ブログ/コラム
Blog/Column
土地
土地の境界線トラブルを避けるには?境界線の調べ方や対策について

土地の境界は自分が所有する範囲を示すものですからしっかり把握しておきたいもの。しかし、土地の境界については曖昧になっていることも多く、思い込みで誤認してしまっていることもあります。土地の境界によるトラブルは隣地の方と関わってくるため身近に起きやすいトラブルとも いえます。
こういったトラブルを避けるためにも境界線の調べ方や対策について知っておくことが大切ですので、ぜひこの記事で覚えておきましょう。
土地の境界線が持つ意味とは?

土地は基本的に地続きのためどこからどこまでが所有する範囲なのか記されている必要があります。もし、境界を示すものが何も記されていなければどこまでが自分のものなのかわかりませんので、こういった状態では隣地との境界は曖昧になり、近隣トラブルになってしまいます。
多くは境界の誤認や曖昧な位置に作られた塀を境界線だと思い込んでいることが多く「ここは自分の土地」「いや、ここまではこっちの土地だ」みたいなことになってしまい、言ったもん勝ちの構図になってしまいます。
こういったトラブルが起こらないように土地には所有範囲がわかるように境界線が引かれています。土地の境界は地積測量図や境界標で確かめることができます。ただし、境界標は地面に埋もれてしまっていることもありますので注意が必要です。境界線のトラブルは誤認であることが多いですので、ちゃんと書類などを確認し、自分が所有する範囲を把握しておくことが大切です。
土地の境界線の種類

境界線を示す境界標はいくつか種類があります。それぞれ境界を示す表示が線や点などのしるしがあって境界点を示しています。十字線の場合は中心の位置が境界点となり、矢印の場合は矢印を示す先端が境界点になります。それでは以下に境界標の種類を一つずつお伝えしていきます。
コンクリート杭
コンクリートで作られている直方体の形をした境界標です。一般的な境界標で最も多く使用されています。杭の最上面は十字線のしるしがあり、その中心線が境界点になります。コンクリートのため木のように腐ることがなく永続的に使用できます。石杭
御影石(みかげいし)や花崗岩(かこうがん)などで作られた境界標で、石の堅牢さと美しさが特徴的です。頑丈であり腐る心配もありませんので、永続的に使用することが可能です。プラスチック杭
プラスチックの柔軟な成型加工性から様々な形の境界標があります。軽量で簡単に設置することは可能ですが、コンクリート杭や石杭のような永続性はありません。金属標・金属プレート
真鍮(しんちゅう)やステンレス、アルミなどさまざまな素材があり、プレート状になった境界標。設置にはアンカーピンを使うことで丈夫に設けることができます。コンクリート杭や石杭、プラスチック杭の場合は、杭が地面から立ち上がることになりますが、金属標・金属プレートは地面に埋め込まれフラットな見た目になります。金属鋲(きんぞくびょう)
鋲(びょう)の形をした境界標です。名前の通り鋲の部分は尖っていて、側壁や土間コンクリートなどにドリルで穿孔(せんこう)し、金属鋲を打ち込んで固定します。木杭(ぼっくい)
木製の境界標。サイズはさまざまありますが、木の特性からすぐに腐ってしまう欠点があります。また、地面から動きやすいということもあるため、長く設置しておくものではなく仮杭として用いるのが一般的です。土地の境界線に関するトラブル事例

土地境界線のトラブルは近隣との関係に影響してきますので、なるべく穏便に問題が解決されることが望ましいです。ここでは境界線トラブルの事例についてお伝えしていきます。
塀の位置で境界線だと誤認している場合も
塀の位置を土地の境界と認識しているケースがありますが、これは必ずしも境界線に設置されているわけではないということに注意しておきましょう。後述しますが、塀の設置については境界線内にあるのか、中心線にあるのか、ということも関係し、塀の所有者なども絡んで複雑になることがあります。境界から越境しているというトラブルもありますので、境界標や地積測量図などでどこが境界になっているか正しく把握しておくことが大切です。
境界標が移動していた・なくなっていた
境界標が動いてしまっているケース。または、配管工事や塀などの建築物の工事を行う際に一時的に移動し、それを正しく戻さなかった場合や戻し忘れてしまった場合、など元々記してあった境界標が変わってしまっている事例があります。その他にも人的な要因ではなく土砂崩れ、地震、洪水などの自然災害によって境界標が行方不明になってしまうこともあります。土地の境界が隣地の人と共通しているのならいいのですが、相続や所有者が変わった時に境界がずれていることでトラブルになってしまうこともありますので、トラブル回避のために正確な位置を把握しておいた方がいいでしょう。
土地の境界線に関するトラブルを避けるには?

