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建物・家づくり
30坪の家って広いの?1坪はどれくらい?“坪”を感覚でつかんで損しない家づくり

目次
1. そもそも“坪”とは?

1-1. 坪の定義と由来

「坪(つぼ)」とは、日本で古くから使われてきた面積の単位で、主に住宅業界や不動産の分野で使用されています。1坪は約3.31平方メートル(m²)で、畳(たたみ)2枚分に相当します。もともとは、間(けん)という長さの単位から派生しており、「1間(けん)×1間(約1.82m×1.82m)」=1坪という計算になります。
このように、坪はもともと日本家屋の構造や生活様式に根ざした単位のため、畳文化とともに自然に使われてきました。
1-2. なぜ住宅業界で使われるの?
現在ではメートル法が一般的ですが、住宅の広さについてはいまだに「坪」で表示されるのが主流です。その理由は主に以下の3つです:
- 体感に近い:日本人にとって、坪=畳2枚というイメージがあり、メートルよりも生活空間としての広さを直感的に捉えやすい。
- 不動産業界の慣習:不動産の広告や住宅展示場では、「30坪の家」など坪単位の表現が定着しており、業界全体で共通の言語として扱われている。
- 坪単価の算出に便利:建物価格を「1坪あたりいくら」で表現することで、広さとコストのバランスを比較しやすくなる。
ただし、「坪」は日本独自の単位であり、国際的には通用しないため、最近では「㎡(平方メートル)」表記も併記されることが増えています。
2. 1坪の広さを体感で理解するには

2-1. 坪・平米・帖・畳の違いとは?

住宅の広さを表す単位には、「坪」「平方メートル(㎡)」「帖(じょう)」「畳(たたみ)」など複数あります。似ているようで微妙に違うため、混乱しがちです。以下に代表的な単位の関係をまとめます。
- 1坪 = 約3.31㎡(平方メートル)
- 1坪 = 畳2枚分(関東間基準:約0.9m × 1.8mの畳)
- 1帖(1畳)= 約1.65㎡(※畳の大きさにより変動)
ただし、畳の大きさは地域や建物の種類によって微妙に異なります(例:京間、江戸間、本間など)。そのため「帖」や「畳」はあくまで体感を示す目安として理解するのが良いでしょう。
ちなみに、住宅の間取り表示では「6帖の洋室」や「LDK15帖」のように表現されることが多く、これも坪の理解に役立ちます(例:15帖 ≒ 7.5坪)。
2-2. 1坪はどのくらいの空間か感覚でつかむ
数字ではなかなかイメージしづらい1坪ですが、実際の生活空間に置き換えると想像しやすくなります。
- 1坪 ≒ 押入れ1間分(幅約180cm × 奥行180cm)
- 1坪 ≒ 大人2人が横並びに立ってちょうど収まる広さ
- 0.5坪 ≒ トイレ1室分くらいのスペース
また、「4.5帖の和室」=「約2.25坪」、「8帖のリビング」=「約4坪」など、間取りに変換して考えると、より実感が湧いてくるでしょう。
3. 30坪の家はどれくらいの広さ?

3-1. 一般的な30坪住宅の間取り例

「30坪の家」と聞くと、一見平均的な広さに思えますが、実は標準的な住宅(26〜28坪前後)と比べるとややゆとりのあるサイズです。面積に換算するとおよそ99㎡、これは4人家族がゆったりと暮らせる広さの目安になります。
具体的な間取り例としては、
- LDKが16〜18帖
- 主寝室+子ども部屋×2(計3部屋)
- 納戸やワークスペース付き
- 玄関や洗面所に広めの収納を確保
といった、「生活に+αの余裕がある設計」が可能になります。
3-2. 30坪は広すぎる?ちょうどいい?感覚の違いと生活スタイル
28坪前後を標準とする住宅と比べると、30坪は「少し広め」「余裕を感じられる」という印象です。
- 子どもが2人いる家庭なら、個室+収納がしっかり確保できる
- 夫婦2人暮らしや子育て卒業後の世帯には、やや広めで贅沢に感じる
- 在宅ワークや趣味部屋など、+1の空間を実現しやすい
一方で、「部屋数が多くなると、1部屋ごとの面積が狭く感じる」「掃除や空調効率の面ではやや非効率」など、広ければいいという単純な話ではないことも事実です。
3-3. 30坪の家に向いている家族構成とは
30坪は、以下のような方々におすすめの広さです:
- 収納やワークスペースも重視したい4人家族
- 今はコンパクトで良いが、将来のゆとりも考えたい夫婦世帯
- 平屋を希望しつつ、部屋数や動線にもこだわりたい層
反対に、生活動線のコンパクトさや建築コストのバランスを重視するなら28坪前後でも十分満足できる暮らしが可能です。坪数はあくまで目安であり、間取りと使い方次第で快適さは大きく変わります。
4. 坪単価ってどういう意味?金額だけに惑わされないコツ

