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オープンキッチンのメリットやデメリット対策を解説!実例あり

壁で仕切らないオープンキッチンは開放感のある空間をつくりだすことができる魅力があります。一体感のある空間は広々として、家族とのコミュニケーションもとりやすく明るい空間を実現することができ、多くの方がオープンキッチンを取り入れています。この記事ではオープンキッチンの優れているところや不便なところ、問題への対策などをご紹介していきます。
オープンキッチンとは?

オープンキッチンとは壁で仕切られていないキッチンのことで開放感のあるLDK(リビング・ダイニング・キッチン)の間取りに採用されることが多いです。キッチンが壁で仕切られていないため空間に一体感が生まれ開放感を生み出すことができます。また、キッチンを囲んで友人や家族と一緒に料理を楽しむことができたり、調理中でもリビングを見渡すことができたりもしますので、コミュニケーションもとりやすいのが特徴です。
オープンキッチンには腰壁や垂れ壁を設ける場合とキッチン本体のみ設置するタイプがあり、壁を設けずに設置するキッチンをフルフラットキッチンと呼びます。腰壁を設ける場合は壁がキッチンよりも少し高くなりますが、フルフラットキッチンはキッチンカウンターが伸びる形状をしていますので、高さを変えずフラットに仕上げることができます。
オープンキッチンには「腰壁など仕切り壁を設けるタイプ」と「キッチン本体のみを設置するフルフラットキッチン」があることを押さえておきましょう。
オープンキッチンの種類
オープンキッチンの設置方法にはアイランド型とペニンシュラ型があります。以下にアイランド型とペニンシュラ型の違いをまとめましたので見てみましょう。【アイランド型】
アイランド型は壁に接しないでキッチンを設置する方法です。壁に接していないためキッチンを囲んで料理を楽しむことができ、360°アクセスが可能です。しかし、キッチンを設置するスペースが通常のキッチンよりも必要なため、ある程度の広さが確保できないと圧迫感が出てしまいます。
また、吊り戸棚を設けないことが多いため収納スペースも減ります。しかし、キッチンが独立した形となりますので、空間に一体感が生まれ広々とした印象を演出するには最適なキッチンと言えます。
【ペニンシュラ型】
ペニンシュラ型とは半島を意味し、キッチンの片面だけ壁に接して設置するタイプのキッチンです。ペニンシュラ型はアイランド型のようにある程度の広さがない場合でもオープンキッチンにすることができるメリットがあり、アイランド型のようにキッチンを囲んで料理をすることはできませんが、収納スペースの確保や対面式の開放さとコミュニケーションのとりやすさをバランス良く合わせもたせています。
オープンキッチンのメリット・デメリットとは?

どのキッチンもそうですが、キッチンを使っていて便利な面と不便な面というものがあります。オープンキッチンを考えている方はメリット・デメリットをしっかりと押さえて採用するか検討しましょう。
オープンキッチンのメリット
オープンキッチンのメリットは以下のことが挙げられます。- 開放感のある空間を作ることができる
- コミュニケーションがとりやすい
- 配膳がしやすい
オープンキッチンは壁で仕切らないため、空間に開放感を持たせたい方にはぴったりなキッチンとなっています。料理中でもリビングの様子を眺めることができるため小さい子供のいるご家庭にもおすすめできます。
また、LDKの間取りならリビングとつながる空間となりますので、キッチンが分断されず会話もとりやすいでしょう。また、キッチン正面にカウンターがあれば出来上がった料理をそこに置くことができるため、配膳もしやすいメリットがあります。
オープンキッチンのデメリット
オープンキッチンのデメリットは以下のことが挙げられます。- ある程度の広さが必要
- 収納スペースの確保が必要
- 音や匂いがリビングに届く
- 水ハネや油ハネがする
- 通常のキッチンよりもコストがかかる
- キッチン周りが見えてしまう
- 動線が悪いと使いづらくなる
オープンキッチンを取り入れる場合はある程度の広さが必要です。余裕を持った広さがないとリビングが狭くなってしまうので注意しなければいけません。また、吊り戸棚を設けない場合は食器棚や食品棚を別に設ける必要がありますので、さらに収納スペースの確保が必要になります。
壁で仕切らないことで開放感は出ますが、かえってキッチン周りが見えてしまったり、匂いや音がリビングまで届いてしまったりするなどのデメリットもありますので、こまめな掃除と適切な換気設備の設置が必要です。また、配膳や片付けの際に動線が直線上になく複雑になるという声もあるため、動線によっては使い勝手が悪くなるのも注意が必要です。
オープンキッチンのデメリット対策とは?

