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資金(ローン)
金利上昇時代に家を買うべきか?今動かないと損する理由

目次
1. 金利とは?住宅ローンにおける基本知識

1-1. 金利の基礎知識:変動金利と固定金利の違い
住宅ローンにおいて金利とは、借入金に対して支払う利息の割合を指します。この金利には「変動金利」と「固定金利」の2種類があり、それぞれに特徴があります。
変動金利は半年ごとに市場金利に連動して見直される仕組みで、借入当初の金利は比較的低い傾向がありますが、将来的に上昇する可能性があります。
一方、固定金利は一定期間または返済期間全体にわたり金利が変わらないため、返済額が安定するのが特徴です。
近年では「固定期間選択型」といったハイブリッドタイプも登場し、金利選びの選択肢は多様化しています。
住宅ローンを組む際には、ライフプランや将来の金利動向を考慮して、自分に合った金利タイプを選ぶことが重要です。
1-2. 金利が住宅ローン返済額に与える影響
金利は住宅ローンの総返済額に大きな影響を及ぼします。
たとえば、同じ借入金額でも金利が1%上昇するだけで、返済総額が数百万円単位で変わることもあります。
仮に3,000万円を35年ローンで借りた場合、金利が1.0%と2.0%では、総返済額に約600万円以上の差が生まれます。
月々の支払額にも大きな違いが出るため、家計への負担を正しく見積もるうえで金利の影響を理解することは不可欠です。
また、返済中に金利が上昇する可能性がある変動金利型ローンでは、将来的な利息負担の増加にも備えて資金計画を立てておく必要があります。
金利は見えづらいコストですが、住宅購入の判断材料として非常に重要です。
1-3. 日本の住宅ローン金利の推移と背景
日本では長らく超低金利政策が続いてきました。
特に2000年代後半以降、日銀の金融緩和政策により、住宅ローン金利は歴史的な低水準で推移してきました。
2020年のコロナ禍では景気の後退に対応するため、さらに低金利が維持され、固定金利でも1%未満という状況が見られました。
しかし、2023年以降は日銀の政策転換や世界的なインフレ傾向、米国の金利上昇の影響などもあり、金利は上昇傾向にあります。
住宅ローンの金利は単に国内の経済状況だけでなく、世界経済の動向にも大きく影響されるため、購入を検討する際はその背景を理解しておくと判断がしやすくなります。
2. 金利上昇が住宅購入に与える影響

2-1. 借入可能額の減少とその影響
金利が上昇すると、住宅ローンで借りられる金額(借入可能額)は減少します。
金融機関では、年収や返済比率などから毎月の返済可能額をもとに融資額を算出していますが、金利が高くなると同じ月額返済額でも借りられる総額は少なくなります。
例えば、年収500万円で月10万円の返済が可能な人がいた場合、金利が1%のときは約3,500万円借りられていたものが、金利が2%になると約3,000万円程度にまで減少します。
これにより、希望していた物件の購入が難しくなったり、妥協を余儀なくされたりすることもあります。
金利上昇局面では、「借りられる額の減少」が計画に与える影響をしっかり把握しておく必要があります。
2-2. 家計への長期的な負担
住宅ローンの返済は長期間にわたるため、金利の上昇は家計にじわじわと負担をかけてきます。
特に変動金利を選んだ場合、契約時の金利が低くても将来的に金利が上昇すれば、それに応じて月々の返済額も増加します。
これにより、教育費や老後資金、生活費にしわ寄せがくるケースも少なくありません。
固定金利であっても、高金利時代に借りたローンはその分だけ毎月の返済額が重くなり、長い目で見て大きな負担になります。
ローン返済が生活の中心になってしまうと、ライフスタイルの自由度が失われかねません。
住宅を購入する際は、金利だけでなく、将来的な家計への影響を考慮することが重要です。
2-3. 不動産価格への影響
金利が上昇すると、住宅購入者の購買力が落ちるため、不動産市場全体にも影響を及ぼします。
買い手の資金計画が厳しくなると需要が減少し、それに伴って一部の地域では価格の下落が起こる可能性もあります。
ただし、日本の場合は人口減少や地方圏での空き家問題も同時に進んでおり、単純に金利だけで価格が左右されるわけではありません。
一方、都市部では需要が堅調なため、多少の金利上昇では価格が下がりにくいという側面もあります。
今後の金利上昇と不動産価格の関係は地域差が大きく、必ずしも一律に「金利が上がれば価格が下がる」とは言い切れません。
