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建物・家づくり
お家を建て替える前に知っておきたい7つのこと

この記事では、建て替えを検討している方に向けて、費用や手続き、補助金、注意点まで、知っておきたいポイントを7つに整理して解説します。
目次
1. 建て替えとは?
1-1. 建て替えの定義とリフォームとの違い
1-2. 建て替えが選ばれる代表的なケース
1-3. 建て替えのタイミングを判断する基準
2. 建て替えにかかる費用と内訳
2-1. 建物解体費用の相場と注意点
2-2. 建築費用の内訳(本体工事・付帯工事)
2-3. 仮住まい・引っ越しなどの諸費用
2-4. 見積もりの比較とコスト削減のコツ
3. 建て替えの流れと必要な手続き
3-1. 建て替えのスケジュール全体像
3-2. 必要な手続きと書類の準備
3-3. 解体から着工までの段取り
3-4. 建て替えに関する近隣への配慮
4. 建て替えにおける土地条件と制限
4-1. 建築基準法における制限事項
4-2. 再建築不可の土地と接道義務
4-3. 容積率・建ぺい率・斜線制限の影響
4-4. 境界トラブルと測量の重要性
5. 建て替えに関する補助金・優遇制度
5-1. 建て替えで利用できる補助金の種類
5-2. 住宅ローン控除とその他の減税制度
5-3. 省エネ・耐震性能向上による支援策
5-4. 補助制度を活用する際の注意点
6. 建て替えのメリットとデメリット
6-1. 建て替えの主なメリット(最新設備、間取り自由など)
6-2. 建て替えの主なデメリット(費用、手続き、期間)
6-3. 建て替えとリフォームの比較検討
6-4. ライフステージと建て替えの相性
7. 建て替えを成功させるためのポイント
7-1. 信頼できる業者選びのポイント
7-2. プランニング段階での工夫と将来性
7-3. 資金計画と無理のない予算設定
7-4. 家族の希望を反映させるコミュニケーション
1. 建て替えとは?

1-1. 建て替えの定義とリフォームとの違い
建て替えとは、既存の住宅をすべて解体し、新たにゼロから住宅を建築することを指します。対してリフォームは、建物の骨組みや構造を残したまま、内装や設備の修繕・改修を行うものです。たとえば、キッチンや浴室の交換、壁紙の張り替えなどがリフォームに該当します。建て替えは建物の寿命を迎えた場合や構造上の不安がある場合に選ばれることが多く、最新の耐震基準や省エネ基準を満たした住宅に一新することができます。自由な設計や最新設備の導入が可能で、暮らしの質を大きく向上させる手段でもあります。
1-2. 建て替えが選ばれる代表的なケース
建て替えが選ばれる主なケースは、建物の老朽化が進行している場合です。たとえば、築30年以上が経過し、雨漏りやひび割れ、床の傾きなどが見られる住宅では、リフォームでは根本的な改善が難しく、建て替えが現実的な選択肢となります。また、1981年以前に建てられた旧耐震基準の住宅も、地震対策として建て替えが推奨されることがあります。さらに、二世帯住宅への切り替えや、子どもの独立後に生活導線をシンプルにしたい場合など、家族構成の変化をきっかけに建て替えが検討されることも少なくありません。生活スタイルの大幅な見直しを図りたいときには有効な手段です。
1-3. 建て替えのタイミングを判断する基準
建て替えを検討するタイミングは、建物の劣化度合いや将来の暮らし方によって左右されます。一般的には築30〜40年が一つの目安とされ、特に1981年の耐震基準改正前の住宅は、現行の耐震性能を満たしていない可能性が高く、専門家による耐震診断を踏まえて判断するのが望ましいです。加えて、住宅設備の老朽化や断熱性能の低さが目立つようになった場合も、建て替えによって最新の快適性を得られるメリットがあります。また、将来的な相続や家族構成の変化を見据えて、住宅資産としての価値を維持・向上させたいという観点から建て替えを選択するケースもあります。単なる修繕ではなく、暮らし全体のリセットとしての意味合いも含む選択肢と言えるでしょう。
