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建物・家づくり
【家の外壁選びのすべて】失敗しない素材や色の選び方をご紹介!

外壁は家のデザインを決める大切なところですので、じっくり考えて決めていきたいと思う方も多いはずです。外壁はたくさん種類があり、どうやって選んでいけばいいかわからないという方もたくさんいます。外壁選びに失敗しないためには、外壁のことや色の選び方はを知っておくことですので、この記事でご紹介するポイントをしっかり押さえておきましょう。この記事は家の外壁や色の選び方についてご紹介していきます。
外壁選びのポイント

外壁は家の外観を決める大切な要素です。外壁はたくさん種類がありますので、どんなところに気をつけて選べばいいか迷うところ。外壁を選ぶ時に大切にしておきたいポイントが以下のことです。
- 価格
- 性能とメンテナンス性
- デザイン性
それでは、この3つのポイントについて一つずつご説明していきます。
価格
外壁を選ぶのに、まず考えておきたいのが価格です。外壁は種類によって価格が異なります。当然ですが、価格の違いは外壁の性能や特徴も変わってきますので、価格と照らし合わせて自分が求めることに合った外壁を選びたいものです。注意するところは価格が安すぎるのは気を付けなければいけません。価格が安い外壁は性能が低く耐用年数が短かったり、メンテナンス性が悪かったりしますし、工事の手抜きの可能性だってあります。
外壁の種類で価格は10〜100万円と大きく差がありますので、適切な工事を行ってくれて、計画している予算の範囲で性能やメンテナンス性、耐用年数などとバランスが合っている外壁材を選びましょう。
普及率の高い窯業系サイディングは豊富なデザインが用意されており、一般的な外壁材としてリーズナブルな価格で販売されていますのでおすすめです。
性能とメンテナンス性
耐久性の高い塗装が施されている外壁やタイルのように基本的に腐食せずメンテナンスの負担が少ない外壁は、定期的に行うメンテナンスの頻度が少なくなり、将来的に掛かる費用も抑えることができます。メンテナンスが少ないと建物の維持管理がしやすく、きれいな状態を維持しやすくなりますので、外壁を選ぶ時は性能やメンテナンス性も重視しましょう。
デザイン性
家の外観は外壁で決まるといっても過言ではありません。外壁の種類によって、素材感や色などが変わってきますので、外壁を選ぶ時は建てたい家のテイストに合っているかを考えて判断しましょう。デザイン性の高い家にするには統一感を持たせることが大切です。外壁材で建物のデザインやテイストが決まり素材の雰囲気が現れてきますので、どんな家にしていきたいかイメージを持って外壁を選びましょう。
外壁素材別の特徴

外壁の素材はいろいろ種類があり、特徴や耐用年数、デザインが違います。外壁の素材は家の外観を決める大切なところですので、どんな種類があるか押さえておきましょう。
窯業系サイディング

窯業系サイディングはセメントと繊維を混ぜ合わせた基材に塗装を施した外壁材です。工場生産により品質が安定しており、レンガ調や石目調、木目調など豊富なデザインがラインナップされており、意匠性に優れた特徴があります。
現在の住宅では最も普及している外壁材がサイディイングです。コストも安価なものからグレードの高いシリーズが用意されていますので、予算に合わせて好みの柄を選ぶことができます。
金属系サイディング

鋼板の上にメッキを施した外壁材が金属系サイディングです。金属系サイディングにはいくつか種類があり、ガルバリウム鋼板やアルミニウム、ステンレスなどがあります。
金属系サイディングの中ではガルバリウム鋼板が主流となっており、重さが軽量なため耐震性に優れ、錆びにくくメンテナンス性も高くなっています。
塗壁

モルタルや漆喰などの素材をコテで塗って仕上げていく外壁を塗壁といいます。左官職人による仕上げは、自然な風合いがあり趣のある模様を外壁に施すことができます。
漆喰は調湿性があり、純度が高いと汚れを分解してくれる作用がありますので、きれいな状態を長く維持してくれます。モルタル外壁はモルタルを塗った後に塗装をして仕上げるため定期的に塗装をする必要はありますが、耐久性の高い塗装をすればメンテナンスの頻度が少なくなります。
タイル

タイルは基本的に腐食しませんので、非常に優れた耐久性があります。タイルの種類も数えられないほどありますのでデザインの幅も広いです。