4-1. 坪単価の基本とよくある誤解

「坪単価◯◯万円」という表現は、家づくりを検討するときによく目にします。坪単価とは、家の本体価格を延床面積(坪数)で割った単価のことです。
たとえば、建物本体価格が1,800万円で延床面積が30坪なら、
1,800万円 ÷ 30坪 = 坪単価60万円 という計算になります。
一見シンプルな計算式に思えますが、この“本体価格”に何が含まれているのかが重要です。ここを見誤ると、他社との比較で大きなズレが生じます。
4-2. 坪単価が安い=お得とは限らない理由
「坪単価が安い=コスパがいい」と思いがちですが、実はそう単純ではありません。住宅会社によって坪単価に含める内容がバラバラだからです。
たとえば:
- 本体工事費のみの会社(照明・カーテン・外構は別途)
- 諸経費込みの会社(給排水工事・付帯工事も含む)
- 標準仕様とオプションの境界が不明確な会社
こうした違いにより、見かけの坪単価が安くても、最終的な総額は高くなるケースがあります。
また、家の形や間取りが複雑になると、同じ30坪でも坪単価が高くなる傾向があるため注意が必要です。
価格だけで判断するのではなく、「何が含まれているか」を確認し、総額・仕様・暮らしやすさをトータルで比較する視点が大切です。
5. 坪数だけでなく「間取り・使い方」も重要

5-1. 同じ30坪でも間取り次第で満足度は変わる

「30坪の家」と言っても、その中身は間取りによってまったく違います。
極端な話、廊下が多ければ居室は狭くなり、収納が少なければモノが溢れやすくなるため、坪数だけでは暮らしやすさは測れません。
たとえば同じ30坪でも:
- 回遊動線を取り入れたプラン
- 水まわりを集中させた時短家事設計
- 廊下を極力なくし、有効面積を最大化したプラン
など、間取りに工夫があるかどうかで体感的な広さや生活効率が大きく変わります。
5-2. 優先すべきは「坪数」より「暮らしやすさ」
家づくりでは「広さ=快適」と思いがちですが、大切なのは“自分たちにとってちょうどいい暮らし方”ができるかです。
たとえば…
- 朝の支度がラクになる動線
- 使いやすい位置に収納があること
- 生活スタイルに合わせた部屋の配置
こうした“体感の快適さ”は、数字では測れません。
むしろ、無駄のない間取りの方が坪数以上に広く感じることも多いのです。
5-3. 家族構成やライフスタイルを反映した設計を
間取りを考える上で、もっとも重要なのが「その家に住む人のライフスタイル」です。
- 子育て真っ最中の家庭
- 共働きで家事時間が限られている夫婦
- 趣味の部屋や書斎が欲しい個人
など、それぞれに必要な広さ・部屋数・動線は違います。
「平均」や「世間の広さ」にとらわれず、自分たちの生活に合った間取りを軸に考えることが、満足度の高い家づくりにつながります。
6. まとめ:感覚で“坪”を理解すれば家づくりがスムーズに