2. 建て替えにかかる費用と内訳

2-1. 建物解体費用の相場と注意点
建て替えの第一歩は、既存の建物を取り壊す「解体工事」です。解体費用は構造や広さによって異なりますが、木造住宅であれば1坪あたり3~5万円程度が相場とされ、延べ床面積30坪の住宅ではおよそ100万〜150万円が目安となります。ただし、鉄骨造やRC造(鉄筋コンクリート)の場合は費用が倍近くかかることもあります。さらに、アスベストなど有害物質の処理や、狭小地での重機搬入が困難な場合にも追加費用が発生する可能性があります。解体時には、ライフライン(電気・ガス・水道)の停止手続きや、近隣への騒音・粉塵対策の配慮も不可欠です。業者の実績や見積もり内容をしっかり確認し、トラブル回避に努めましょう。
2-2. 建築費用の内訳(本体工事・付帯工事)
建て替えの中心となるのが、新しい住宅の「建築費用」です。これは大きく「本体工事費」と「付帯工事費」に分かれます。本体工事費には、基礎、柱、屋根、内装といった主要構造部分の工事が含まれ、坪単価で言えばおおよそ60〜90万円が一般的です。一方で付帯工事費とは、外構(庭・塀など)、仮設工事(足場・養生)、給排水・電気工事など、建物そのもの以外に必要な工事を指し、全体費用の1〜2割を占めることが多いです。また、断熱性能や耐震性、スマートホーム設備などグレードを上げると費用も上乗せされます。事前に総予算を明確にし、必要な設備とそうでないものを取捨選択することが費用コントロールのカギになります。
2-3. 仮住まい・引っ越しなどの諸費用
建て替えの期間中は、仮住まいが必要になるため、その賃料や引っ越し費用も予算に含める必要があります。一般的に建て替えには約6ヶ月〜1年かかるため、仮住まいの家賃が月8万円と仮定すると、それだけで50万円以上の出費になります。また、引っ越しも解体前・完成後の2回必要となるため、運搬費や荷物の一時保管費もかかります。特に荷物が多い家庭では、トランクルームの契約が必要になるケースもあります。さらに、郵便物の転送手続きやインターネット回線の再契約など、見落としがちな費用も発生します。建物以外の生活費用も想定しておくことで、予算超過を防ぎ、安心して建て替え期間を過ごせます。
2-4. 見積もりの比較とコスト削減のコツ
建て替えにかかる費用は、工務店やハウスメーカーによって差があります。1社だけの見積もりに頼るのではなく、複数社から見積もりを取り寄せ、内容や単価の違いを比較することが大切です。特に本体工事と付帯工事、諸経費の区分が明確でない業者には注意が必要です。見積書の記載が詳細であるか、価格に含まれる内容が具体的かをチェックすることで、後々のトラブルを避けられます。また、使わない設備や過剰なグレードを削減する、外構工事を後回しにするなど、コストダウンの工夫も有効です。必要に応じて住宅診断士や建築士に相談し、費用対効果の高いプランを選びましょう。資金計画を立てる段階で「総額でいくらかかるか」を把握しておくことが成功の第一歩です。
3. 建て替えの流れと必要な手続き

3-1. 建て替えのスケジュール全体像
建て替えは、計画から竣工までに通常6ヶ月〜1年程度を要します。まず初めに、現在の住まいの調査とライフスタイルの見直しを行い、どのような家にしたいかを家族で話し合います。次に業者選びと建築プランの検討を進め、設計・見積もりが確定した段階で契約を結びます。その後、解体工事の準備と仮住まいへの引っ越しが行われ、解体、着工、上棟、内装工事といった工程が続きます。建物完成後には登記や引き渡しが行われ、再び引っ越しという流れです。この間に必要な手続きや打ち合わせも多く発生するため、余裕のあるスケジュール管理と、家族全体での協力体制が重要となります。