上記でお伝えしたようにオープンキッチンのデメリットはありますが、問題を解消する対策もあります。以下にオープンキッチンのデメリットの対策をお伝えしていきます。
【収納スペースが少ない】
開放的になるかわりに収納スペースが少なくなってしまうオープンキッチンですが、背面に食器棚を設けることで収納スペースを確保することができます。また、間取りにキッチンと隣接するパントリーを設けることで空間を分断せず収納スペースを作ることができます。
玄関からパントリー、キッチンへとアクセスできる間取りだと買ってきた物を玄関からそのままパントリーに収納でき、料理の時はキッチンからパントリーにしまってある物を簡単に持ってくることができるため効率的な動線になります。
【音・匂い・水ハネ・油ハネ】
音についてはシンクを静音タイプにする、コンロ正面側のみ壁を設けるなどの対策ができます。また、調理中の匂いに関しては換気量の多い換気扇を設置することでリビングまで匂いが届きにくくなります。換気扇は料理を始める際に回しておくと効果が高くなりますので、ぜひお試しください。
油ハネや水ハネは油ハネガードや腰壁を設置することで防ぐことができます。また、食洗機やタッチレス水栓を取り入れることでシンク内の水ハネ対策になりますのでおすすめです。
【キッチン周りが見えてしまう】
生活感が見えてしまいキッチン周りが気になるという場合は、キッチンよりも少し高さのある腰壁を設けてリビング側からは見えないようにしたり、食洗機を設けてなるべくシンク内に洗い物を置かないことが対策となります。収納が少なく調味料や食品などで散らかってしまう場合はパントリーや食器棚を設けるなど収納計画をすることで問題を解消することができます。
オープンキッチンの実例を紹介

オープンキッチンとはいってもさまざまなレイアウトがありますので、オープンキッチンをご検討されている方はいろいろな施工事例を見て参考にすることをおすすめします。以下にはオープンキッチンの実例をご紹介しておりますのでご参考にしてください。
家族との会話がはずむキッチン
キッチン奥にパントリーを設置して収納を確保したオープンキッチン。コンロ正面側には壁を設け、シンク側は仕切りのない開放的なつくりとなっていますので、リビングとの一体感を生み出し家族とのコミュニケーションもとることができるレイアウトとなっています。引用:LIXIL キッチンのリフォーム実例集
広々としたアイランド型キッチン
キッチン背面には間口2.7mの引き戸付きの収納を配置。収納の引き戸は壁と同じ色なため一体感があり、雑然としやすいキッチンをすっきりまとめあげ、急な来客の時も安心です。キッチンカウンターが伸びた形状のフルフラット型だから凹凸がなくスタイリッシュな空間を演出しています。引用:LIXIL キッチンのリフォーム実例集
まとめ
オープンキッチンは空間に開放感を持たせ、家族とのコミュニケーションもバッチリとれる魅力的なキッチンです。LDKの間取りは空間が一体となる間取りのため、リビングとつながることができるオープンキッチンは壁で仕切るキッチンよりも最適と言えます。オープンキッチンにもいろいろなレイアウトがありますので、オープンキッチンをご検討している方はいろいろな実例を参考にし、自分の好みに合ったキッチンを採用しましょう。家づくりは情報収集することが大切です。いえとち本舗は無料で家づくりに役立つ資料を提供しておりますので、これから家を購入しようと考えている方はぜひご利用ください。
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2019年9月に日本生活協同組合連合会が実施した「電気・ガス料金調査」においても、一戸建ては集合住宅よりも使用量・料金ともに高いという結果になっています。 同調査によると、一戸建ての1ヵ月当たりの電気料金は平均8,546円で、集合住宅の6,477円と比べると2,000円以上高いです。 出典:日本生活協同組合連合会「電気・ガス料金調査」 2-2.契約アンペア数が大きい電気代は契約アンペア数によって基本料金が変わり、一般的に一戸建てはマンションよりも契約アンペアが大きくなる傾向があります。 一戸建てはマンションよりも電気使用量が大きくなる傾向があるため、マンションよりも高めのアンペア数での契約が必要です。アンペア数が低いと、一度に多くの電気を使用するとブレーカーが落ちてしまいます。 東京電力の場合、30アンペアの基本料金は885.72円/月、60アンペアの基本料金は1,771.44円/月です。 出典:東京電力エナジーパートナー「ご契約アンペアの選び方」 電気代は基本料金と使用料、その他の料金(燃料費調整と再エネ発電賦課金)を加えた金額になるため、基本料金が高くなると電気代も高くなります。 2-3.気密性・断熱性が低い一戸建てはマンションと比べて壁や天井、床などの構造が複雑で、隙間ができやすい傾向があり、冷暖房の効率が落ちてしまいます。 