6-1. 坪数は“目安”。大切なのは「自分に合った広さ」

家づくりにおいて「坪」は確かに基本的な指標ですが、それはあくまで空間の“目安”にすぎません。
重要なのは、その広さの中でどれだけ快適に、自分たちらしく暮らせるかということです。
たとえば、30坪と聞いて「広そう」と感じるか「ちょっと狭いかも」と感じるかは人それぞれ。
家族構成や生活スタイル、将来の見通しによって“ちょうどいい”広さは異なります。
6-2. 「わかる」と「選べる」はセットで身につけよう
「坪」が何㎡なのか、「30坪の家」がどんな間取りになるのか。
このコラムで学んだ内容を通じて、単位の意味や感覚がつかめたなら、次に大切なのは“選べる力”を持つことです。
- 広さの感覚をつかむ
- 坪単価の中身を見抜く
- 数字に惑わされずに、暮らしをイメージする
これらの「判断基準」を持つことで、展示場や住宅相談でもブレずに進められるようになります。
6-3. 迷ったらプロに相談してみよう
とはいえ、数字と間取り、仕様と価格、暮らしと将来設計…
家づくりには多くの要素が絡み合います。だからこそ、ひとりで抱え込まず、信頼できるプロに相談することも大切です。
「28坪で足りる?」「30坪にした方が快適?」
そんな悩みも、ライフスタイルを踏まえて提案してくれる住宅会社と話せば、納得感のある答えが見えてきます。
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人気の吹き抜けのある玄関って実際どうなの?メリット・デメリットは?
吹き抜けのある玄関は、上からの明るい光が差し込み、開放感を与えてくれます。見た目もおしゃれになる吹き抜けの玄関ですが、採用するにあたりメリットやデメリットもあることは押さえておく必要があります。この記事は吹き抜けのある玄関の魅力やメリット、デメリットをお伝えしていきます。1 玄関に吹き抜けを作る人は多い2 玄関に吹き抜けを作るメリット 3 玄関に吹き抜けを作るデメリット4 デメリットを軽減する工夫5 玄関に吹き抜けを作る際の注意点6 まとめ 玄関に吹き抜けを作る人は多い 吹き抜けのある玄関に憧れる人は多くいます。吹き抜けとは1階から最上階の天井まで空間が抜けていることをいい、天井が高くなる視覚効果により開放性が増し、上からの採光を取り込むことができます。玄関が通常の天井高だと、吹き抜けのような開放感は失われ、窮屈さを感じてしまうこともあります。明かりとりとして窓は設けていても隣家があることであまり光が入ってこないことも。また、玄関は北側や西側に配置されることが多いため、採光の面では不利になります。こういった事情を踏まえた時に玄関が吹き抜けていると彩光がとりやすく、開放性もでるため、明るく広々とした玄関にしたいという方に向いています。 玄関に吹き抜けを作るメリット開放感のある玄関 吹き抜けている玄関は明るさと開放感を持たせることできるのが最大のメリットと言えるでしょう。玄関に開放感があると、家全体が明るい印象になり、生活空間に豊かさを与えてくれます。高い位置に設置した窓は、近隣の建物の影響を受けにくく、1階よりも光を取り入れやすくなりますので玄関も明るくなります。前述したように玄関は北側や西側に配置されることが多く、採光は不利になります。しかし、玄関を吹き抜けにすることで明るさと開放性を確保できますので、北側や西側に玄関がきてしまう場合は吹き抜けが有効です。 おしゃれな玄関こだわりの照明や窓を設置することで魅力的に玄関を演出することができます。窓は一般的な引き違い窓ではなく、縦滑りやFIXの丸窓などを、照明はファン照明やシャンデリアなど、デザイン性の優れるものを選ぶとよりおしゃれな玄関として見せることができます。 広がる縦空間と人の動きを感じることができる 吹き抜けは縦空間が広がるため開放感の他にも、住む人の動きも感じさせてくれる空間となります。生活音が届いてしまうためプライバシーは損なわれてしまいますが、閉鎖的な印象は薄まり、むしろ明るさを感じさせ、コミュニケーションも取りやすくなります。 玄関に吹き抜けを作るデメリット室温の寒暖差には注意 吹き抜けは室温が安定しないデメリットがあります。縦空間が広がるため、温度の流動が大きくなり、適切な室温の維持はしにくくなります。