強度となりますので、設計士の方と打ち合わせをしながら適切なサイズの掃き出し窓を選定、配置していくことが大切です。「掃き出し窓」を選択したかたの実例紹介 これから家を建てようとご検討されている方はどのように掃き出し窓を活用すればいいか気になるところかと思います。実際にどんな風に掃き出し窓が取り入れられているか事例を知っておくと今後の家を設計する際にイメージがつかみやすくなりますので、ここでは掃き出し窓の実例をご紹介していきます。インナーバルコニーのある2階リビング 2階リビングを採用したお家は、リビングからバルコニーまで床がフラットにつながる開放的な空間。掃き出し窓は折れ戸を採用し、間口の幅いっぱいまで窓を開くことができます。バルコニーはコの字型にすることで外からの視線を避けプライバシーを確保する設計がされ、風通しがよく、陽の光も入る空間を実現しています。引用:suumo TAKUMITO/ヘルシーホーム:インナーバルコニーのある2階リビング。風が通り、陽の光があふれる窓辺で猫と暮らす住まい吹抜け大空間のデザイナーズ住宅 吹き抜けのあるリビングに中庭につながる掃き出し窓は、光と風をたっぷりと取り込む設計がされた開放的な空間となっています。窓の間口を広くしたり、吹き抜けを設けたりすると耐震性が懸念されることですが、こちらのお家は高い耐震性を誇る構造を取り入れることで地震にも強い明るく開放的なお家を実現しています。どうしても開口が大きくなる掃き出し窓も建物の構造を地震に強いものにすることで弱点を補うことができますので、窓を大きくして開放的な空間にしたいという方は地震に強い建物構造を取り入れてみましょう。引用:suumo 新栄建設 パナソニックビルダーズグループ:強靭な耐震で地震から家族を守る。吹抜け大空間のデザイナーズ住宅 まとめ 掃き出し窓は床にまで下ろされた人の出入りができる窓のことです。光や通風を取り入れることに優れ、明るく開放的な空間にしてくれます。開口が大きくなる分、プライバシーの確保や耐震性などを考慮する必要はありますが、窓の位置を変える、建物構造を地震に強いものにする、など設計の工夫次第で欠点を補うことも可能ですので、これから家を建てる方は設計士の方に相談してみましょう。家づくりは情報収集することが大切です。いえとち本舗は無料で家づくりに役立つ資料を提供しておりますので、これから家を購入しようと考えている方はぜひご利用ください。資料請求はこちらからさらに会員登録をするとVIP会員様限定の間取り集や施工事例、最新の土地情報をお届けいたします。当社は一切押し売りを致しませんので安心してご登録ください。会員登録はこちらから