3-2. 必要な手続きと書類の準備
建て替えにはさまざまな法的手続きが必要で、書類の準備も欠かせません。まず、建築確認申請書の提出が必須で、建物の構造や用途が法律に適合しているかを審査されます。また、古い建物の滅失登記を行い、新たに建築する家の建物表題登記や保存登記を行う必要があります。固定資産税評価の変更や、住宅ローン控除などを受ける際にも、建築確認済証や登記事項証明書などの書類が必要です。加えて、都市計画区域内では開発許可や景観条例の届け出が必要となる場合もあります。行政や登記所とのやり取りが煩雑なため、多くの方は住宅会社や司法書士と連携して手続きを進めています。
3-3. 解体から着工までの段取り
解体から新築の着工までの間にも多くの工程があります。まず、建物の解体には近隣への事前挨拶が重要です。騒音や振動、粉塵などのトラブルを避けるためにも、誠意ある対応が信頼につながります。解体業者との契約後は、電気・ガス・水道などのライフライン停止手続きを行い、必要に応じてアスベスト調査も実施されます。解体後は土地の整地と地盤調査が行われ、地盤改良の必要があれば追加工事が発生する場合もあります。その後、建築確認が下りればいよいよ着工です。これらの段階では、天候や手続きの進行状況によってスケジュールが変動することもあるため、ある程度の余裕をもって計画を立てることが求められます。
3-4. 建て替えに関する近隣への配慮
建て替え工事では、周辺住民への配慮がとても重要です。解体や工事期間中は、騒音・振動・ほこり・大型車両の出入りなどで、近隣に一定の負担をかけることになります。そのため、工事開始前にはあらかじめ挨拶回りを行い、工期や作業時間、連絡先などを丁寧に説明しておくことが基本的なマナーです。業者によっては、工事前に近隣向けの案内文を配布するなど、対策を徹底してくれるところもあります。また、仮設トイレや足場の設置位置、資材置き場の確保なども近隣の生活に影響を及ぼすため、事前の確認と説明が不可欠です。トラブルを未然に防ぐことで、建て替え後も安心して暮らせる地域環境を守ることにつながります。
4. 建て替えにおける土地条件と制限

4-1. 建築基準法における制限事項
建て替えを行う際は、建築基準法に基づくさまざまな制限に注意する必要があります。たとえば、住宅を建てられる土地は都市計画区域内の「用途地域」によって建物の種類や規模が制限されており、住宅が建てられない地域も存在します。また、建ぺい率や容積率によって建物の大きさや高さに制限がかかります。さらに、防火地域や準防火地域では耐火構造や外壁の仕様に厳しい基準が適用される場合もあり、設計に制限が出る可能性もあります。建て替え前には、自身の土地がどのような法的規制を受けているかを役所や専門家に確認し、想定通りの家が建てられるかを事前に把握しておくことが重要です。
4-2. 再建築不可の土地と接道義務
建て替えができない土地として代表的なのが、「再建築不可」の土地です。代表的なものとして、建築基準法上で認められている「幅4メートル以上の道路」に2メートル以上接していない土地があります。建て替えには「接道義務」を満たすことが必要で、この条件をクリアしていないと新しい住宅を建てることができません。このような土地は、かつて建物が合法的に建てられていたとしても、現行の法制度では建て替えが制限されるため注意が必要です。解決策としては、隣地を買い取る、私道に持分を得るなどして再建築可能な状態にする交渉をするといった方法があります。建て替えを検討する際には、自身の土地が法的に「建築可能」かどうかを必ず確認しましょう。
4-3. 容積率・建ぺい率・斜線制限の影響