汚れに対しても強くて塗装も基本的に必要ありませんので、建物の美観性を長く維持していける外壁材です。ただし、タイルの目地は吸水性があり、経年劣化を起こしますので、ある程度年数が経ったらメンテナンスが必要です。
ALC

珪石やセメント、生石灰、発泡剤などを原料とする軽量気泡コンクリートがALCです。発泡剤で多孔質化していますので軽量かつ施工性、加工性に優れ、その他にも耐久性、断熱性、耐火性も高くなっています。ALCは気泡により細かい穴があいているため水を吸ってしまう欠点があり、塗装をして防水性を持たせる必要があります。
失敗しない色の選び方

家のデザインはどんな色で仕上げるかがとても重要なポイントです。色選びに失敗しないために、ここでは色の選び方についてお伝えしていきます。
周辺の景色との調和ができていること
家の色を決める時は自分の家だけを見て決めるのではなく、周辺の景色や建物のことも考えて決めることが大切です。景色や周りの建物と調和しない色で仕上げてしまうと周りから浮いた家になってしまい悪目立ちしてしまいます。近隣トラブルになる可能性もありますので、周辺の環境と調和する色で仕上げることが重要です。
劣化が目立たない色を選ぶ
建物は年数が経つにつれて劣化を起こし、汚れも目立ってきます。年数により徐々に建物が汚れてくることを考慮して、家が汚れてきても目立ちにくい色で仕上げるといいでしょう。白などの明るい色は、雨垂れ跡や苔があると目立ちますが、グレーやブラックなどの色は汚れても表に出にくいです。明度や彩度の低い色は汚れが目立ちにくい色となっていますので、劣化や汚れを目立たせたくないという方はトーンを落とした色を選ぶといいでしょう。
小さなサンプルじゃなくて実物を確認する
色を選ぶ時はカラーサンプルを参考にしますが、サンプルが小さい時は注意しましょう。カラーサンプルが小さいと実際よりも色が濃く見えてきますので、仕上がった時にイメージと違ったとなる可能性があります。色は広くなるほど白く見えますので、色選びの時はできるだけ大きいサンプルや実物を見て確認してから選ぶことをおすすめします。
統一感のある色を選ぶ
異なった色をいくつも使ってしまうとメリハリがなくなり、まとまりのない外観になってしまいます。また、洋風や和風など家のスタイルに合っていない色を選んでしまうと違和感が出てしまいますので色は統一感を考えて選びましょう。複数の色を使う時は、色を引き立てる補色や色相の近い色を使ってバランスをとりながらデザインしていくことが色選びのポイントです。
まとめ
ここまで家の外壁選びについてお伝えしてきました。外壁は家の外観を決める大切なところですので、じっくり考えて気に入った外壁を選びましょう。外壁にはいろいろ種類があり、特徴やデザインが違います。家を建てた後のメンテナンスにも影響がありますので、価格やデザイン、性能をよく比較して自分に合ったものを検討していきましょう。
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平屋の外観をおしゃれに!和風から洋風までデザインのポイントを解説
最近はマイホームを平屋で建てられる方が多くなり、若いご夫婦にも人気があります。平屋のデザインはスタイリッシュで現代的な外観から落ち着きのある和風な外観と様々ですが、どんな外観にしたいか夢は膨らんでいくけど、どうやって決めていけばいいかわからないと家づくりに悩まれている方も多くいます。そこで、この記事では平屋の外観デザインのポイントをご紹介していきたいと思います。1 平屋の外観デザインのポイント2 おしゃれな平屋の外観【外壁】 3 おしゃれな平屋の外観【屋根】 4 おしゃれな平屋の外観【窓・ドア】 5 おしゃれな平屋の外観【テラス】6 おしゃれな平屋の内観 7 平屋の外観で失敗しやすいパターン8 まとめ平屋の外観デザインのポイント平屋の外観は建物の印象を決める大切なポイントです。見た人の第一印象となりますので、しっかりとこだわっていきたいところです。外観デザインを決めるポイントは外観を構成する屋根と外壁にあります。屋根の形状や色、外壁の模様などが外観を作っていきますので、どんなデザインで装飾していくかが大切です。そして、外観のデザインを考えていく上で最も重要となってくるポイントが統一性です。どんなに優れたデザインを持っていても外壁や屋根のテイストがチグハグでは見栄えは悪くなってしまいます。