また、一戸建ては外部との接点が多く、屋根や外壁は直射日光にさらされ、室内は外気温の影響を強く受けます。猛暑日などに室温を適正に保つにはエアコンをフル稼働しなければならず、電気代は高くなりがちです。ただし、一戸建てでも高性能な断熱材を使用することで、高い気密性と断熱性を実現している住宅も増えています。気密性と断熱性を高めることで冷暖房の効率が良くなり、光熱費の節約につながります。 3.水道光熱費の平均額 家計を節約するには、水道光熱費の平均額を把握しておくことが大切です。ここでは、世帯人員別・地域別の水道光熱費の平均相場をご紹介します。なお、一戸建て・マンション別のデータはなく、あくまでも水道光熱費の平均額です。 3-1.世帯人員別の水道光熱費の平均額総務省統計局のデータを基に、一般社団法人エネルギー情報センターが運営する新電力ネットが算定した世帯人数別の水道光熱費の平均額(電気代・ガス代・他の光熱・上下水道代)は以下のようになります。 世帯人数1ヵ月あたりの水道光熱費の平均額単身11,847円2人家族19,607円3人家族22,834円4人家族23,764円5人家族25,751円6人家族以上 32,652円 出典:新電力ネット「電気・ガス・水道料金の平均目安」 上記のデータから、世帯人数が増えるほど水道光熱費の平均額も増えることがわかります。単身世帯と2人家族の差額は7,760円、2人家族と3人家族の差額は3,227円、3人世帯と4人世帯の差額は930円です。 単身世帯と2人家族では水道光熱費に大きな差がありますが、世帯の構成人員が2人以上になると、大きな増加は見られません。これは、電気代やガス代がかかるエアコンやキッチン、お風呂などを家族全員で共有することで、個々の使用量が分散されるためです。 ただし、家庭ごとに状況は異なり、省エネ対策や設備の違いによっても差が生じることに留意する必要があります。 3-2.地域別の水道光熱費の平均額総務省統計局のデータを基に、新電力ネットが算定した地域別の水道光熱費の平均額(電気代・ガス代・他の光熱・上下水道代)は以下のようになります。 地域1ヵ月あたりの水道光熱費の平均額北海道地方23,465円東北地方22,404円関東地方18,091円北陸地方22,471円東海地方18,196円近畿地方 17,765円中国地方17,845円四国地方19,409円九州地方17,135円沖縄地方16,750円 出典:新電力ネット「電気・ガス・水道料金の平均目安」 最も水道光熱費が高いのは北海道地方で、水道光熱費の平均額は23,465円です。2番目に高いのは北陸地方で22,471円、3番目は東北地方の22,404円となります。豪雪地帯になるほど水道光熱費が高くなることがわかります。 最も水道光熱費が安いのは沖縄地方で、水道光熱費の平均額は16,750円です。北海道地方との水道光熱費の差額は6,715円になります。沖縄地方は本土と比べると冬は暖かく、冬場のエネルギー消費量を低く抑えられるため、水道光熱費が低めになることがわかります。 3-3.2023年に電気代やガス代が値上がりしている理由電気代やガス代は、新型コロナウイルス感染症パンデミックやロシアによるウクライナ侵攻、円安などの影響を受け、2021年4月頃から値上がり傾向にあります。これは、原油や天然ガスなどの輸入価格が上昇し、電気代とガス代の原料費調整額が上昇したためです。 政府与党の公明党が実施した調査によると、東京ガスを使用している標準家庭のガス料金は2022年1月から2023年1月の1年間で約37%値上がりしています。 出典:公明党「暮らしの安全」 電気代は、2023年6月1日に大手電力会社7社は値上げを実施しましたが、経済産業省は「電気・ガス価格激変緩和対策」を実施しており、政府による「激変緩和措置」により値上げの影響は抑えられています。 激変緩和措置は2024年4月末まで延長されたものの、2024年5月からは激変緩和の幅を縮小する方針です。今後の電気代やガス代の値動きについては、原油やLNGなどの燃料価格や円相場の状況、国の政策などによって変わってきます。 4.一戸建ての光熱費を低く抑える方法 一戸建ての光熱費はマンションよりも高めになる傾向があり、電気代やガス代も値上がり傾向にあります。家計の負担を軽減するには、光熱費の節約が必要です。ここでは、一戸建ての光熱費を低く抑える方法を解説します。 4-1.冷暖房の効率を上げる冷暖房の効率を上げると、光熱費の節約につながります。冷暖房の効率を上げるには、住宅の気密性と断熱性を高め、エネルギー効率の高い機器の使用が有効な方法です。 窓は建物の外部と内部を結ぶ接点であり、外気が入り込んだり室内の熱や冷気が逃げたりします。窓に断熱シートを貼ると断熱性が高まり、冷暖房の効率が上がります。遮光カーテンの使用や二重窓の導入、Low-Eガラス(エコガラス)の使用も気密性と断熱性を高めるのに有効です。 