建て替えでは、建ぺい率・容積率・斜線制限といったルールが建物の設計を大きく左右します。建ぺい率とは、敷地面積に対してどれだけの面積を建物が占められるかを示す数値で、容積率は延べ床面積の割合を示します。これらは用途地域や道路幅により上限が決められており、土地が広くても建てられる建物の規模には制限があります。斜線制限とは、日照や風通しを確保するために建物の高さや形状に制限を設けるルールで、隣接地や道路側から一定の角度で建物を切り取るような設計が求められます。これらの制限に適合させるために、希望する間取りや階数を調整しなければならないこともあるため、土地の条件に応じた柔軟な設計が求められます。
4-4. 境界トラブルと測量の重要性
建て替え工事を進めるにあたっては、土地の境界を明確にしておくことが非常に重要です。境界線が曖昧なまま工事を進めると、隣地とのトラブルに発展するリスクがあります。特に古い住宅では、境界杭が見つからなかったり、測量図が残っていなかったりするケースも多いため、建て替え前に土地家屋調査士による正確な測量を行うのが望ましいです。測量によって敷地面積が再確認されることで、建ぺい率や容積率の再計算にも役立ちますし、後々の不動産取引や相続時にも安心材料となります。隣地との境界確認書を交わすことで、境界を巡るトラブルを未然に防ぎ、工事を円滑に進めるための信頼関係づくりにもつながります。
5. 建て替えに関する補助金・優遇制度

5-1. 建て替えで利用できる補助金の種類
建て替えを検討する際には、国や自治体が用意している各種補助金制度の活用を視野に入れると、コストを抑えることができます。代表的なものに、一定の省エネ性能や耐震性能を満たした住宅に対する「子育てグリーン住宅支援事業」があります。また、バリアフリー化や高齢者対応住宅への建て替えを行う場合、介護保険や自治体独自の補助金が活用できる場合もあります。補助金の対象となるには、仕様や工事内容に一定の条件があるため、設計段階から制度の要件を確認し、申請のタイミングも含めてスケジュールを組むことが重要です。自治体によっては募集期間や上限金額も異なるため、事前の情報収集がカギになります。
5-2. 住宅ローン控除とその他の減税制度
新築住宅として建て替えを行った場合、住宅ローンを利用することで「住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)」の対象になります。この制度では、年末時点でのローン残高に応じて一定割合(最大13年間)を所得税や住民税から控除できるため、大きな節税効果が期待できます。さらに、長期優良住宅やZEH住宅といった高性能住宅に対しては、控除額の上限が引き上げられる制度もあります。また、新築住宅にかかる登録免許税や不動産取得税にも軽減措置が適用される場合があり、建て替えの際にはこれらの優遇制度も漏れなくチェックすることが大切です。申告には住宅ローンの年末残高証明書や登記簿謄本などの提出が必要なので、あらかじめ必要書類を整理しておきましょう。
5-3. 省エネ・耐震性能向上による支援策
建て替えを通じて住宅の省エネ性能や耐震性を向上させる場合、さまざまな支援策が用意されています。省エネ面では、断熱性の高い断熱材や高性能窓の導入、太陽光発電や蓄電池の設置などが対象になることが多く、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)支援制度を活用することで数十万円〜百万円単位の補助が得られることもあります。また、耐震性を高めるために耐震等級を2以上に設定するなどの設計を採用することで、地方自治体からの補助金や融資支援を受けられるケースがあります。これらの制度は、居住者の安全性と環境性能の両立を目指す国の方針に基づいており、申請条件や施工業者の登録有無など細かな要件もあるため、事前確認が重要です。
5-4. 補助制度を活用する際の注意点