住宅購入を検討する際には、金利と価格の動向をセットで見ることがポイントです。
3. 今後の金利動向予測(2025年以降)

3-1. 日本銀行の金融政策と金利の関係
住宅ローン金利は、日銀(日本銀行)の金融政策と密接に関連しています。
これまで日本は長らくゼロ金利・マイナス金利政策をとってきましたが、2024年に日銀がマイナス金利を解除し、緩やかな金利正常化へと舵を切ったことで状況が変わり始めています。
今後、インフレが継続し景気の安定が確認されれば、さらに政策金利が引き上げられる可能性があり、それに伴って住宅ローン金利も上昇する見込みです。
特に変動金利は政策金利と連動しており、今後の動向を注視する必要があります。
2025年以降は、住宅購入者にとって「金利の行方を見ながら動く時代」になるといえるでしょう。
3-2. 海外金利と日本の影響関係
日本の金利動向は、実はアメリカなど海外の中央銀行の動きにも大きく左右されます。
たとえば、アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)はインフレ抑制のために2022年から急速な利上げを実施しましたが、日本もこの影響を受けて円安が進行し、輸入物価が上昇するなどの副作用がありました。
このように、世界的に金利が高い状態が続けば、日本も極端な低金利を維持することが難しくなります。
特に為替や国債市場の安定を維持するために、日銀が海外の金利政策に歩調を合わせる必要が出てくる場面も考えられます。
結果として、住宅ローン金利にもじわじわと影響が及ぶことになるため、国内外の経済ニュースに目を向けることが今後ますます重要になります。
3-3. 専門家の見通しとシナリオ分析
多くの金融機関や経済アナリストは、2025年以降に住宅ローン金利が段階的に上昇すると予測しています。
現時点では急激な引き上げは見込まれていないものの、1〜2年かけて徐々に0.5〜1.0ポイント程度の上昇が続く可能性があるとされています。
特に変動金利の利用者は、返済額が変化するタイミング(5年ルール・125%ルール)に注意が必要です。
一方で、経済状況が悪化したり、政権交代や世界的な不況が起きれば、再び金利が抑制されるシナリオも否定できません。
こうした複数のケースを想定しながら、柔軟にローン設計を見直す姿勢が求められます。
未来を100%予測することはできませんが、今のうちにリスクを把握しておくことが安心につながります。
4. 金利上昇局面での住宅購入タイミングは?

4-1. 住宅購入を先延ばしにするリスク
金利が上がっていると、「今は買い時ではない」「もう少し様子を見よう」と考える方も多いかもしれません。
しかし、購入を先延ばしにすることには一定のリスクも伴います。
まず、金利がさらに上がれば、その分借入コストが増えるため、結果的に支払総額が増えてしまう可能性があります。
また、不動産価格が下がらない限り、住宅ローンの負担が二重に重くなることも考えられます。
さらに、年齢が上がることでローンの完済年齢も遅れ、定年後まで返済が続くリスクも高まります。
購入を先送りすることで、「買える家」が減ってしまうこともあるため、タイミングを見極める際は金利だけでなく、自身のライフプランも重視することが大切です。
4-2. 「今が買い時」とされる理由
一見すると金利上昇中は避けた方が良いように思われますが、それでも「今が買い時」と言われる理由も存在します。
現在の金利水準は、過去の長期的な推移から見てもまだ比較的低く、将来的にさらに上昇する可能性が高いからです。
特に変動金利型で借り入れを行えば、短期的には低金利の恩恵を受けられるケースもあります。
また、不動産市況は地域や物件によって異なり、希望の立地や間取りを見つけた場合、タイミングを逃すと二度と出会えない可能性もあります。
住宅は「タイミングとご縁」とも言われるほど、めぐり合わせが大切な買い物です。
総合的に見て納得できる条件であれば、躊躇しすぎずに一歩踏み出す判断も必要です。
4-3. タイミングを読む上での注意点
住宅購入のタイミングを判断する際は、「金利」「不動産価格」「ライフプラン」の3つのバランスを見ることが重要です。
金利が低くても物件価格が高騰していれば、総支払額はかえって増える可能性がありますし、その逆も然りです。
また、結婚や出産、子どもの入学など家族構成やライフイベントの時期も重要な検討材料です。
「自分にとってのベストな時期」を見極めるためには、ファイナンシャルプランナーなど専門家に相談し、シミュレーションを活用するのも有効です。