境界に関わるトラブルはそのまま近隣関係の悪化に伴われてくるため、できるだけ穏便に問題を解決しておきたいものです。ここでは土地境界線でのトラブルを避ける方法についてお伝えしていきます。
土地の境界を確認する
境界標が移動してしまっていたり、行方不明になってしまっていたりする場合は、正しい境界の位置を確認することが大切です。境界線がどこの位置となっているか確かめるには土地の境界を記す地積測量図や確定測量図などを確認するといいでしょう。地積測量図は法務局で調べることができますので、確定測量図がない場合に有効です。ただし、法的な効力があるかというと必ずしもそうではないので注意しましょう。昭和52年9月3日以前の地積測量図は現在の基準よりも精度が低いと看做されています。
平成17年3月7日以降に作成された地積測量図の場合は確定測量図と同等の効力があることになっていますので、調べるときは必ず作成年月を確かめておきましょう。確定測量図は隣地所有者立ち会いのもとで土地境界を確定し、境界線と境界点について合意した測量図のことで、こちらも土地の境界を確認することが可能です。
境界から越境している
塀などの建築物が越境しているトラブルも多くあります。土地の所有権としては権利を侵害されているため、塀の移設や取り壊しを求めることは可能です。ただし、数センチほどの越境の場合は移設や取り壊しが認められないこともありますので注意が必要です。しかし、そのまま放置してしまえば越境している部分まで時効取得されてしまう可能性があるため、塀を所有する人に越境していることの確認を行い、将来的に塀を新設する際は境界線に合わせることを約束する文書を作成しておくことです。
確認できる書類がなく境界が不明な場合は専門家に相談
境界標や確定測量図があることが望ましいですが、残っていないケースも多くあるのが実情です。境界について誤認していることも多々あり、隣家とのトラブルになりかねませんので、不明点が多い場合は不動産会社や土地家屋調査士などの専門家に相談することをおすすめします。まとめ
土地の境界線は地積測量図や境界標で確認することができます。土地の境界は曖昧になっていることも多く、塀などの建築物または樹木などが境界を越境してあることもあります。隣地とのトラブルにまで発展してしまうと近隣関係にも影響を与えてしまいますので、自分が所有する範囲はしっかり把握しておくようにしましょう。もし、トラブルに発展しそうになる場合や境界を示すものが紛失していて不明点が多い場合は、一人で悩み込まずに不動産会社や土地家屋調査士などの専門家に相談をしましょう。
家づくりは情報収集することが大切です。いえとち本舗は無料で家づくりに役立つ資料を提供しておりますので、これから家を購入しようと考えている方はぜひご利用ください。
資料請求はこちらから
さらに会員登録をするとVIP会員様限定の間取り集や施工事例、最新の土地情報をお届けいたします。当社は一切押し売りを致しませんので安心してご登録ください。
会員登録はこちらから
関連記事
-
家の向き、オススメの方角は?【いえとち本舗の新築・山口・宇部・防府・山陽小野田・周南・下松】
みなさんこんにちは!(。・ω・)ノ゛いえとち本舗山口中央店です! 突然ですが、みなさんはお家を建てる際や賃貸住宅のお部屋を借りる際に「家の向きや方角」について気になることはございませんか? 新生活を始めるなら、新しく住むお家では快適な暮らしをしたい!という方も多いのではないでしょうか。そこで本日は、山口で家づくりを検討されているみなさんに「家の向き、オススメの方角は?」というテーマのもと、家の向きについてご紹介させていただきます。 土地の向きの見方は何を基準にしてる? みなさん「南向きのお家が良い」というのをお聞きしたことはありませんか?ですが、「南向き」と言うものの、何をどう見た際に「南向き」と言うのかご存知でしょうか? 「土地の向き」とは、敷地に面する道路の方角のことを指します。(・□・)ノなので、道路がどの方角で敷地と接しているかによって決まるので、南側に道路があるならば、「南向き」の土地となります。 一般的には、リビングの大きな窓が面している向き一番大きなバルコニーのある向きが当たることが多いです。 土地の向きで日当たりはどう変わる? 