補助金や優遇制度を活用するうえで注意すべき点は、申請タイミングと条件の厳格さです。多くの制度は「着工前」の申請が必須で、工事が始まってしまうと対象外となることがあります。また、予算枠が限られているため、応募多数の場合は早期締切や抽選となる可能性もあり、タイミングを逃すと受け取れないリスクもあります。さらに、補助の対象となる仕様や工事の詳細が決まっている場合が多く、設計の自由度が制限されることもあるため、制度利用を前提とする場合は設計段階から業者と密に連携することが求められます。書類の不備や手続きの遅れで不支給となるケースもあるため、行政書士や建築士などの専門家のサポートを受けながら慎重に進めるのが安心です。
6. 建て替えのメリットとデメリット

6-1. 建て替えの主なメリット(最新設備、間取り自由など)
建て替えの最大の魅力は、最新の住宅性能と自由な間取り設計を実現できる点にあります。築年数の経った住宅は、耐震性・断熱性・設備の面で現在の基準に大きく劣る場合がありますが、建て替えを行うことでこれらをすべて刷新でき、より快適で安全な住環境が得られます。また、間取りを家族構成やライフスタイルに合わせて自由に設計できるため、子育て世代には家事動線を重視した設計、高齢者にはバリアフリー仕様など、個々のニーズに合った住まいが実現できます。さらに、省エネ性能の高い家は光熱費の削減にもつながり、長期的には経済的メリットもあります。住み慣れた土地で理想の住まいを一からつくり直せる点は、建て替えならではの大きな利点です。
6-2. 建て替えの主なデメリット(費用、手続き、期間)
一方で、建て替えには大きなコストと労力が伴います。まず、解体費用・建築費・仮住まい費用などを含めると、総額で1,500万〜3,000万円ほどの出費となることが一般的です。これに加え、各種申請手続きや設計打ち合わせ、登記や補助金申請といった多岐にわたる作業が発生し、精神的・時間的な負担も大きくなります。また、工期も半年から1年程度と長期にわたるため、その間の生活設計や近隣対応にも配慮が必要です。さらに、思い入れのある旧家を取り壊すことに抵抗を感じる人も多く、精神的な負担となることもあります。こうした負担を軽減するには、信頼できるパートナー選びと、計画段階での入念な準備が欠かせません。
6-3. 建て替えとリフォームの比較検討
建て替えとリフォームは、いずれも住環境を改善する手段ですが、その目的やコスト、自由度には大きな違いがあります。リフォームは部分的な改修を行うため、費用を抑えつつ短期間で工事を終えることができ、住みながらの施工も可能な点がメリットです。しかし、構造に問題がある場合や間取りを大きく変えたい場合には、リフォームでは対応が難しく、制約が多くなります。一方、建て替えは初期費用は高額になるものの、将来的なメンテナンスコストの削減や資産価値の向上につながる場合もあります。両者の違いを踏まえ、現在の建物の状態や今後のライフプランを総合的に判断して、最適な選択をすることが重要です。
6-4. ライフステージと建て替えの相性
建て替えのタイミングは、ライフステージとの相性も深く関係します。たとえば、子どもが独立したタイミングで夫婦二人の生活に最適化したコンパクトな住まいに建て替える人もいれば、出産や子育てを見据えて、家事動線や収納を重視した間取りに一新する家庭もあります。また、高齢期を見据えたバリアフリー住宅や、二世帯同居を実現するための建て替えも増えています。今後の生活をどう設計したいかを明確にすることで、無駄のない間取りや設備選定が可能になります。ライフステージの変化は住宅のあり方を見直す絶好の機会でもあり、建て替えによってその変化に柔軟に対応できる住宅を手に入れることができます。
7. 建て替えを成功させるためのポイント

7-1. 信頼できる業者選びのポイント