さらに、住宅ローン控除制度や補助金など、タイミングによって受けられる支援策も変わるため、こうした制度の期限にも注意が必要です。
判断材料を多角的にそろえることで、後悔のない選択ができるようになります。
5. 住宅ローンで損をしないためのポイント
5-1. 金利タイプの選び方とその考え方
住宅ローンの損得は、金利タイプの選び方に大きく左右されます。
変動金利は初期の金利が低く設定されているため魅力的ですが、将来の金利上昇リスクを伴います。
一方、固定金利は返済額が一定のため、長期的な安心感があります。
近年では「固定期間選択型」のような中間タイプも人気で、一定期間は固定、その後は変動という構成になっています。
重要なのは、自分のライフプランや家計の安定度に応じて、リスクを許容できる範囲で金利タイプを選ぶことです。
収入が安定しており、金利上昇にも耐えられる余裕があるなら変動金利も選択肢になりますし、不安があるなら固定金利を選ぶことで将来の安心が得られます。
金利タイプに「正解」はなく、自分に合った選択をすることが最も大切です。
5-2. 繰上返済と借換えでの対策
住宅ローンは「借りたら終わり」ではなく、返済中にも賢い選択をすることで支払総額を抑えることが可能です。
たとえば、毎月の返済とは別にまとまった金額を返す「繰上返済」は、利息負担を減らし返済期間を短縮する効果があります。
特に金利が高い局面では、この効果がより大きくなります。
また、他の金融機関のローンに乗り換える「借換え」も有効な手段です。
借換えにより金利が下がれば、数百万円単位で支払額が軽減されることもあります。
とはいえ、繰上返済や借換えには手数料や条件があるため、実際にどれほどのメリットがあるかを事前にシミュレーションすることが大切です。
「長く付き合う住宅ローンだからこそ、定期的な見直しを行う」――これが、損をしないための鉄則です。
5-3. 住宅ローン選びで失敗しないためのチェックリスト
住宅ローンは金融商品の中でも特に複雑で、選び方を間違えると将来的に大きな負担となります。
そこで、ローンを選ぶ際に押さえておきたいチェックポイントを以下にまとめます。
・金利タイプは自分の生活スタイルや収入の安定性に合っているか?
・団体信用生命保険(団信)の内容は充実しているか?
・繰上返済の条件や手数料はどうなっているか?
・借入先の信頼性やサポート体制は万全か?
・ローン契約後に金利が上昇した場合の影響を試算しているか?
このように、複数の視点から慎重に検討することで「想定外の出費」や「返済不能」といったリスクを回避することができます。
住宅ローン選びは、家選びと同じくらい慎重に行うべき大切なステップです。
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一戸建てを所有すると、固定資産税が毎年かかります。一戸建ての購入や新築を検討している方は、固定資産税が毎年どれくらいかかるのかが気になるのではないでしょうか。この記事では、一戸建ての固定資産税の平均額や計算方法などを詳しく解説します。固定資産税について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。 1.一戸建ての固定資産税の平均額は?1-1.固定資産税とは1-2.一戸建ての固定資産税の平均額1-3.一戸建てとマンションの固定資産税はどちらの方が高いのか2.一戸建ての固定資産税の計算方法2-1.固定資産税評価額とは2-2.計算方法①:土地と建物の固定資産税評価額を確認する2-3.計算方法②:土地と建物の固定資産税額を求める3.一戸建ての固定資産税の軽減措置と減免制度3-1.固定資産税の軽減措置とは3-2.土地の固定資産税の軽減措置3-3.建物の固定資産税の軽減措置3-4.固定資産税の減免制度4.一戸建ての固定資産税をシミュレーション4-1.新築一戸建ての固定資産税はいくら4-2.中古一戸建ての固定資産税はいくら5.固定資産税の納税時期と支払い方法は?5-1.固定資産税の納税時期5-2.固定資産税の支払い方法5-3.固定資産税を滞納した場合の罰則5-4.固定資産税の払い過ぎに気づいたときの対処法6.一戸建てを取得する際は固定資産税を把握しておきましょう 1.一戸建ての固定資産税の平均額は? 一戸建ての固定資産税の平均額は、10~15万円前後が目安です。しかし、土地の立地条件や建物の構造、築年数などによって税額は異なるため、一概にはいえません。