また、デザインばかり重視しすぎて実用性に欠けてしまうのも問題です。このため統一感のあるデザインと実用性の両方を兼ねて外観をデザインしていくことが大切になります。 おしゃれな平屋の外観【外壁】 外観を決める要素の一つが外壁です。外壁は現在住宅に多く普及するサイディングや昔から日本住宅に採用されているモルタル外壁、タイルなどたくさん種類があります。窯業系サイディングは普及率が高いことからコストが安価にも関わらず、レンガ調や石目調など意匠性に優れた模様が外壁に施されています。サイディングのデザインは豊富にありますので自分の好みに合ったテイストを選ぶことができるメリットがあります。スタイリッシュでモダンな外観にしたい方は金属サイディングがおすすめです。金属のシャープさとシンプルな凹凸ラインが現代的な外観を演出してくれます。塗壁は昔から使われているモルタルの他にも漆喰などがあり、コテで仕上げる美しい模様を外壁に施すことができます。塗壁は和風から洋風と様々な家のスタイルに合わせられます。左官職人によるコテ仕上げは自然の風合いを演出し趣のある仕上がりになります。外壁の種類によって外観の印象が決まりますので、どんな家にしたいかイメージを持って外壁を決めることがポイントです。 おしゃれな平屋の外観【屋根】 屋根の形状は切り妻や寄棟、片流れ、陸屋根などがあり、形状や傾きの角度によって外観のイメージもガラッと変わります。平屋で多く採用されているのは片流れや陸屋根です。片流れは屋根の傾斜が一方向の形状をしており、家を大きく見せる効果があります。傾斜が一方向なためスタイリッシュな印象があり、太陽光パネルの設置も有効です。南向きに太陽光パネルを設置すれば効率的にエネルギーを蓄えることができ光熱費の負担も軽減できます。陸屋根は傾斜がほぼない屋根となっており、建物の外観が箱のようなキューブ型になります。キューブ型の外観はモダンな印象があり、おしゃれな家としても雑誌で掲載されていることが多いです。和風にしたいという方は切り妻屋根がおすすめです。傾斜が二方向にあり屋根と破風板が外観に和を演出してくれます。 おしゃれな平屋の外観【窓・ドア】 開口部は室内の開放性と外観をつくります。窓から漏れる明かりが夜の外観を美しく演出してくれますので、開口部の場所や大きさをよく検討して計画を立てましょう。開口部が大きくなるほど室内の解放性は増しますが、その分外部からの視線が遮断されませんので、計画的なプライバシーと防犯性の確保が必要です。外部から入る視線は生垣やフェンスなどを設けて遮断することができますし、防犯性は人感センサー付きの照明や防犯カメラの設置で対策することができます。照明の光を外観に演出したい方は一階部分の開口は適度にして、二階に開口幅の狭い縦滑り出し窓などを等間隔に複数設置する、若しくはプライバシー空間は仕切り壁を設け、パブリックな空間のところだけ開口を大きくして外部から見えるようにするといった演出も有効です。家の形状をコの字型にして中庭を設けると開放性、プライバシーの確保の両方が実現し、家族との憩いの場として活用することもできます。 おしゃれな平屋の外観【テラス】 テラスは洗濯物を干す実用的なスペースと子供の遊び場として活用する憩いの場、部屋間のアクセスの活用などいろいろな用途を盛り込むことができます。リビングを延長するようにテラスを設ければ内部と外部がつながる奥行きのある空間を作り出すことができます。テラスを外観として取り入れる場合は庭の植栽も大切な要素です。庭のシンボルツリーは育った時のことも想定して計画を立てることが重要になります。育った時に建物やウッドデッキなどに干渉してしまわないように注意しましょう。植栽が多くなると虫害や鳥害を受ける恐れもありますので、防虫剤の散布や鳥よけグッズの設置など対策が必要です。 おしゃれな平屋の内観 おしゃれな内観の特徴はデザインが統一されていることです。壁紙や建具などの内装、住宅設備の他に配置する家具も平屋のテイストに合っていることが大切ですので、イメージしている雰囲気を固めて計画しましょう。平屋は2階建てや3階建てと比べて天井高の制限を受けにくいため開放感のある空間を作ることができます。天井高が低いと圧迫感が出やすいためなるべく天井を高くしておくことをおすすめします。天井をボードで塞がず梁や柱を見せる「あらわし」という仕上げにすると古民家風になって味のある内観になります。