建て替えを成功させるうえで最も重要なのが、パートナーとなる建築業者の選定です。建て替えは多額の資金と長い期間を要するため、信頼関係のある業者とタッグを組むことが安心への第一歩となります。選ぶ際は、実績の有無や口コミ、施工事例をよく確認しましょう。地元での施工経験が豊富な業者は、地域の法規制や土地の特性を熟知しており、スムーズな対応が期待できます。また、見積書の内容が明確であるか、担当者が誠実に対応してくれるかも判断基準になります。複数社から相見積もりを取り、価格だけでなく、提案力やアフターサービスも含めて比較検討することが、後悔のない業者選びにつながります。
7-2. プランニング段階での工夫と将来性
建て替えは、人生で数少ない「家をゼロから設計できる機会」です。そのため、プランニング段階でどれだけ将来を見据えた設計ができるかが、住み心地に大きな差を生みます。現在の家族構成や生活動線だけでなく、将来的な家族の変化、例えば子どもの独立や親との同居、高齢化による身体の変化にも配慮した設計が理想です。また、収納の配置や光の取り入れ方、風通しといった細かな部分も暮らしやすさに直結します。将来的にリフォームや増築を想定している場合は、その余地を持たせた設計を考慮するのも一案です。家族全員の希望を共有しながら、柔軟性と快適性を兼ね備えたプランニングを心がけましょう。
7-3. 資金計画と無理のない予算設定
建て替えには解体費、建築費、仮住まい費など多くの費用がかかるため、無理のない資金計画が欠かせません。最初に「総額でいくらまで出せるのか」という予算上限を明確にし、そこから逆算してプランを練ることが大切です。住宅ローンを利用する場合は、金利や返済期間だけでなく、将来の収入や支出の変化も考慮したシミュレーションを行いましょう。見積もりには予想外の追加費用が含まれることも多いため、少なくとも10〜15%程度の余裕資金を見込んでおくと安心です。補助金や減税制度の活用も含め、計画的に情報収集を行い、過度なローン負担や資金ショートを避けるよう注意しましょう。
7-4. 家族の希望を反映させるコミュニケーション
建て替えは家族全員にとって大きなライフイベントであり、全員の希望をしっかり反映させることが満足度の高い家づくりにつながります。たとえば、子どもは自室の広さや収納、夫婦は家事動線やプライバシー、祖父母はバリアフリーなど、それぞれに異なる希望があります。プランニング段階で家族間での意見交換をしっかり行い、設計士や施工業者にも具体的に要望を伝えることが重要です。また、完成後に「言ったのに反映されていない」といったトラブルを避けるためにも、要望は文書化しておくと安心です。家族の思いをひとつにまとめ、全員が納得できる家づくりを目指すことが、建て替え成功への大きな一歩となります。
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快適な空間・質の良い睡眠のために【いえとち本舗の新築・山口・宇部・防府・山陽小野田・周南・下松】
イエテラスの新築、いえとち本舗山口中央店の杉田です。現在、宇部・山陽小野田・防府・山口・周南で、家づくりを検討されているみなさん!今回は、「快適な空間で過ごせて、質の良い睡眠を取りやすくなる」新築住宅の作り方をご紹介いたします。仕事の疲れや日々の疲れをいやすためにも、快適な空間で暮らして、質の良い睡眠を取ることは、とても大切なことです。 新築住宅をせっかく建てたのに部屋の雰囲気が暗い、寝つけが悪い・寝覚めが良くない・・・。やっとの思いで建てた新築住宅では日々の生活を快適に暮らして、質の良い睡眠を日々取れたら理想ですね。 まずは、家を建てるときの方角を考えましょう!日本では方角によってよく運気が変わると言われており、家を建てる時は方角を気にかける方が多いです。中でも1番人気があるのは、『南向き』ですが、必ずしも南向きが良いとは限りません。ご家族のライフスタイルに合った方角で、家を建てることも視野に入れましょう。 【1番人気】南向きの家1日を通して日が当たりますので、明るいと南向きの土地は人気がある分、価格も高く設定されていることが多いです。