また、古いタイプのエアコンは省エネ性能が低いため、最新の機種に買い替えることも冷暖房の効率を上げることにつながります。フィルターの掃除や適切な温度設定、サーキュレーターの併用なども、冷暖房の効率を上げる方法の一つです。 4-2.電力会社やガス会社を乗り換える電力会社やガス会社を乗り換えることで、光熱費を削減できる可能性があります。エネルギー市場は電力自由化によって市場が開放されており、数多くの企業が参入し、価格競争が行われています。 現在の電力やガスの契約内容と料金を確認し、他の会社が提供するプランと比較すると、より良い条件での契約が可能です。これにより、光熱費の節約につながります。賃貸の一戸建てであっても、電力会社を変える際には基本的に家主の許可は必要ありません。 なお、電力会社やガス会社を乗り換える際は、契約条件や違約金などの確認が大切です。しっかり確認していないと節電につながらなかったり、違約金を請求されたりすることがあります。 倒産や事業停止することもあるため、経営の安定面なども調査し、時間に余裕を持って入念に検討しましょう。 4-3.電気やガスの使用量を減らす電気やガスの使用量を減らすことは、光熱費の節約に直結します。使用量を減らすには、電気のつけっぱなしはしないなど、日頃から節約を意識することが大切です。 お風呂の追い焚きの回数を減らしたり、電子レンジを使った調理を取り入れたりすることで電気代やガス代を節約できます。また、冷暖房の設定温度を適切に管理し、不要なときには電源を切るなどして、無駄なエネルギー使用を避けることが重要です。 照明をLEDに切り替えたり、洗濯機や乾燥機、冷蔵庫の使い方を見直したりするなど、節電の方法は数多くあります。なお、電気やガスの使用量を減らすことで、環境への負荷の軽減にもつながります。環境に配慮した生活を送るためにも、電気やガスの使用量を減らすことは重要なことです。 5.エネルギー消費量を抑えられる省エネ住宅 エネルギー消費量を抑えることは光熱費の節約につながります。「省エネ住宅」という言葉は社会に定着していますが、具体的にはどのような住宅なのかがわからない方も多いでしょう。ここでは、エネルギー消費量を抑えられる省エネ住宅(省エネルギー住宅)を解説します。 5-1.省エネ住宅とは?省エネ住宅とは、一定の性能基準を満たした省エネ性能が高い住宅を指します。エネルギーの使用量を最小限に抑え、快適で健康的な住環境を提供するために設計されていることが特徴です。 家庭においては冷暖房がエネルギー消費の30%を占めており、省エネ住宅は冷暖房を効率化することでエネルギー消費量を抑えます。また、断熱性を高め日射遮蔽をすることで、冬は暖かく夏は涼しくなり、快適で健康的な住環境を実現します。 住宅のエネルギーコストを削減するだけでなく、地球環境に配慮しCO₂の排出削減につながることも省エネ住宅の特徴です。省エネ住宅にはZEH住宅やLCCM住宅、長期優良住宅などがあり、いずれもエネルギー消費量を低く抑えられます。 5-2.ZEH住宅ZEH(ゼッチ)住宅とは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略称で、創エネ性能を備えた住宅です。エネルギーの自己生成と使用のバランスを取り、年間でゼロエネルギーの達成を目指します。年間のエネルギー消費量を0以下にできるため、光熱費の大幅な削減につながります。 ZEH住宅の特徴は、省エネだけではなく、エネルギーを創造する創エネ性能を備えていることです。ZEH住宅は太陽光発電などの再生可能エネルギーシステムを完備しており、建物自体でエネルギーを生成します。 また、高い断熱性と気密性を誇り、暑さと寒さを防いで快適に暮らせることも特徴です。断熱性と気密性を高めることで、冷暖房の効率が良くなり、エネルギー消費量を減らせます。 5-3.LCCM住宅LCCM住宅(ライフサイクルカーボンマイナス住宅)とは、建築・居住・解体までの全過程におけるCO₂の収支をマイナスにする住宅です。ZEH住宅と同様に年間のエネルギー消費量を0以下にするだけではなく、CO₂を削減するための厳しい基準が設けられています。 省エネと創エネに加えて、長寿命であることがLCCM住宅の特徴です。耐久性の高い建材や設備の使用で建物の寿命を延ばし、保守コストを低減させます。建物の寿命をできるだけ長くし、解体時のコストも考慮します。 政府が普及を推進している低炭素住宅の最終目標がLCCM住宅です。LCCM住宅はまだ普及途上にありますが、低炭素社会の実現に向けて、今後ますます注目されるでしょう。 5-4.長期優良住宅長期優良住宅とは、一定の基準を満たした長期にわたって良好な状態で使用できる住宅です。75~90年程度の寿命があり、適切なメンテナンスを行うことで、親子孫の3代にわたって住み続けられます。 省エネ性能も優れており、ZEH住宅と同程度の厳しい基準を満たしていることも特徴です。