ここでは、固定資産税に関する基本的事項を解説します。 1-1.固定資産税とは固定資産税とは、土地や建物、償却資産などの固定資産に対して課される税金です。地方自治体によって徴収され、その地域に所在する不動産の所有者が支払う義務があります。固定資産税の税額は、該当する固定資産の評価額(固定資産税評価額・課税標準額)に基づいて計算されます。 固定資産税評価額は、固定資産評価基準や不動産の市場価値などに基づいて算定され、各自治体が定めた税率(1.4%が基本)を乗じて求められた金額が固定資産税の税額です。 一戸建てやマンションなどの不動産を所有すると、固定資産税が毎年かかります。固定資産税は地方自治体の財政を補填する重要な税金です。不動産の所有者が納めた固定資産税は地域の公共サービスやインフラの整備などに利用され、多くの方が恩恵を受けます。 1-2.一戸建ての固定資産税の平均額10~15万円前後が一戸建ての固定資産税の平均額です。これはあくまでも一つの目安であり、税額がいくらになるかは一概にはいえません。その理由は、固定資産税の税額は、土地や建物の固定資産税評価額、税率によって異なるからです。 固定資産税評価額は、地域や物件の状態などによって大きく変わってきます。例えば、都心部や駅近の物件は、土地の評価額が高くなるため、固定資産税の税額も高くなる傾向があります。また、築年数の古い物件は、建物の評価額が低くなるため、固定資産税の税額も低くなるのが一般的です。 一戸建ての固定資産税の額を正確に知りたい場合は、固定資産税公課証明書を取得して、土地や建物の評価額と税額を確認することをおすすめします。 1-3.一戸建てとマンションの固定資産税はどちらのほうが高いのか同じ価格帯の場合、木造の一戸建てよりも鉄筋のマンションのほうが固定資産税は高くなる傾向があります。その理由は、木造の一戸建ては鉄筋のマンションに比べて耐用年数が短いため、固定資産税評価額が低くなるためです。 また、鉄筋のマンションは、木造の一戸建てに比べて設備や仕様が充実しており、固定資産税評価額は高くなる傾向があります。ただし、固定資産税評価額は市区町村によって算定方法が異なるため、必ずしも木造の一戸建てより、鉄筋のマンションのほうが固定資産税が高くなるとは限りません。 後述しますが、固定資産税には軽減措置があり、軽減措置が適用されるかによっても税額は変わってきます。そのため、実際の税額は個々の不動産の状態や所在する市区町村によって大きく異なります。 2.一戸建ての固定資産税の計算方法 固定資産税の税額は各自治体が算定し、納税通知書が送付されるため、所得税の確定申告のように自分で計算して申告する必要はありません。しかし、計算方法を知っておくと固定資産税に関する理解が深まり、不服審査の申し出をする際に役立ちます。 ここでは、一戸建ての固定資産税の計算方法を解説します。 2-1.固定資産税評価額とは固定資産税評価額は課税標準額とも呼ばれ、固定資産税や都市計画税などを計算する際に使われる評価額です。固定資産税評価額は各自治体が個別に決定し、固定資産税や都市計画税の税額は、この固定資産税評価額を基準として計算されます。 固定資産税評価額は、総務省の固定資産評価基準に従って計算されますが、各自治体はこの基準を基に、地域の実情や物件の状態などを考慮して、個別に評価額を決定します。 土地の固定資産税評価額は時価の70%が目安で、建物は請負工事金額の50~60%が目安です。これはあくまでも目安であり、実際の評価額は地域や物件の状態によって異なることに注意してください。 固定資産税評価額は、毎年4〜5月頃に届く納税通知書に添付されている課税明細書で確認できます。 なお、固定資産税評価額は3年に1度見直しが実施され、見直しの際には、地域の実勢価格や物件の状態などを調査して評価額を適正に修正します。 2-2.計算方法①:土地と建物の固定資産税評価額を確認する固定資産税の税額は、固定資産税評価額と税率によって計算されます。固定資産税評価額は、土地と建物それぞれに算出され、合算して固定資産の総評価額となります。したがって、一戸建ての固定資産税の税額を計算するには、土地と建物の固定資産税評価額の確認が必要です。 固定資産税評価額は、市町村役場(東京23区は不動産が所在する区の都税事務所)の固定資産税課や税務課などの窓口で、固定資産税評価証明書を申請するか、固定資産課税台帳を閲覧すると確認できます。なお、納税通知書に添付されている課税明細書で確認すると簡単にわかります。 