また、フラット感が否めない平屋ですが、リビングの床レベル(床の高さ)を下げるダウンフロアは空間に立体感が生まれ、ベンチとしても活用することができますので、家族が集まりやすいリビングにすることができます。 平屋の外観で失敗しやすいパターン これから家づくりをする方は失敗しやすいパターンを知ってすてきな家を計画していきましょう。外観で失敗しやすいパターンは以下のことが挙げられます。 デザインの統一感がない デザインを重視しすぎて実用性に欠けてしまう メンテナンスのことを考えてなく維持するためのコスト負担が大きいプライバシー性と防犯性の確保ができていない家のテイストを統一させるためには、好みのものだからといって安易に取り入れないことです。夫婦でご計画される際はお互いに好きなものを選ぶのではなく、ちゃんとデザインや色が合っているか夫婦同士で確かめるのも重要です。また、住んでみて不便だったということがないように実用性も考えておかなければいけません。住み心地が良くなるように断熱や気密のことは考えて設計しましょう。家は維持していくために定期的にメンテナンスが必要です。最終的にメンテナンスに掛かるトータルコストも想定して計画を立てましょう。 まとめ 平屋の外観を決めていくポイントは屋根と外壁のデザインになります。色やテイストで印象は大きく変わりますので、どんな平屋を建てていきたいかイメージを持っておくことが大切です。統一感のないデザインは外観の見栄えを悪くさせてしまいますので、なるべく採用する色や素材など家のスタイルに合わせて設計しましょう。家づくりは情報収集することが大切です。いえとち本舗は無料で家づくりに役立つ資料を提供しておりますので、これから家を購入しようと考えている方はぜひご利用ください。資料請求はこちらからさらに会員登録をするとVIP会員様限定の間取り集や施工事例、最新の土地情報をお届けいたします。当社は一切押し売りを致しませんので安心してご登録ください。会員登録はこちらから
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擁壁とは?種類や費用、注意点を徹底解説
1 擁壁とは?2 擁壁工事の種類は? 3 擁壁工事の費用や工期は?4 擁壁トラブルやリスクを回避するための注意点5 まとめ 高低差のある土地には斜面が崩れてしまわないように擁壁を設けています。これから新しく家を建てる方の中には新しく擁壁を設けなければいけないケースや、土地や中古住宅を探している方は擁壁付きの物件と出会うかもしれません。この時に擁壁のことを知らないまま購入してしまうと、後々トラブルに発展する可能性がありますので、ちゃんと擁壁のことについて知っておきましょう。擁壁とは? 擁壁とは高低差のある土地にできる斜面が崩れないように設ける壁のことをいいます。高く積まれた土壌は重力により土砂崩れなどを起こす可能性があり、土壌の安息角を超える大きな高低差を設ける際は、土壌の横圧に耐えられるように擁壁を設けて斜面の崩壊を防ぐ必要があります。安息角とは土地や粉粒体を積み上げた時に自発的に崩れず安定を保った時の斜面と水平面の角度のことです。この安息角を超える斜面は土壌が崩れる恐れがあるため擁壁を設けて崩落を防ぐ対応が必要となります。擁壁を設ける際は、土壌の横圧の他に水圧も考慮する必要があり、排水の仕組みがうまく働かないと静水圧が擁壁に影響を与えます。擁壁は土留と呼ばれることもありますが、土留は一時的な構造、擁壁は長期的な構造と区別されているのが一般的です。擁壁が造られるケースは、崖地の崩落を防ぐために造られたり、土地の造成時にできた高低差のために造られてたりします。高低差のある土地に建物を建てる際は、土壌がしっかりと安定した形のまま保たれていなければ、いずれ建物ごと崩れてしまいますので、このような崩落を防ぐために擁壁は造られます。擁壁工事の種類は? 擁壁は大きく区別すると鉄筋コンクリート造、コンクリートブロック、石があります。それでは以下にてどんな擁壁か一つずつお伝えしていきます。コンクリート造擁壁コンクリート擁壁は無筋コンクリートと鉄筋コンクリートに分けられます。二つの違いは名前を見てもわかるとおりコンクリートの中に鉄筋が組まれているか、組まれていないかになり、鉄筋が組まれている方が強度はあります。一般的に用いられるのは鉄筋コンクリート造の擁壁で、構造計算が容易で崖に対して垂直に建てやすい特徴があります。コンクリート造の擁壁の底版には「逆T字型」「L型」「逆L型」「重量式」「もたれ式」などがあり、立地条件に合わせて適切な構造を使い分けていきます。