また、部屋間の温度差はヒートショックなどの事故も発生しやすく、体への負担も大きいです。家の中で温度差が生じないようにしっかり断熱対策はしておきましょう。 照明ランプの交換や窓の掃除が大変 吹き抜けにある照明や窓は、高い場所にあり、床もないためお手入れがしにくいです。はしごに登ってランプ交換やお掃除をすることは可能ですが、転落の危険もあるためできることなら避けておきたいもの。お手入れは簡単でも吹き抜け特有の位置に窓や照明があるため業者に頼まなければいけなくなり、余分な費用が発生してしまうこともあります。 居住スペースが削られる 吹き抜けは上の階の床面積を削って設けるため居住スペースが減ります。十分な居住空間が確保できていないのに、無理に吹き抜けを設けてしまっては利便性に欠けてしまいますので、明るさや開放感よりもまず必要な生活スペースを確保することが大切です。また、生活音も届きやすいということも考慮しておきましょう。家族の動きがわかるというのはメリットではありますが、できるだけプライバシーは確保しておきたいという方は、寝室は吹き抜けから離しておくのがいいでしょう。 デメリットを軽減する工夫必要な居住空間は確保しておくこと 吹き抜けは居住スペースを削って設けるため、まず必要な居住スペースは確保しておくことが大切です。2階に必要な生活空間を設けていくのもいいですが、あえて玄関を広くし、収納部屋を配置するのもおすすめです。シューズクロークや雨具など外出時に必要なものをここに収納しすることで動線が効率的になります。収納を併設させた玄関は土間が広くなり、おしゃれ空間としても魅力が増し、吹き抜けも広くなるため、より開放感を与えてくれるでしょう。もう少しスペースに余裕がある場合は台所につながるパントリーを配置するのもおすすめです。買い物してきた食料品を玄関からそのままパントリーにアクセスできる間取りにすれば、買い物後の収納も楽になります。 適切な断熱性能があること 熱が逃げてしまいがちな吹き抜けは断熱性能をしっかり確保することが大切です。玄関にエアコンを設置するのは、あまり現実的とは言えませんので、自然な状態で寒くなりすぎず、暑くなりすぎず、安定した室温になるように計画しましょう。室温を維持していくためには断熱性能が重要になりますので、玄関を吹き抜けするに場合は、熱が逃げていかないように性能の高い断熱材や断熱仕様の玄関、断熱窓などを選んで対策しましょう。 メンテナンスのしやすい照明器具を選ぶ 吹き抜けにある窓や照明のメンテナンスは、キャットウォークを採用することで解消できます。通路を設けることになりますので、その分の吹き抜けはなくなってしまいますが、格子状の床にすれば光も下まで届いてきます。照明はシンプルなブランケットライトやダウンライトにするとお手入れがしやすくなります。照明ランプは交換の手間を減らすために長持ちするLEDを選びましょう。シャンデリアはおしゃれで見栄えがいいのですが、掃除は大変になります。なるべく掃除の手間を減らしたいという方はシャンデリアは避けるのがいいでしょう。 玄関に吹き抜けを作る際の注意点玄関に吹き抜けを作る際は、前述したデメリットを踏まえて以下のことに注意しておきましょう。 必要な居住空間は確保すること生活音は届きやすいので気になる方は玄関から寝室は離すこと掃除やお手入れのことを考えること適切な室温に維持していくために断熱性能を重視すること玄関を明るく開放的にしたいという方は吹き抜けは有効です。しかし、吹き抜けはなにも玄関だけにこだわる必要はありません。リビングの方を優先したいという方は、玄関ではなくリビングを吹き抜けにした方がいいでしょう。リビングは家族が集まる部屋ですから明るさと開放感が重要になります。こういった要素は吹き抜けで解決することができますので、確保できる空間が限られている場合は、どちらを優先するかよく考えて決めましょう。 まとめ 見た目だけでなく実用性も考慮して吹き抜けを設けることが重要ですが、とはいえ、玄関は家のファーストインプレッションとなりますので、こだわりのある玄関に仕上げていくことは妥協できません。理想的な家を建てるためにはいろいろ情報収集し、経験者や専門の人からアドバイスをもらうことが大切ですので、どんな家に住みたいかよくイメージを持って計画を進めていきましょう。家づくりは情報収集することが大切です。いえとち本舗は無料で家づくりに役立つ資料を提供しておりますので、これから家を購入しようと考えている方はぜひご利用ください。資料請求はこちらからさらに会員登録をするとVIP会員様限定の間取り集や施工事例、最新の土地情報をお届けいたします。当社は一切押し売りを致しませんので安心してご登録ください。会員登録はこちらから