課税明細書の様式は自治体によって異なりますが、「課税標準額」と書かれている欄に記載されている金額が固定資産税評価額です。 2-3.計算方法②:土地と建物の固定資産税額を求める固定資産税評価額を確認できれば、土地と建物部分の固定資産税を別々に計算し合算すると固定資産税額を求められます。計算式は土地・建物ともに以下のとおりです。 固定資産税額=固定資産税評価額(課税標準額)×1.4%(標準税率) 税率は1.4%が基本ですが、財政上特段の事情がある場合は、自治体の判断で1.4%を上回る税率が適用される場合があります。 なお、土地の固定資産税評価額が30万円未満、建物の固定資産税評価額が20万円未満の場合、固定資産税は課税されません。 注意点として、固定資産税の税額は上記の方法で計算できますが、固定資産税には軽減措置があり、一定の条件を満たすと固定資産税が軽減されます。固定資産税の税額を計算する際には、軽減措置の適用可否についても確認するようにしてください。 3.一戸建ての固定資産税の軽減措置と減免制度 先述したように、固定資産税には軽減措置があり、一定の条件を満たすと固定資産税が減税されます。また、固定資産税の全部または一部を減免する制度もあるため、ここでは、一戸建ての固定資産税の軽減措置と減免制度を解説します。 3-1.固定資産税の軽減措置とは固定資産税の軽減措置とは、一定の条件を満たすと固定資産税の税額が減額される制度です。軽減措置はいくつかありますが、土地の固定資産税の軽減措置として「住宅用地の特例による軽減措置」を押さえておきましょう。 住宅用地の特例による軽減措置とは、住宅用地の固定資産税が軽減される措置であり、一戸建ての敷地の固定資産税が減額されます。 建物の固定資産税の軽減措置としては「新築住宅に係る税額の減額措置」があり、一戸建てを新築すると一定期間中の固定資産税が軽減されます。 なお、固定資産税の軽減措置を受けるには、期限までに自分自身で申告が必要です。申告期限は翌年の1月31日までであり、早めに申告するようにしてください。 3-2.土地の固定資産税の軽減措置土地の固定資産税の軽減措置として、住宅用地の特例による軽減措置を解説します。一戸建ての敷地は住宅用地であり、軽減率は以下のとおりです。 ・住宅用地のうち小規模住宅用地(住宅1戸につき200㎡以下の部分)の軽減率は「固定資産税評価額×1/6」・一般住宅用地(200㎡を超える部分)の軽減率は「固定資産税評価額×1/3」 例えば、一戸建ての敷地面積が400㎡の場合、200㎡以下の部分の固定資産税評価額は1/6、残り200㎡の固定資産税評価額は1/3に軽減されます。 固定資産税評価額が1,000万円とすると、土地の固定資産税額は以下のようになります。 ・1,000万円×200㎡/400㎡×1/6≒83万円・1,000万円×200㎡/400㎡×1/3≒166万円・(83万円+166万円)×1.4%≒3万4,000円 3-3.建物の固定資産税の軽減措置建物の固定資産税の軽減措置として、新築住宅に係る税額の減額措置を解説します。これは、2024年3月31日までに一戸建てを新築したときに適用される措置です。 一戸建ての軽減率は「建物の固定資産税評価額×1/2」であり、3年間にわたって固定資産税評価額が半額になります。なお、長期優良住宅を新築した場合、軽減措置は5年間に延長されます。 例えば、建物の固定資産税評価額が1,000万円の場合だと、固定資産税の税額は以下のとおりです。 ・1,000万円×1/2=500万円・500万円×1.4%=7万円 3年または5年間にわたって固定資産税の税額が半額になるため、2024年3月31日までに一戸建てを新築した際は、忘れずに申請しましょう。 3-4.固定資産税の減免制度固定資産税の減免制度とは、高齢者や障害者、災害被災者など、一定の要件を満たす場合に固定資産税の全部または一部を減免する制度です。 固定資産税の減免制度には、以下のようなものがあります。 ・高齢者の住居用家屋の減免・障害者の住居用家屋の減免・災害被災者の住宅の減免 これらの減免制度は、自治体によって内容が異なる場合があるため、詳細については、不動産が所在する市町村役場の固定資産税課や税務課に問い合わせるとよいでしょう。 なお、固定資産税の減免制度を受けるためには、期限までに申請する必要があります。期限を超えると減免の機会を逃す可能性があるため、期限内に正確な手続きを行うことが重要です。 4.一戸建ての固定資産税をシミュレーション 一戸建ての固定資産税を計算する際は、固定資産税評価額を確認のうえ、軽減措置を適用する必要があります。