新築住宅が車通りなどの大通りに面していると、目隠しのための柵や塀・植栽などが必要となり、逆に日当たりや通気性が十分ではなくなることもあります。日当たり良好な南向きのメリットを十分に生かせるか、周辺環境の状況を併せて考えていきましょう。 東向きの家 朝日でたっぷり照らされる東向きの家は、朝型の生活をしている方にはおススメです。東向きのリビングを作れば、朝日が入り、明るく元気いっぱいになれます。1日のスタートを快適に始めるためには東向きもおススメです。是非すがすがしい朝を迎えて下さい。 西向きの家西向きは不評で日当たりが悪く、西日は避けたいと思う方も多いと思います。 しかし、常に家を空ける時間が多い方は、夕方帰ってきたときに日差しが差し込む西向きの家は、ある意味おススメとも言えます。夕日が沈む瞬間を目の当たりして、仕事終わりの自分を落ち着かせることもできるでしょう。 方角を決めるときのポイント 家の向きを同時に考えたいのが各部屋の方角ですよね。家族は集まるリビングは、家の中で1番日差しが多く入り、部屋が明るく照られる位置にしましょう!風水では玄関は運気が1番左右されるという話を聞いたことがあります。玄関は、南・東・西・北西・南東に置くのが良いと言われています。また、キッチンは陰気なところですと熱がこもりやすく、料理のやる気が損なわれます。そのため、キッチンは風通しの良い位置に設置をして、さらにキッチンの近くには窓を設置することが良いです。 寝室は寒くて湿気がこもる北と西日が当たって、熱気がこもりやすい西向きの方角は、おススメしません。新築住宅を建てる際には、家の周囲の環境と併せて、部屋の位置も意識しつつ、より快適な空間のある家づくりを決めていきましょう。方角は営業スタッフにも相談しながら、決めていけば安心です。 寝るための環境を整えよう新築住宅で質の良い睡眠を確保するためには、寝室の環境を整えることも大切です。部屋の広さや温度・湿度・音・光・色などの要素があります。例えば、高級ホテルの一室を想像してみてください。高級ホテルでは、外の騒音を遮るために窓が一流のホテルでは、外の騒音を遮る為に窓がペアガラスだったり、オシャレな壁紙や間接照明で部屋の雰囲気を出したり、空調で温度や空気の調整ができたり・・・質の良い睡眠が追及されていて、快適な空間につくられています。新築住宅にも高級ホテルの要素を真似してみるのも良いと思います。 色を工夫する 色には暖色と寒色と大きく2つ分かれます。寝る前に赤などの暖色を見ると、神経が刺激されて熟睡できなくなってしまいます。また、派手な原色カラー(ピンクなど)や派手な模様などを見てしまうと目や脳がより休まりにくくなります。新築住宅の寝室においては寒色がおススメです!寒色には、気持ちを落ち着かせて眠りに入りやすい効果がありますし、例えば、緑には興奮を抑えてくれる効果があります。さらに、ベージュやブラウンなど土系の色には気持ちをのんびりとリラックスさせてくれる効果もあります。赤や紫など暖色が好きで新築住宅の寝室で使いたい場合には、トーンを抑えた薄い色合いにしたり、暖色は一面だけのアクセントカラーとして使うのが良いです! 質の良い睡眠を取るためにも色の工夫は欠かせません。 より良い睡眠のための色新築住宅での新生活が始まり、質の良い睡眠を得るためには、シーツやカーテンの色も大切になってきます。シーツやカーテンついてですが、一般的に眠りに入る前に刺激の強い色や模様は見ない方が良いです。壁紙と同様にシーツやカーテンなどは落ち着いた薄いブルー系やシンプルなモノトーンカラーや優しい土系の色のベージュカラーを取り入れたら良いでしょう。あと照明は薄暗くして、新築住宅の寝室には遮光カーテンを使いましょう。 窓を付ける新築住宅で質の良い睡眠をとるためには、規則正しい生活リズムをつくるのが理想的です。まずは朝起きたら、カーテンを開けて、しっかり太陽の光を浴びることが目覚めのスイッチを入れることができます。窓から入ってくる朝日を浴びたら、スッキリした気分で一日を始められます。