間知ブロック擁壁間知ブロックを用いた擁壁のことを間知ブロック擁壁といい、大きさの揃ったブロックを積んで造られます。間知ブロック擁壁は練積みという工法が用いられ、ブロック裏側をコンクリートで固めたり、割石などを詰めたりします。また、積み方にも水平方向に積む布積みや斜めに積む矢羽積みなどがあります。石積みの擁壁石積みの擁壁には大谷石で作られた「大谷石積み擁壁」と石やコンクリートブロックを積んで造る「空石積み擁壁」があります。コンクリート造や間知ブロックは建築基準法により基準が定められていますが、大谷石積みの場合は現在の基準よりも低いため、もし「大谷石積み擁壁」が残る擁壁の場合は損傷がないか確認する必要があります。「空石積み擁壁」は簡素な造りとなっており、高低差の少ないところに造られます。こちらも現行基準に満たされていないため1.5m以上の高低差に設ける場合は強度の懸念があるため対策が必要です。擁壁のメンテナンスの必要性擁壁の耐用年数は20~50年ほど。鉄筋コンクリート擁壁やコンクリートブロック積み擁壁などコンクリートで作られる擁壁の寿命は50年ほどです。このため経年劣化でそうそう壊れることはありませんが、劣化は進みますので、いずれメンテナンスは必要になります。劣化症状には排水の具合や土や草の詰まり、コケの発生、ひび割れ、膨れ、変形などがあります。擁壁は水が溜まらないように水抜き穴が設けられていますが、この排水の状態は気にかけておくことです。擁壁の表面が湿っていたり、水が染み込んでいたりする場合は、排水がうまくできていない可能性があります。また、水の抜け具合にばらつきがある場合も気をつけましょう。こういった劣化は年数が経つにつれて症状が出てくるため定期的に点検しておくことです。一般の方が劣化しているか判断するのは難易度が高いため、擁壁に変化が見られる場合は専門業者に相談しましょう。また、石積み擁壁は現在のがけ条例の基準を満たしていない可能性があります。もし基準を満たしていない場合は、現在の基準を満たす工事が必要です。工事をするのに申請は必要か高低差2m以上ある土地は自治体が定める条例で擁壁を設けるように義務付けされている傾向にあり、もし自治体が擁壁を設けるように条例で義務付けしている場合は、工事を行うのに申請が必要になります。また、がけ条例の該当要件の範囲については自治体によって詳細は異なるため各自治体に確認を取る必要があります。東京都のがけ条例の場合は、崖から「がけの高さに2をかけた距離」離して家を建てること、崖は擁壁にすることになっています。一般的に申請してから許可が下りるまで一ヶ月前後かかりますので、入居するスケジュールを決めている場合は早めに行動しておく必要があるでしょう。 高さが2mを超える切土の崖を生ずる工事高さが1mを超える盛り土の崖を生ずる工事盛土と切土を同時に行う場合、盛土は1m以下で切土と合わせて2mを超える崖を生ずる工事宅地造成面積500㎡を超える工事(切土、盛土で生じる崖の高さに関係なく)高さ2mを超える擁壁や排水施設の除去を行う宅地造成工事規制区域で上記の工事を行う場合は、各自治体に申請して工事の許可を取る必要があります。また、「急傾斜地崩壊危険区域」に指定されている土地に住宅を建てる場合は申請をして許可を取る必要があります。5m以上の崖高さがあるところは「急傾斜地崩壊危険区域」として各都道府県によって指定されています。「急傾斜地崩壊危険区域」に指定される土地での住宅の建築は、一般的に施主が擁壁工事を行うのではなく、都道府県が崩落防止のために擁壁工事を行います。擁壁工事の費用や工期は? 擁壁の中では鉄筋コンクリート造が高く、無筋コンクリート、ブロック造の順で安くなっていきます。工事費用は立地条件や土地の状態によって変動しますので、一概にいくらと決めることはできませんが、相場としては5〜10万円/㎡が目安となっています。擁壁工事の内容別に費用の目安を以下に記載しましたのでご参考にしてください。 新規擁壁工事:数百万円~数千万円擁壁のやり直し:3~13万円/㎡擁壁の一部修復:1~2万円/㎡擁壁工事の価格変動の要因は施工する土地の地盤が安定しているか、というのが影響します。地盤の緩い土地に擁壁を設ける場合は、より強固に造る必要があり、自然災害の多い地域ではリスクも高いため、強度が一層に求められます。このようなケースだと工事の単価も上がるため、一般的な費用相場では擁壁を作ることができない可能性があります。