高い断熱性と気密性で室内の温度を安定させ、エネルギー効率を向上させます。エネルギー効率の高い設備や機器も導入されており、光熱費の節約につながります。 長期優良住宅の認定を受けるには、国土交通省が定めた基準を満たすことが必要です。太陽光発電システムなどの創エネ設備の導入は要求されませんが、創エネ設備を導入することで、長期優良住宅の認定を受けやすくなる可能性があります。 6.光熱費が安い一戸建てを新築・購入・リフォームする際のポイント 一戸建ての光熱費を安くするには、新築・購入・リフォームをする際に省エネ性能を高めることを意識する必要があります。ここでは、光熱費が安い一戸建てを新築・購入・リフォームする際のポイントを解説します。 6-1.一戸建てを新築する場合一戸建てを新築する際は、ZEH住宅やLCCM住宅、長期優良住宅などの省エネ住宅を建築することが光熱費を安くすることにつながります。省エネ住宅はエネルギー消費量を低く抑えられるため、光熱費を大幅に削減できる可能性があります。 省エネ住宅を建築する際は、基準を満たすと補助金・給付金制度の利用が可能です。補助金・給付金制度として、ZEH支援事業や子育てエコホーム支援事業などがあります。補助金・給付金制度を効果的に利用することで、一定の経済効果のメリットを受けることが可能です。 6-2.中古一戸建てを購入する場合中古一戸建てを購入する場合、太陽光発電システムなどの省エネ・創エネ設備を完備している住宅を選ぶと光熱費を安くできます。なお、オール電化の中古一戸建てはガス代が不要になりますが、タイプが古いと電気代が高額になることがあるため注意が必要です。 省エネ住宅やZEH住宅にリフォームした住宅を選ぶことでも、光熱費を安くできます。ZEH住宅や長期優良住宅などの省エネ住宅は断熱性・気密性が高く、光熱費の削減につながります。 6-3.住んでいる一戸建てをリフォームする場合一戸建てを省エネリフォームすることは、光熱費を削減する効果があります。省エネリフォームは、建物の断熱性能を向上させ、効率的な設備の導入などを通じてエネルギーの効率を改善することを指します。 省エネリフォームの費用相場は工事内容にもよりますが、100〜200万円程度が一般的です。省エネリフォームをする際は、補助金制度を利用すると工事費の一部が補助されます。補助金制度には先進的窓リノベ事業や既存住宅における断熱リフォーム支援事業などがあり、条件を満たすと利用できます。7.まとめ:省エネ住宅や省エネリフォームで一戸建ての光熱費を削減しよう! 一戸建ての光熱費は世帯人数や地域、建物の省エネ性能などによって異なります。世帯人数が増えるほど光熱費は高くなり、北海道や東北など冬の寒さが厳しい地域は光熱費が高めになります。 一戸建てはマンションと比べると気密性や断熱性が低いことが光熱費が高くなる主な理由です。しかし、省エネ住宅は気密性や断熱性が高く、省エネ設備や創エネ設備の導入で、光熱費を大きく削減できます。 一戸建ての光熱費を節約したい方は、省エネ住宅の新築や購入、省エネリフォームがおすすめです。光熱費を大幅に削減できるでしょう。 監修者:宅地建物取引主任者 浮田 直樹 不動産会社勤務後、株式会社池田建設入社。いえとち本舗山口の店長を経て、セカンドブランドのi-stylehouse山口店店長に就任。後悔しない家づくりをモットーにお客様の家づくりの悩みを日々解決している。
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失敗したくない!新築住宅の間取りづくりの9つのポイント【いえとち本舗の新築・山口・宇部・防府・山陽小野田・周南・下松】
こんにちは!いえとち本舗山口中央店の与倉です! 本日の投稿では、山口県の山口市・防府市・宇部市・周南市・山陽小野田市で新築住宅の購入をお考えのお客様に、 「失敗したくない!新築住宅の間取りづくりの9つのポイント」をお伝えします。 外観、内観、インテリア、設備、、、 新築住宅を購入すると、決めなくてはならないことがたくさんあります。 その中でも、よりお客様の暮らしに影響を与える間取り実はこの間取り作りを失敗してしまうと、生活のストレス源になっちゃうんですね。。。 なぜ、間取りがストレス源になるんでしょうか?実際に家を建て、暮らし始めると 「あぁ、ここはこうしておけばよかった」「玄関からリビングまでの動線が…」 というところが必ず出てきます。 これは、仕方のないことかもしれませんが、出来るだけ住む前と住んでからのギャップは無くしたいですよね… そのため、今回は、 このような、既に家を建てた先輩の声をもとに、「失敗したくない!間取りづくりの9つのポイント」をお伝えします! ①収納量や収納の内部の作り、収納のつくりで失敗! 1階を広くするために、階に大型収納をつけたけれど…→階段やはしごをつかって、物の移動が大変→今はできるけど、老後はとても大変な作業になり、移動できなくなる可能性もある これは、収納スペースの大きさだけでなく、収納の内部の作りや、収納場所にも問題があります。