日当たりの良い土地は、方角や日射角度だけではなく、時間帯や周囲の建物によっても大きく左右されていきます。 太陽は東から昇り、南を通りながら、西に沈むという動きを踏まえたうえで東西南北それぞれの日当たりについて見ていきましょう!(*′ω`)b それぞれの方角のメリット・デメリット ■東向きの日当たり東向きは、日の出から午前中にかけての日当たりが良いです。 午前中は洗濯物の乾きが早く、さらに午前中から昼間にかけて部屋が温まりやすいなどのメリットがあります。 逆に、夕方から夜にかけては日が入らず陰になりがちですので、部屋がうす暗く感じたり、冷えやすいこともあります。 ■西向きの日当たり西向きは、午後から日当たりが良くなります。 よく「西日が強い」などと言いますが、夕方になると夕日が差し込みますので、冬は心地よいのですが、夏であればカーテンなどをして対策が必要となります。 西日が強いと外壁が熱を持つので、夜でも冷えにくいですが朝方は冷え込むかもしれません。 ■北向きの日当たり北向きは、日当たりという点からはあまり人気とは言えません。 日光が降り注がない分、クロスや本が日焼けしにくく、夏場は涼しいです。 ですが、洗濯物が乾きにくく、冬場は湿気や結露が多く、冷えやすいというデメリットがあります。 ■南向きの日当たり南向きは、終日にかけて効率よく太陽光を取り入れることができます。 一日を通して日当たりが良いので洗濯物が乾きやすく、冬場もあたたかいです。また、低い位置からの直射日光は避けることができるので、常に快適な明るさが保たれます。 ですが、南向きで大きな窓のリビングだと、夏の昼間は暑くなるため、日中に家に居る場合は、エアコンなしでは大変になってきます。 おわりに 今回は「家の向き」や「方角」についてご紹介させていただきました。いかがでしたか?(o゜▽゜) 家の向きで一番人気があるのは、やはり「南向き」ですが、みなさんそれぞれのライフスタイルがありますので、それぞれの家に居る「在宅時間」を考えて、その時間に合わせて日当たりが良い家の向きを考えてみてください♪ 山口・周南・山陽小野田・宇部・防府で新築住宅をお考えの方は是非一度、いえとち本舗までお気軽にお問合せください!家族全員が楽しく過ごせるお家づくりを一緒に考えていきましょう。ヾ(・∀・*) 1月18日(土)~1月19日(日)開催イベント↓【防府市牟礼】思わずうなる平屋3LDK完成見学会!
-
自然災害に備えた強い家づくり【いえとち本舗の新築・山口・周南・山陽小野田・防府・宇部】
みなさまこんにちは!(^^)/ 本日は山口で新築住宅の購入をご検討中のみなさまに「自然災害に強い家づくり」についてお伝えします。 自然災害には地震や台風、大雨、大雪、火山の噴火などがあります。日本に住まれていると自然災害が多いため、身近な出来事として記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。特に今年は台風による被害が深刻で多くの方に影響を与えました。 いつ来るか分からない自然災害に備えて、お家も頑丈な作りにしたいですよね。なので、今回は「自然災害に強い家づくり」のポイントを踏まえながらお伝えしていきます(^^)/ 〇自然災害~地震対策~ 自然災害の中で最も恐ろしいと言われる「地震」。地球の表面は固い岩盤(プレート)で覆われていて、ゆっくりと動いています。日本は4つのプレートの上に乗っかっており、陸は海底に引き込まれるため、岩盤の境目では地震が起きやすいです。つまり、日本は地震が起きやすい国なのです。 日本では地震に備え、耐震等級というものが定められています。耐震等級とは、「この建物は地震に強い、あるいは建築基準法の耐震性からの余裕度はこの程度ある。」という度合いを3段階で表したものです。基本的に等級が上がるほど、建物の耐震性は高くなります。 建築基準法では耐震等級1が定められていますが、最近は建築基準法よりも高い耐震基準を満たす長期優良住宅の建築やリフォームが推進されています。 一般的な住宅は耐震等級1で、阪神・淡路大震災相当の地震でも倒壊しない程度の耐震性能です。耐震等級2は阪神・淡路大震災相当の1.25倍の力の地震でも倒壊しない程度で、病院や学校等の耐震性能です。