ここでは、新築一戸建てと中古一戸建ての固定資産税がいくらになるかをシミュレーションしてみます。 4-1.新築一戸建ての固定資産税はいくら以下の条件で新築一戸建ての固定資産税はいくらになるかをシミュレーションしてみます。土地と建物を別々に計算する点に注意が必要です。 ・土地の固定資産税評価額2,500万円・建物の固定資産税評価額2,000万円・敷地面積350㎡・2024年3月31日までに新築 土地の固定資産税の税額は以下のように算出されます。敷地面積が350㎡であるため、住宅用地の特例による軽減措置を受けることで固定資産税は減額されます。 ・2,500万円(土地の固定資産税評価額)×200㎡/350㎡(面積の割合)×1/6(軽減措置)≒238万円・2,500万円×150㎡/350㎡×1/3≒357万円・(238万円+357万円)×1.4%(標準税率)≒8万3,000円 建物の固定資産税の税額は以下のとおりです。2024年3月31日までに新築されているため、新築住宅に係る税額の減額措置が適用されます。 ・2,000万円(建物の固定資産税評価額)×1/2(軽減措置)=1,000万円・1,000万円×1.4%(標準税率)= 14万円 土地と建物の固定資産税を合計した金額が1年間に納める税額になります。8万3,000円+14万円=22万3,000円 4-2.中古一戸建ての固定資産税はいくら中古一戸建ての固定資産税も、新築一戸建てと計算方法は基本的には同じです。中古の場合は新築住宅に係る税額の減額措置は受けられませんが、経年劣化の推移による減価償却で建物の固定資産税評価額が低くなるため、建物が古くなるほど税額は低くなります。 以下の条件で、中古一戸建ての固定資産税はいくらになるかをシミュレーションしてみましょう。 ・土地の固定資産税評価額2,000万円・建物の固定資産税評価額1,000万円・敷地面積350㎡ ■土地の固定資産税・2,000万円×200㎡/350㎡×1/6≒190万円・2,000万円×150㎡/350㎡×1/3≒285万円・(190万円+285万円)×1.4%≒6万6,000円■建物の固定資産税1,000万円×1.4%=14万円■1年間に納める固定資産税6万6,000円+14万円=20万6,000円 5.固定資産税の納税時期と支払い方法は? 固定資産税は地方税であり、納税時期や支払い方法は自治体によって異なります。ここでは、固定資産税の一般的な納税時期と支払い方法を解説します。正確な納税時期と支払い方法は、不動産が所在する自治体に問い合わせてください。 5-1.固定資産税の納税時期固定資産税の納税時期は自治体によって異なりますが、6月・9月・12月・2月の年4回に分割して支払う年賦納付が一般的です。1年間に支払う固定資産税の税額は、毎年4〜5月頃に届く納税通知書に記載されています。 固定資産税の納税義務があるのは、1月1日時点で不動産を所有している方です。したがって、一戸建てを借りている賃借人には固定資産税の納税義務はありません。 なお、1月2日以降に不動産を取得した方は、翌年から固定資産税の納税義務が生じます。1月2日以降に不動産を売却した方は、その年の固定資産税を納税しなければなりませんが、売買契約成立後の固定資産税は日割り計算で清算するのが一般的です。 5-2.固定資産税の支払い方法固定資産税の支払い方法も自治体によって異なりますが、現金払いや口座振替、ペイジー支払いなど、さまざまな方法で納付できます。大阪市を例に挙げると、以下の納付方法から選べます。 ・窓口金融機関窓口、市役所・区役所庁内の銀行派出所、市税事務所、コンビニエンスストア・口座振替口座振替・自動払込・インターネットスマートフォン決済アプリによる納付、クレジットカードによる納付、Pay-easy(ペイジー)、共通納税システム 納付方法によって、手数料や納付金額の上限、領収証書の有無などが異なるため、自分に合っている最適な方法を選ぶことが大切です。詳しくは不動産が所在する自治体に問い合わせてください。 5-3.固定資産税を滞納した場合の罰則固定資産税を滞納すると、納期限の翌日から延滞金がかかります。大阪市の場合だと、最大で年14.6%の割合で延滞金がかかり、滞納期間が長くなると延滞金は高額になることがあるため注意が必要です。 滞納をすると督促状の発付などで催告が行われ、完納されない場合は差し押さえなどの滞納処分が行われることもあります。財産の差し押さえを防ぐためにも早めの対応が大切です。 なお、固定資産税を納税できない事情がある場合は自治体に相談でき、固定資産の価格に不服がある場合は申し立てができます。