単に、大きな収納スペースを設けるだけでなく、生活を送る上で、必要な収納位置にもあった方が便利ですよね! また、大きな収納スペースを設けるメリットとして、1か所にまとめて収納できることができますが、デメリットとしては、1か所であるがゆえに、物を探すのに時間がかかってしまったり、物を移動するのも、大変なんです… ◎日常生活で使うモノ(取り出しやすい位置にあってほしいもの)と必要な収納を、きちんと調べておきましょう!→収納スペースの坪数や面積だけでなく、幅や奥行きも考えましょう! ②広すぎても狭すぎても困る…部屋の広さで失敗! 来客が一番初めに見る玄関。広々と見せたかったけれど…→玄関を広くしたことで、玄関収納が激減。結局収納にはいらない旦那さんのゴルフ用品が、玄関に出しっぱなしになってしまう マイホームの間取りを決めていく上で、必要なことは収納と部屋のバランス。あまりにも部屋を広くしすぎると、収納が狭くなり、かえって見栄えの悪い空間にしちゃう可能性もあるんですね… ◎収納と部屋のバランスを考えましょう。→LDKや寝室など、部屋で過ごす人数や動線を考えて、バランスを考えると、より快適で過ごしやすい空間を作ることができます。 ③聞きたくない音まで聞こえちゃう…音の伝わり方で失敗! 家の前の道路が予想以上の交通量!夜中までうるさくて…→寝室が道路に近いため、眠れない→リビングが道路に近いため、子どもの声も丸聞こえ! 実は、音って生活のストレス源になりやすいもののつなんです!「賃貸を出て、家を持ちたい」と思ったきっかけが“(周囲の)音に関すること”である方も多いのではないでしょうか? せっかくの持ち家で、また音に悩まされる…そんな生活は絶対に嫌ですよね! ◎家の周囲の道路の交通状況や地域の様子を知っておきましょう!→不動産業者は、土地のプロです!そのため、家の周りの道路の交通状況を知っているはずなので、まずは聞いてみましょう!また、意外と見落としやすいのがマンホール。 実は、このマンホール。昼間はそれほど気にならないのですが、夜は、車が通ると「ガタンゴトン」という音が響いてしまい、睡眠の邪魔になる可能性も… ぜひ、注意して土地を選んでくださいね! ④もっと、欲しかった…コンセントの少なさで失敗! コンセントを十分に配置したつもりだったけれど…→の四隅にコンセントを配置したら、掃除機をかけるがめんどくさい!→家事中にテレビを見たいけれど、テレビの配置が悪くて、見えない 「コンセントがここに欲しいのに…」と思って、しぶしぶ延長コードで対応しちゃう…そうすると、コードで部屋がごちゃごちゃして見える…そんな経験をしたことがある方って多いのではないでしょうか? ◎家電を多く使用する部屋や寝室には少し多めに、設置しましょう!→コンセントに関しては、なくて困るより、あって困る方が快適に暮らしやすいです。 また、間取りを決めながら、あらかたの家電の配置を考えることで、コンセントの数を決めやすくなります! ⑤人には見られたくない!プライバシーの空間での失敗! 風通しの良いことばかりに気を取られてしまって…→リビングの窓を大きくしすぎて、外から室内が見えちゃう→風通しをよくするためにドアを開けると、玄関から奥の洗面室まで丸見え… 他にも、窓やドアを開けた時に、隣のお家の方と向かい合ってしまうことや、来客が通る動線から、汚れた部屋や浴室が見えるのは、複雑な気持ちになりますよね。 そして、なかなか掃除の時間を作るのが難しい方や整理整頓が苦手な方もいらっしゃると思います。この場合、よりよい収納スペースを作ることよりも、部屋の見せ方を工夫するほうが良い場合もあります ◎外からの視線や避けたい視線を把握しましょう!→家には、道路側と周囲の家からの視線が入ります。間取りを決めていく際には、周囲の家の視線も書き入れておくことで、窓やドアの配置を決めることも大切です。また、玄関を開けてすぐに部屋がある家にしたい場合は、扉をつけることをオススメします。 ⑥位置、数、大きさ、窓の失敗! 照明だけが部屋を明るくしてくれるわけじゃなかった…→トップライトをリビングに付けたのはいいけれど、南向きの部屋だから、日中は必要なかった(別の部屋に付けるべきだった)→後日、間切りする予定の部屋の南側に照明を付けてしまったせいで、北側が暗い部屋になる可能性が… せっかくのLDKだから、部屋全体が明るく見えるようにしたい!その思いばかり、走ってしまうと、こんなことが起きてしまうんですね… しかし、北側にLDKを作ると、暗い部屋になってしまいます… ◎部屋に入る光の量を、間取りに書き込み、自然光を取り入れる部屋を決めましょう!→いくら、南側に部屋があるからといっても、天候が悪い時期や、光を遮断する建物が周囲にあると、光は入りません。自然光と照明のどちらを使って部屋を明るくするのか、決めておくと、間取りづくりがスムーズになります。 ⑦屋内なのに遠く感じる…動線づくりの失敗! 暮らしやすさ=生活動線のスムーズさと言っても、過言じゃない…→朝の時間は、ドタバタ!廊下や洗面スペースが狭くて困る→玄関の隣にトイレがあると、来客が来たとき恥ずかしい 生活動線は、快適な生活を送るためには、とても大切。「慣れれば、大丈夫」なんて、妥協しないでほしい… ◎家族の行動パターンをいくつかで書き出す!→平日は、仕事や学校のため、朝は親も子供も、みんな忙しい。そのため、忙しい平日の朝や平日の夜、休みの日と分けて、行動パターンを書き出すことで、その家族のライフスタイルに沿った、間取りを作ることができます。 ⑧もう少し考えればよかった…屋外スペースの失敗! 家庭菜園や、屋外でやりたいことを考えておかないと…→土地の中央に家を建てたことで、庭で何をするにも狭い!→控えめなバルコニーにしたら、中途半端なスペースで不便! 「屋内の間取りに気を取られてしまい、屋外のことは考えてなかった…」という方が稀にいらっしゃいます。屋外には、物干しざおや室外機を置くスペースも必要だし…どのくらいのスペースを作るべきなんだろう… ◎屋外でやりたいこととやりたくないことを決めておきましょう!→もしも、庭で家庭菜園やBBQをしたい!といった要望があれば、ある程度の庭のスペースを設ける必要もあります。 逆に、草抜きが面倒だから、屋外で何かする予定はない方もいらっしゃいますよね。 そのため、屋外のスペースを考えるには、屋外を作る目的と屋外でやりたくないことを明確にしておくことが大切です。 ⑨目には見えない、臭いの伝わり方での失敗! 最も、考えにくい臭いの動線。寝室まで、臭いがするのはちょっと…→オープンキッチンにしたら、部屋中に臭いが充満。家で焼き肉はできない…→キッチンの近くに洗濯物を干すスペースを設けたことで料理や生ごみの臭いが服についちゃった… 昨今、オープンキッチンが主流化しています。このオープンキッチンのデメリットとしてあがるのが、料理の臭いが部屋に充満してしまうこと。また、階から階への吹き抜けをつくることで、臭いが広がりやすいことも… ◎部屋ごとに、防臭対策をする!→臭いがつよいキッチンや、オープンキッチンのあるには、風通しのよい空間を作り、他の部屋に繋がらないような風の通り道をつくることが大切。 また、広い空間の場合は、消臭剤などを用いることで、臭いを防ぐこともできます。 以上のポイントを全て叶えた土地や環境に家を作るには、ある程度の金額もかかってきますし、正直、なかなか見つかりません。 そのため、家族内である程度の優先順位をつけながら、間取りを決めていくことで、より快適な暮らしを手に入れることができます。 間取りで、快適な生活を手に入れてみませんか? 10月5日(土)~6日(日) 開催イベント↓【山口市秋穂】土地90坪の平屋3LDK 完成見学会
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設計事務所・工務店・ハウスメーカーの違いを比較・会社の選び方解説
注文住宅を建てる会社は設計事務所や工務店、ハウスメーカーなどがあります。各会社の違いについてなんとなくわかっていても具体的なことは知らないという方がほとんどではないでしょうか。そこでこの記事では設計事務所や工務店、ハウスメーカーの特徴や違い、会社の選び方をご紹介していきます。 会社の種類注文住宅を建てる会社は複数あり、大きく分けると下記の会社になります。 設計事務所工務店ハウスメーカー住宅会社選びのポイントは各会社の特徴を押さえて自分の要望に合っている会社を選ぶことです。それでは、設計事務所と工務店、ハウスメーカーの特徴や違いについて解説していきます。 設計事務所の特徴設計事務所は建築士が事務所をかまえ、建物の設計および現場施工管理を行う住宅会社です。設計を主な業務として、お客様の要望を柔軟に応える住宅設計が特徴です。家の施工は工務店や施工業者に依頼し、設計事務所が現場管理をする体制となっています。ハウスメーカーのようにあらかじめプランが用意されていませんので、家が完成するまである程度の期間が必要です。 工務店の特徴工務店は具体的な定義で分けられているわけではありませんが、一般的に地元密着型で営業を行う住宅会社を工務店と呼んでいます。地元密着型というように工務店の特徴は、営業範囲が地域に根差しているため、こまやかで迅速な対応をしてくれる特徴があります。アフターメンテナンスや応急処置など、すぐに現場に迎える体制をとっているため家を建てた後も安心して任せることができます。工務店によって強みとしているところが異なり、品質などばらつきがあります。 ハウスメーカーの特徴ハウスメーカーは営業を全国展開し、自社のサービスを広い範囲で提供する住宅会社です。ハウスメーカーは自社工場による建材の生産や会社独自の施工システムなど、マニュアル化をして安定した品質の注文住宅をお客様に提供しています。