耐震等級3は阪神・淡路大震災相当の1.5倍の力の地震でも倒壊しない程度で、消防署や警察等の防災の拠点となる建物の基準になっています。 いえとち本舗山口中央店がご提案させていただいている「イエテラス」の耐震等級は、あらゆる条件(地震・台風・雪etc)を短期的かつ長期的な観点から調べ、許容応力度計算により耐震等級3相当(基礎については個別算定が必要)を確保しています!! また、「イエテラス」の基礎は「ベタ基礎」を採用しています。ベタ基礎は一体の鉄筋コンクリート耐圧版になっているので、地震がきても全体で荷重を受ける構造になっています。また、基礎が一体になっているので、上からの荷重を平均に地面に伝え、部分的な沈下(不等沈下)をおさえます。また、地盤が下がっても平均に沈降するので、建具や床のくるいも極力抑制できます。 山口で新築住宅の購入をご検討中のみなさまは「地震なんて来ないかも・・・」と思わずにできるだけ耐震等級の高く、基礎がしっかりとした新築住宅を建てられることをオススメします。 〇自然災害~火災~ 火災もいつ起きるか分からなくて不安ですよね。 隣家で火災が起きて火が回ってくるかもしれないし、自分の家の部屋の中で火災が起きるかもしれないし、山火事から火が移るかもしれないし… 様々なケースが予想されます。 火災による被害を最小限に抑えるためには耐火性が重要になってきます。優れた耐火性を発揮すると言われている「高性能外壁材ALC」というものがあります。 高性能外壁材ALCは、優れた防火性能が認められ、外壁材単体で防火構造を取得しています。一般的な外壁材の場合は、外壁材と内装材の組み合わせにより基準を満たすため、防火性能において高性能外壁材ALCの優位性は明らかです。 また、この素材は炎や熱を受けても発火することなく、煙や有毒ガスも発生しません。 このような耐火性の強い素材を外壁に使用することで隣家からのもらい火は予防できるでしょう。 部屋の中で発生した火災の被害を最小限に抑えるためには、「一定時間部屋から火を出さない」ことと、「万が一、火が出ても延焼を遅らせる」ことが重要になってきます。 一定時間部屋から火を出さないようにするためには、火の発生源とその他の部分とを完全に区切る「防火区画」が重要になります。 そのため、山口で新築住宅を建てるときは各部屋を区画する構造を採用しているものを建てられることをオススメします。加えて、室内の内側には火に強い石膏ボードなどの素材を使用するなど、火が他の構造材に燃え移るまで時間がかかるようにしましょう。燃え移るまでの時間を稼ぐことにより、避難や初期消火が可能になります。 他部屋への延焼を遅らせるためには、火災の通り道となる壁や天井内部の要所に、木材や断熱材の「ファイアーストップ材」を設けましょう。 いえとち本舗山口中央店がご提案させていただいている「イエテラス」は「省令準耐火構造」を採用しています。省令準耐火構造とは、①外部からの延焼防止②各室防火③他室への延焼遅延の対策が施された住宅構造の事を言います。 省令準耐火住宅にすることで鉄筋コンクリート住宅などと同じ火災保険料率にすることができ、保険料を安くできるのでとてもお得です(^^♪ 〇自然災害~台風~ 今年、とても大きな被害をもたらした台風。台風は大雨や風害、土砂災害まで引き起こします。 台風に強い家とはどんなものでしょうか。台風に備えるポイントとして、まず衝撃に強い高耐久外壁を取り入れることが挙げられます。外壁を耐久性のある素材で作ることも大切ですが、なにか大きな衝撃があった時に被害を最小限に抑えることも大切です。 台風で固い何かが飛んできたとき、窓のガラスに当たったら割れてしまいますよね。割れたガラスに触れたり踏んでしまったりすると、二次被害で怪我をしてしまいます。 それを防ぐために、「複層ガラス」というものがあります。複層ガラスはペアガラスとも呼ばれ、2枚の板ガラスの間に乾燥した空気を密閉したものです。2枚のガラスで構成されているため強度が高く、割れにくいです。また、割れてしまった場合の破片の飛散を防ぎます。 複層ガラスは強度だけではなく断熱・遮熱にも高い性能を発揮しますので冷暖房効率を上げ、節約にもつながります。 