不服の申し立ては、納税通知書を受け取ってから3ヵ月以内に、固定資産評価審査委員会に対して行います。 具体的な申し立ての方法は、不動産が所在する市町村役場の固定資産税課や税務課に問い合わせるとよいでしょう。 5-4.固定資産税の払い過ぎに気づいたときの対処法固定資産税の払い過ぎに気づいた場合、自治体に対して過払い金の返還を請求できます。本来であれば、固定資産税評価額や税額は正確に計算しなければなりませんが、役所の担当者の計算ミスやヒューマンエラーなどで間違うことはあります。 過払い金の返還請求は納税者自身で行うことも可能です。ただし、税法や複雑な法的手続きに詳しくない場合は、弁護士や税理士などに相談されることをおすすめします。 なお、払いすぎた固定資産税は5年で消滅時効にかかるため、原則として過去5年分についてまで還付が受けられます。行政側に重大な錯誤があった場合、例外的に10年分もしくは20年分が還付されることがありますが、過去5年分が原則です。 6.一戸建てを取得する際は固定資産税を把握しておきましょう 一戸建てを所有すると、毎年10~15万円前後の固定資産税がかかります。固定資産税の納付は、年4回に分割して支払う年賦納付が一般的です。なお、10~15万円前後の税額はあくまでも目安であり、地域や物件の状態などによって大きく変わってきます。 固定資産税の税額は、固定資産税評価額×1.4%の計算式で算出できますが、確定申告のように自分で計算する必要はありません。税額は毎年4〜5月頃に届く納税通知書に記載されています。 固定資産税には軽減措置や減免制度があり、条件に該当する場合は固定資産税の減額が可能です。軽減措置や減免制度を適用するには、期限までに自分自身で申告しなければなりません。該当する場合は忘れず早めに申告しましょう。 監修者:宅地建物取引主任者 浮田 直樹 不動産会社勤務後、株式会社池田建設入社。いえとち本舗山口の店長を経て、セカンドブランドのi-Style HOUSE山口店店長に就任。後悔しない家づくりをモットーにお客様の家づくりの悩みを日々解決している。
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色で選ぶ、新築住宅のインテリア【いえとち本舗の新築・山口・宇部・防府・山陽小野田・周南・下松】
こんにちは!いえとち本舗山口中央店の与倉です! 今回の投稿では、山口市・防府市・宇部市・周南市・山陽小野田市にて新築住宅をお考えの方に、「色で選ぶ、新築住宅のインテリア」についてお伝えします! 突然ですが、質問です。 失敗しない壁紙や天井、床の選び方ってご存知でしょうか? 壁紙や床のデザインを決めるときって、不動産からカタログをもらって、その中から選んでいくんですよね! 「資料があるなら、選びやすそう!」って思う方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれません! しかし、 そのカタログには膨大な量のサンプルが入ってるんですね!しかも、最初は 『どれも、同じに見える・・・』 そのため、今回は、新築のインテリアを選び悩んでいる方にむけて、 「色で選ぶ、新築住宅のインテリア」を教えちゃいます!!メモのご用意をお願いします!! ワクワクしちゃうインテリア選び新築のマイホームを建てることになり、資金面などの問題をクリアしていくと… 一番、ワクワクする「インテリア選び」があるんですね~ 賃貸や中古住宅とは違い、間取りなども変更することができるため、より自由に、そしてお客様が暮らしやすくて、くつろげる空間づくりができることが新築住宅の大きな強みの1つ! ちなみに、弊社が取り扱う規格住宅も、ある程度の間取りや壁紙・床・天井の変更も可能なんです! しかし、このインテリアコーディネートを、間違えてしまうと、「想像していたよりも・・・」となる部分が増えてしまいます。 つまり、インテリア選びに失敗してしまうんですね… これから、ずっと暮らすことになるマイホームだからこそ、丁寧にインテリアを選んでいきましょう!!! 家具・家電を購入する前に・・・ 実際に購入するその前に・・・決めておかなければならないことがあります。 それは、、、 予算!優先順位!既にある家具の断捨離!部屋のイメージを持つこと!それくらい、考えて当たり前じゃないですか?ってお考えになる方もいらっしゃるかもしれませんが、この4つはかなり大切なんですね!そして、マイホームをすでに購入された先輩方の失敗談として、よくあがっています… なかでも、特に重要であるのは 部屋のイメージを持つこと。 