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ガレージハウスのメリット・デメリットは?税金の有無や施工事例を紹介
新築住宅を建てるとき、「ガレージのあり方」はひとつのポイントとなります。将来的な使用方法も踏まえて、ガレージをどのように設置するか考えている人も多いでしょう。 そしてガレージ(住宅)の一形態として、「ガレージハウス」というものがあります。特に男性から人気が高い構造であり、ある種の「憧れ」を抱いている人も多いでしょう。本記事ではガレージハウスの定義やメリット・デメリットについて、詳しく解説します。ガレージハウスとはガレージハウスのメリット 風雨を避けられる 土地が狭くても建てられる ガレージ以外の用途が考えられるガレージハウスのデメリット 居住空間が狭くなる 通常よりも費用がかかる ガレージハウスを検討する上でのポイントガレージハウスには税金はかかるの?ガレージハウスの施工事例まとめガレージハウスとはガレージハウスとは、「ガレージ(車庫)と建物自体が一体化している住宅・建物」のことを指します。一部ではガレージハウスではなく、「ビルトイン・ガレージ(”内部建築されたガレージの意”)と呼ばれることも。 1階部分はガレージ、2階部分が居住空間となっているわけですね。ガレージハウスは娯楽性や趣味性が高く、先ほども触れたように男性から人気の高い構造です。自動車やバイクを整備する「基地」的な部分に惹かれている人も、多いのではないでしょうか? ガレージハウスのメリットもちろんガレージハウスのメリットは、趣味性や娯楽性が高いことだけではありません。実用面でも、非常にメリットの大きい建築構造だと言えます。ガレージハウスのメリットとしては、以下のような点が挙げられるでしょう。風雨を避けられる第一に、風雨をほとんど完全に避けられるというメリットがあります。 通常、自動車は屋外に駐車されるものです。たいてい、上部の屋根のみの駐車スペースに駐車されているでしょう。もしかしたら何も囲うものがない駐車場かもしれません。 しかしガレージハウスでは、少なくとも前方以外の三方向は住宅そのもので覆われています。よって、風雨の影響をほぼ完全に避けられるわけです。 シャッター付きのガレージハウスであれば、風雨の影響は一切あり得ません。よって、自動車やバイクなどについては、天候の影響が及ばない場所で、安心して保管できるわけです。 また、風雨だけではなく、砂塵や紫外線なども回避できます。外装の劣化や汚染を避ける上では、とても重要なポイントだと言えるでしょう。土地が狭くても建てられる土地利用の観点から考えると、「土地が狭くても住宅を建てられる」のが重要なポイントとなります。 本来、ガレージは住宅とは別な部分に広がる場所です。しかしそれが住宅そのものに組み込まれるため、必要になる土地も小さくなるのは当然のこと。 これにより、土地取得費用などが大きく低減されます。また、購入候補として挙げられる土地の範囲も大きく広がるでしょう。 土地というものは、左右へ広がる限りは取得費用がかさむものです。しかし上下の方向に対しては、少なくとも居宅レベルでは取得費用が余計にかかるわけではありません。ガレージハウスは、経済的に考えても合理性の高い選択肢だと言えるでしょう。ガレージ以外の用途が考えられる「ガレージハウス」という名称があるとはいえ、何も絶対に車庫として使わなければいけないわけでもありません。半ば屋外であることを活かして、さまざまな用途で利用できます。 たとえば自動車やバイクといった、車両以外の物を保管する場所としても活用できるでしょう。あるいはバーベキューの会場、子供の遊び場としても活用できます。変わったところでは、一部分をトレーニング・ルームに改造するようなケースも。ガレージハウスのデメリット一方で、ガレージハウスを作ることにはデメリットもあります。