いえとち本舗山口中央店がご提案させていただいている「イエテラス」ではこの複層ガラスは標準仕様となっています(^^)/ また、台風による大雨の被害もあります。大雨の被害を最小限に抑えるには、外からの水の侵入を防ぐことが大切です。 屋根、外壁、サッシ、バルコニーなど雨水の侵入を防がなければならない箇所は多くあります。できるだけ雨水の侵入を防ぐためにできるだけあらゆる場所の侵入経路を塞ぐことがマストです。 屋根や外壁をコンクリートパネルで構成したり、外壁部材のジョイント部分を目地シールでしっかりと埋める、基礎の外周露出面には被覆材を塗布して強力に保護するなどの工夫を施しましょう。 ★山口の防災マップ 自然災害による被害を最小限に抑えるための第一歩として、防災マップを見ながら土地探しをしましょう。 平成21年の7月に起きた大豪雨では山口全域で大きな被害を受けており、特に防府市と山口市では土砂災害や浸水被害が後を絶ちませんでした。 良いな、と思った土地でも過去に浸水の経験があったり土砂災害警戒区域に入っていたりすると自然災害による被害を受けることが予想されます。 そのようなことを防ぐためには、まずは市のハザードマップを調べましょう。過去に災害のあった場所は地盤が弱い可能性もあるので、過去の災害のあった箇所も調べておくことが良いと思われます。 災害の被害を想定しておくことで対策をたくさん練ることができます。お家は大きな買い物なので、長く、安心して住みたいですよね。災害が起きたときも、起きた後も安心して生活できるよう、災害対策の知識を高めながらお家づくりをしましょう(*^-^*) 11月9日(土)~11月10日(日)開催イベント↓第二弾!増税後でもおトクな2%還元キャンペーン!
-
土地の方位は間取りに影響する!方位別にみる土地の探し方
土地の方角はこれから建てる家の間取りに大きく影響します。一般的に日当たりの良い南向きの土地が人気ありますが、一概に土地は南向きが良いというわけではありません。大切なことは希望している間取りに合っている方角の土地を選ぶことです。土地方角の特性上、イメージしている間取りにすることができない可能性もあるので、各方角の特徴とメリット・デメリットをチェックしておきましょう。 方角の影響まず、注文住宅を建てる前に必要なのが土地選びです。土地には方角があり、前面道路(土地に接する道路のこと)の方位によって価値が違います。人気のある南向きは他の方角の土地よりも価値が高く、日当たりに問題のある北向きは不人気で価値が低くなっています。また、角地は利便性も良いため北向きでも価値は高い傾向です。土地の方位は家の間取りに大きく影響し、採光が欲しい部屋は日が良く差す方角に部屋を配置する必要があります。この条件を考えると南向きに配置した方がいいという判断ができます。部屋の配置は土地の前面道路の方位が大きく影響しますので、土地を選ぶときは方角を気にしておきましょう。 土地は南向きがいいと聞くけど本当にいいの?土地の方位で南向きは人気があります。南向きのメリット・デメリットとは何か、下記にまとめましたのでチェックしてみましょう。【メリット】一日中日当たりが良い冬でも暖かい洗濯物が乾きやすい土地の価値が高い【デメリット】玄関配置の工夫が必要外構や駐車スペースの配置に工夫が必要土地価格が高い夏は日が高いため直射日光が入りにくく、冬は日が低くなるため日が入りやすくなっていることから室内環境がつくりやすい方角となっています。南向きの土地は玄関や駐車スペース、外構の配置に気を付ける必要があります。玄関が南側に配置されるため採光が取れる南側のスペースが少なくなります。もし南向きに玄関を配置しないとした場合、前面道路から玄関までの距離が遠くなり動線もあまり効率的にはなりません。これは駐車スペースにも同様なことが言えます。南向きに玄関を配置する場合は、採光が入ることを活かして玄関に吹き抜けを設けるなどするといいでしょう。 他の方角はどうなの?南向きの土地は人気がありますが、決してメリットばかりではないということを前述しました。それでは、他の方角の土地はどうなのか、気になるところだと思います。ここでは各方角の特徴とメリット・デメリットをご紹介していきます。 東側の特徴とメリット・デメリット【メリット】日当たりが良い暖かい洗濯物が乾きやすい南側の空間を広くとれる【デメリット】夏場は暑い朝から日差しが強い午後は日が陰るのが早い東側も日の入りやすい方角です。