これは、家具や家電だけでなく、天井・壁・床・建具を組み合わせる際にも、持っておく必要があるもの。 では、イメージをもつことで、その後のインテリア選びにどのような影響を与えるのかについて説明します。 部屋を作る前に、色の機能を知りましょう! 色には機能があることをご存知でしょうか?色は雰囲気を作るだけでなく、人の身体や心に影響を与えることができちゃうんですね! 「暖色」「寒色」という言葉を聞いたことはありますか? 暖色は赤色や黄色、オレンジ色は温かみを与える色で、寒色は青色、青緑色、青紫色を指し、冷たさを感じさせる色にあたります。 実は、この暖色と寒色は、実際に身体に影響を与えることができちゃうんです!暖色は交感神経に影響を与えることで活発的な気持ちにさせてくれるといった心理的な研究で言われています。また、部屋に暖色を取り入れることで、寒色よりも約3度、体感温度を高めてくれる効果があるという研究結果が出ているんですね! また、暖色には食欲を増進させる効果があり、消火吸収を高める機能があります。そのため、キッチンやみんなでご飯を食べる場所に適しています。 一方で、寒色は副交感神経に影響を与えるため、リラックス作用があるという研究結果がでています。そのため、睡眠をとる場所に配色をすると、より落ち着いた雰囲気を作り出すことが可能です。また、寒色には、集中しやすい効果もあるため、単調な作業をしやすい空間づくりにも適しているんですね! このような暖色と寒色についての機能を知っておくことで… リラックス作用のある寒色は寝室や和室といった部屋に、活動的な気持ちにさせてくれる暖色はリビング等、色の機能とライフスタイルを組み合わながら、インテリアを決めていくことが大切なんです。 さらに、色の機能について知っておくことで、インテリア選びがスムーズになります。 部屋のイメージを考える際に、よく言われるのが色の組み合わせ。実は、色が部屋の見せ方に与える影響はとても大きいんですね。 特に、天井や壁、床は面積が広い分、色が雰囲気を作るといっても過言ではありません。 あなたは、その部屋をどのように広く見せたいですか? 白は空間を広く見せる効果があります。これは、皆さんよく知っているのではないでしょうか?? 先ほど、色の機能についてお伝えしましたが、色には、暖色と寒色と呼ばれるものがあります。暖色は、赤・黄。オレンジなどの明るい色で、温かみのある色を指します。一方寒色は、青・青緑・青紫などの暗い色で、落ち着いた深みのある色を指します。そのほかの緑などは、中間色にあたります。 白色は色の中で、最も明るい色とされています。明るい色(暖色)がもつ特性として、膨張性があるため、白は部屋を広く見せる機能があるんですね! しかし、むやみやたらに白を使うと、オシャレに感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、家っぽくない家になっちゃいますね… どちらかというと、清潔感の漂うオフィスっぽい感じが…(個人的な意見です) このような清潔感のある家が良い人は、いいかもしれませんが、もう少し温かみのある家や奥行きのある広さのある部屋にするためには、、、 白×〇〇というように、白とほかの色を組み合わせることで、味のある部屋に仕上がるんですね! 例えば、「落ち着きがあって、奥行きの広い部屋」というイメージがある場合、色の組み合わせは、白×寒色の組み合わせになります。 こうなると、先ほどの白色だけの部屋に比べて、オフィス感が抜け、より落ち着いた雰囲気を作ることができます。寒色を組み合わせることで、奥行きが広く感じますよね。 もう1つ例を挙げてみましょう。こちらは、「温かみがあり、全体的に広く見える部屋」というイメージがある場合は白×暖色の組み合わせが最適です! 例えば、壁の一面だけを暖色のパステルカラーを用いることで、温かみがうまれ、やわらかく、全体的に広く見える部屋を作ることができます。 このように、白と何色を組み合わせるかによって、雰囲気や見せ方は大きく変わります。 色についての知識を少しでも持っていることで、部屋の見せ方が大きく変わってきます。インテリアを選ぶ際には、色だけでなく、大きさや収納に関するレイアウトや実用性なども考えながら、選定していかなければなりません。 一生に一度のマイホーム。ぜひ、一度インテリアについての知識を増やしましょう。 インテリアであなたの暮らしが変わります。9月21日(土)~9月23日(月)イベント↓【山口市宮野】女性に大人気のアイランドキッチンを導入した完成見学会