特に以下のようなデメリットは、必ずおさえておきましょう。居住空間が狭くなる最大のデメリットは、居住空間が狭くなること。1階の大部分がガレージになるので、これは当然のことですね。具体的には、最低でも5坪ほどが、ガレージハウスで占有されるでしょう。居住空間を確保するためには、3階建てにするなど、何かしらの大掛かりな工夫を求められます。通常よりも費用がかかるガレージハウスは、そうでない場合と比較して費用がかかります。 ガレージハウスは、その構造上、設計においてあらゆる制限がかかるものです。もちろん設計においても、より幅広い配慮が求められます。 また木造建築において、一般的にはガレージハウスを設置できません。よって、より高額な鉄筋コンクリート造をチョイスする必要があります。 さらには、ガレージハウスは難易度の高い構造です。よって工法も、高度なものが採用されます。 こういった背景があり、ガレージハウスを設置にするには費用がかかるわけです。ガレージハウスを検討する上でのポイントガレージハウスの導入するならば、第一に「ガレージの幅と奥行き」について、長い目線で考えましょう。将来的には、ガレージハウスの利用方法は多様に変化する可能性があります。 たとえば、自動車を2台か3台駐車することになるかもしれません。また、バイクや自転車、その他保管物を置くこともあるでしょう。となると、やはりガレージの幅と奥行きも、それに合わせておく必要があります。 そして、「ガレージの高さ」も重要となります。自動車の種類によっては、ガレージの高さが足りなくなる可能性もあるから。ミニバンなどを購入する予定があれば、それなりの高さは必要になります。 細かいところで言えば、耐震性にも注意したいところ。一階部分にある柱や梁が少なくなるため、ガレージハウスは地震に弱くなりがち。もしガレージハウスを採用するなら、別な部分で耐震性が確保されるように工夫したほうがよいでしょう。ガレージハウスには税金はかかるの?ガレージハウスには、当然ながら固定資産税がかかります。そして、ガレージハウスの場合は固定資産税が高額になるのではないか、と不安に思っている人も多い様子。しかし、ガレージハウスであることが、極端で税制面で不遇なわけではありません。 むしろガレージハウスだからこそ、固定資産税が安くなったりします。具体的には、ガレージ総床面積の1/5以下であった場合、その部分は固定資産税の課税対象から外されるしくみです。つまり固定資産税に懸念があるなら、課税対象から外れるような形でまとめるのがよいわけですね。 ただし、仮にガレージ部分が総床面積の1/5以上であったとしても、通常の部屋と比較して固定資産税が安くなる傾向にあります。これは、多くのガレージハウスは床や天井が簡素な造りであることに由来しています。とはいえ、できることなら固定資産税の課税対象から外れるようにはしておきたいところです。ガレージハウスの施工事例(引用:Instagram)広々としたスペースと、居住空間にも劣らないほど作り込まれたインテリアが魅力的なガレージハウスの施工例。奥には、所有者の自室へ直通している螺旋階段があります。 (引用:Instagram)最大で4台ほどの自動車を格納できる、大きなガレージスペース。通用口を設けることで、動線がきれいに確保されています。まとめガレージハウスは、自動車やバイクの愛好家からしてみれば、非常に魅力的な住宅構造です。ガレージハウスがあれば、日々のカーライフは非常に充実したものとなるでしょう。 もちろん、実用性といった面でも、非常に優れています。本記事で紹介したように風雨が避けられるといった点は、大きなメリットと言えるでしょう。さらに細かいところで言えば、乗り降りの際に雨を避けられるとった利便性もあります。 もちろん居住空間の問題などもありますが、それでもガレージハウスが魅力的であることは間違いありません。ぜひ一度、ガレージハウスを採用する方針で検討してみてください。 いえとち本舗では、今回お話ししたガレージハウス のように、家づくりにおいて少し専門的な内容もわかりやすく解説しています。いえとち本舗の資料とコンテンツなら、ガレージハウスのビジョンがより強く湧いてくるはずです。ぜひ一度、資料請求、および会員登録をしてみてください。 資料請求する 会員登録する