豊富な住宅プランから好みのものを選ぶことができる自由設計やプランを土台に設備などの仕様を変更していく企画型と設計方法が各ハウスメーカーによって違います。 設計事務所・工務店・ハウスメーカーの違い設計事務所・工務店・ハウスメーカーの特徴を押さえつつ、次は各住宅会社の違いをご紹介していきます。家を建てる上で重要な「費用の違い」と「設計の違い」「施工の違い」を比較していきましょう。 費用の違い【設計事務所】設計事務所は自由設計の特徴から、予算に応じた設計が可能です。ハウスメーカーや工務店とは違って建築コストの基準が決められていません。1,000万円以内で家を建てたいという希望がある場合、ハウスメーカーや工務店だと選択できる会社が限られてきます。しかし、設計事務所はお客様の希望する予算内に納まるように提案をしてくれるため、予算調整しながら家を建てることができます。ただし、施工は工務店などに依頼するため設計費と施工費は明確に分けられており、設計料だけ見ると工務店やハウスメーカーよりも高く感じるかもしれません。【工務店】工務店の会社体制はハウスメーカと似ていますが、決定的に違うのは人件費や広告費の違いです。ハウスメーカーほど経費を掛けていないため費用は抑えられる傾向にあります。工務店によって大工など職人を抱える自社施工であるか、外注業者に依頼して施工を行うかによって費用の違いはでてきます。【ハウスメーカー】ハウスメーカーは坪単価など注文住宅の販売価格がある程度定められています。多少の値引きは期待できますが、予算の範囲内で建ててくれるハウスメーカーを選ばなければなりませんので、家の費用の幅はあまり融通が効きません。ハウスメーカーの建てる家は土台となる住宅モデルを複数用意しており、価格設定も決められています。このことから予算に合わせた商品選択が決めやすく、建てられていく家のイメージもわかりやすい特徴があります。 設計の違い【設計事務所】設計の自由度は工務店やハウスメーカーと比べて圧倒的に広いのが特徴です。基本的にできない設計はありません。工務店やハウスメーカーの場合、採用している構造に合わせて会社を選ぶ必要がありますが、設計事務所は木造や鉄筋コンクリート、鉄骨造など選択可能です。デザイン性の高い家を建てることができるのも設計事務所の強みで、住む人が魅力を感じる空間を提案してくれます。【工務店】 設計は社内にいる設計士が設計する場合と外注による設計を委託する場合とで分けられます。フランチャイズ制をとる工務店は構造などが既に決められていることもあります。前述したように工務店の強みは各会社によって異なるため、どこに力を入れているかによって建てる家が変わってきます。自然素材を重視していたり、耐震性など強度を重視していたりと、工務店の強みが異なるため、自分の要望が工務店の強みと合っていることが大切です。【ハウスメーカー】ハウスメーカーは会社に所属する設計士がプランを立てて、営業マンが打ち合わせを行う体制をとっています。設計はあらかじめプランを数種類用意して、選択したプランから好みに合わせて設計変更できます。設計変更の自由度は各ハウスメーカーによって異なり、完全自由設計を採用する場合と部分的な変更ができる企画型があります。すでに土台となるプランがあるため、打ち合わせ時間が短縮できるメリットがあります。 施工の違い【設計事務所】設計事務所の施工は工務店や施工店などに委託する体制をとっています。設計事務所が家そのものをつくるのではありませんが、現場施工管理を行って第三者の立場で図面通りの施工がされているかチェックしてくれます。設計事務所と施工店が別々の立場にあるため、手抜き工事などを抑止する効果があります。【工務店】工務店は自社施工をとる会社と施工を委託する会社で分かれます。また、施工をマニュアル化している場合としていない場合もあるため、工務店によってばらつきがあります。品質を確認するためにも現場見学会に参加してどんな工事をしているか見ておくことが重要です。【ハウスメーカー】ハウスメーカーは提携する施工店に施工を委託し、ハウスメーカーが現場管理をする体制が一般的です。外壁や床組みなど自社内工場で大枠をつくり、残りは現場で組み立てる仕組みをとっているハウスメーカーもあります。施工のマニュアル化や自社内工場の生産により品質のばらつきが少なく安定した住宅施工を提供してくれます。 まとめ各会社で特徴が異なるため、どの会社が最適かというとどんな家を建てたいかで決まります。会社選びで大切なことは、自分の希望に応えてくれる会社を選ぶことです。そのためにも、まずはどんな家を建てたいかイメージをつくることが大事になります。家のイメージをつくっていくにはたくさんの情報も必要ですので、住宅会社の資料を請求してみるのもいいでしょう。いえとち本舗は無料で家づくりの資料をご提供していますので、もし良ければご参考ください。資料請求はこちらのページからご覧にいただけます。