朝から日差しが入るため洗濯物が乾きやすく、冬でも部屋は暖まりやすい環境になります。東側に前面道路がくるため、玄関や駐車スペースの配置がとりやすく、動線も良くなります。ただし、一般的な間取り配置として南側にリビング、北側に水回りがくるため、各部屋までの動線が長くなります。このことから廊下の面積を多くとらなければいけない問題がでてきます。朝から日が入る東向きの土地は洗濯物が早い時間から干せて乾きやすいメリットがありますが、日が陰るのも早いため洗濯する時間は注意が必要です。夜型の生活スタイルの人は朝から日が入ることで睡眠の妨げになるためデメリットと感じてしまう可能性もあります。 西側の特徴とメリット・デメリット【メリット】長い時間日が当たる布団が干しやすい南側の空間を広くとれる【デメリット】朝は日が入りにくい夕方の西日で眩しい夏は暑くなりやすい西側の玄関は西日により劣化が早い西側の土地は長い時間日が当たる土地です。日の当たる時間が長いため布団などの干している時間が長いものが干しやすいです。東側の土地と同様に玄関配置もとりやすいため、リビングなど南側に持っていきたい部屋のスペースの確保がしやすい方角です。問題は西日です。夕方になると強い日差しが入るので眩しさを感じます。夕方の時間帯に日が強く入るため、夏場は暑くなるのもデメリットの一つでしょう。西日による紫外線は建物を劣化させますので、西側に玄関を配置してしまうと他の場所よりも早く劣化する可能性があり、庇を設けるなどの対策が必要です。 北側の特徴とメリット・デメリット【メリット】夏は涼しい土地の価値が低く安い南側の空間を広くとれるプライバシーの確保がとりやすい高さ制限の影響を受けにくい【デメリット】冬は寒い暗くなりやすいため照明が必要梅雨時は湿気やカビの対策が必要室内温度が下がり暖房設備による光熱費がかかる温度差が生じる北側の土地は日当たりは期待できませんが、玄関や水回りなど採光を必要としない部屋を集約できるため、採光のとれる南側や東側のスペースを広くとれるメリットがあります。また、建築基準法で義務付けられている高さ制限の「北側斜線制限」の影響が少ないです。ただし、日が入りにくいというデメリットは否めないもので、家の中が暖まりにくく、部屋間で温度差が生じます。梅雨時は湿気が溜まりカビが発生する可能性もあるため、換気をとるなどの対策が必要です。北側の土地は人気がないため価値は低いですが、その分土地価格も安くなっています。方角に合わせた間取りの工夫をすれば費用を抑えて家を建てることができるので、一概に北側の土地は悪いとは言い切れません。温度差や寒くなりやすいというデメリットは、断熱性と気密性を高めることで解消ができます。 作りたい間取りに方角を合わせる前述した通り南側の土地だけが家にとって条件がいいというわけではありません。方角によって良し悪しがあり、方角で得られるメリットを最大限に活かした間取りづくりが大切であり、デメリットとなるところは設備や断熱性能を向上させるなどでカバーして解消すれば大丈夫です。土地を選ぶときは、ますどんな間取りにしたいかをイメージできていることが大切になります。間取りのイメージができていないと、購入した土地の方角に合わせて設計することになります。先に間取りのイメージをつけておけば、間取りに合う方角の土地を選べばいいだけなので、どの方角にすればいいか迷う心配もありません。土地を選ぶときは先にどんな間取りにしたいかイメージをつくってから土地を選びましょう。 まとめ土地の方角は家の間取りに大きく影響します。人気のある南向きは一日中日が当たるためリビングの配置に適しています。しかし、南側に玄関を配置すると南側のスペースが損なわれ、それを避けるとなると道路から玄関までの距離が長くなります。南向きとは間反対の北側の土地は、人気はありませんが、南側のスペースを広くとれるメリットがあります。このように土地の方角によってメリット・デメリットがありますので、どんな間取りにしたいか決めてから最適な方角の土地を選びましょう。いえとち本舗は家づくりの資料を無料で提供しております。家づくりの参考にぜひご覧ください。資料請求のページはこちらからになります。