擁壁工事の費用は立地条件も左右され、工事車両や重機が入れない道路環境の場合は、車両の規模を小さくするか人材を増やす対応が必要となります。車両の規模を小さくするということは、その分搬出・搬入の往復が多くなるため、こちらも費用がかさむ要因となります。また、施工時に出る残土の処分費も土の状態によって価格が変わります。もし汚染されている土の場合は浄化する必要が出てくるため、費用も通常の価格から加算されます。 擁壁工事は補助金や助成金を出している自治体もあります。補助金の対象要件は各自治体によって異なりますので、もし利用する場合は実施されているか確認を取りましょう。要件を満たしているかなどの判断は一般の方で行うのは難易度が高いため専門業者に依頼することをおすすめします。擁壁工事の工期は規模により違いはありますが、規模が小さければ約15日、中規模で約一ヶ月、大規模になりますと約三ヶ月かかります。工期についてはほとんどの業者は工程表を渡してくれると思いますので、工事前に必ず確認をしましょう。擁壁工事の助成金 擁壁工事は高額となりやすい工事なためお金の負担が大きいですが、条件に該当する工事を行う場合は地方自治体が実施する助成金制度を利用することができます。対象要件は各地方自治体に確認する必要がありますが、東京都港区の場合は工事費用1/2(500万円を上限とする)まで助成金を受けることができます。基本的に助成金の利用は施主本人が申請する必要がありますが、委任状を交わせば業者に申請手続きの代行をしてくれることもあります。申請に慣れていない方は戸惑うところも出てくると思いますので、助成金の利用を検討している方は、申請手続きをサポートしてくれるか業者に相談することをおすすめします。擁壁トラブルやリスクを回避するための注意点 擁壁を新しく造る場合や擁壁付きの土地または中古住宅を購入する場合など、擁壁についていくつか注意する点がありますので以下にお伝えするポイントをチェックしておきましょう。擁壁や地盤の状態を確認 擁壁の耐用年数は約20〜50年です。築年数の浅い擁壁なら問題ですが、年数の経っている擁壁の場合は経年劣化を起こしている可能性があるため、クラックがないか、変形がないか、など確認しておくことが重要です。懸念される状態はその他にも、隙間がある、排水気候が設けられていない、水抜き穴の詰まり、擁壁が湿っているなどです。このような状態にある場合、強度の低下や水圧により変形が起きている可能性があります。また、擁壁は地盤の状態により適した強度であるかが判断されます。軟弱な地盤の場合は不動沈下を起こす恐れもありますので、費用はかかりますが地盤調査をしておくとより安心です。擁壁付きの物件は状態によって造り直しが必要になることもあり、トラブルとなってしまう可能性があります。そのため擁壁付きの土地や中古住宅を購入する際は擁壁の状態や年数、地盤の強度を確認しましょう。擁壁と境界のトラブル 隣家との境界に擁壁がある場合もトラブルに発展しやすいため注意が必要です。境界に擁壁がある場合、もし不適格な擁壁だったとすると、この工事費用や責任はどちらが負担するのかが問題となってきます。このようなトラブルは必ずしも擁壁を所有している側が負うのではなく、例えば上側の土に問題があって崩落の危険があるといった場合、上側も負担を負わなければいけない可能性があります。双方に責任が及ぶ場合、修復する費用の割合をどうするかで非常にもつれますので、擁壁が不適格か適合しているか事前に確認しておくことが大切です。まとめ ここまで擁壁とはなにか、修理費用やトラブルなどの注意点についてお伝えしてきました。擁壁は高低差のある土地の斜面の崩落を防ぐために設ける壁状の構造物です。もし、擁壁を新しく造る計画をされている方や擁壁付きの土地または中古住宅の購入を検討されている方は、擁壁の状態や隣家との境界などに注意して工事を進めていくことが大切です。擁壁は専門的な知識と経験が必要ですから、本格的に計画が進む際は専門家に相談することをおすすめします。家づくりは情報収集することが大切です。いえとち本舗は無料で家づくりに役立つ資料を提供しておりますので、これから家を購入しようと考えている方はぜひご利用ください。資料請求はこちらからさらに会員登録をするとVIP会員様限定の間取り集や施工事例、最新の土地情報をお届けいたします。当社は一切押し売りを致しませんので安心してご登録ください。会員登録はこちらから