新築住宅の寝室には手に届くところに窓を付け、太陽の光で目覚められるような位置にベッドを置くと良いですよ。 夏は涼しくて、冬は暖かい住まいイエテラスの住まいは、高性能ハイブリッド窓サーモスLを採用しており、高断熱・高気密の家です。大手ハウスメーカー様でも採用をすることが滅多にない最高水準の性能を誇る断熱材で1年中快適な住まいを実現しています。さらに断熱性が高く、結露による劣化を防ぐ施工にこだわっています。施工精度が低いと、建てた後でも数年後に結露が発生し、劣化・腐朽が進んでしまいます。しかし、イエテラスの家は結露を防ぎ、家の中でも温度差を作らないのも魅力の一つです。新築住宅に引っ越し後も新しい家で快適に暮らす為に重要なポイントになります。イエテラスの新築住宅では、快適な空間で過ごせて、質の良い睡眠を取りやすくなる家づくりをご提案しております。宇部・山陽小野田・防府・山口・周南で家づくりを検討されている方、是非一度ご相談ください。 9月21日(土)~9月23日(月)の最新イベント情報↓【山口市宮野】女性に大人気のアイランドキッチンを導入した完成見学会
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木造住宅の特徴やメリットデメリットを徹底解説
日本において、古くから主流となっている住宅構造といえば、やはり「木造住宅」が挙げられるでしょう。住宅構造には鉄骨住宅をはじめとしたさまざまなものが登場していますが、それでも木造住宅には根強いニーズがあります。 もしかしたら、今まさに木造住宅の家を建てようと考えている人もいるかもしれませんね。しかし木造住宅という名称は知っていても、その特徴や詳細まで知っている人は少ないはず。とはいえ木造住宅を建てるのであれば、特徴や詳細についてはかならず理解しておく必要がああります。 本記事では 木造住宅の定義やメリット・デメリット、耐震性などについて詳しく解説します。実際に建ててから後悔しないように、ぜひ参考にしてください。木造住宅とは?木造建築の構造木造建築のメリット・デメリット木造住宅の耐震性木造住宅の防火・耐火性木造建築の物件選びのチェックポイントとは?まとめ 木造住宅とは?まずは、木造住宅の定義を確認しておきましょう。といっても、さほど難しい話ではありません。「柱や梁などの、建物として大切な部分に木を使っている住宅」が、木造住宅です。 柱や梁は、建物自体を自立させ、風水による圧力や、建物自体の重量を受け止めます。したがって強度の高いスギやヒノキなどが好まれて用いられる様子です。 古くから神社仏閣などで用いられた建築方法ですが、現在でも一般的な住宅などで活用されています。国内に現存する建物の8割は、木造住宅に分類されるいった調査結果もありました。木造の建築方法は長い歴史の中で高められており、今も建築業界で通用しているのです。 ちなみに、木造住宅の(法律における)耐用年数は22年とされています。法律的には築22年目で減価償却が終わり、建物としての価値はゼロ円となるわけですね。ただし、細かな点検や修繕によって、それよりも長い間耐用させることも可能です。 法律で定められていない実質的な耐用年数は、おおよそ30年程度と言われています。しかし、実際のところはそれよりも早く建て替えしてしまうケースが多い様子です。木造住宅は「期待耐用年数」というものもあります。これは前述した耐用年数の考え方とは異なり、求められる性能などの基準があります。フラット35の技術基準を満たす木造住宅の期待耐用年数は50〜60年程度とされています。長期優良住宅だとさらに100年以上の期待耐用年数があるとされていて、木造住宅はこれまでの技術向上により、適切なメンテナンスを行えばとても長く住める住宅と見られています。建物構造の種類住宅など、建物は木造以外の構造もあります。以下に建物構造の種類を記しましたのでご覧ください。 木造 鉄筋コンクリート造 鉄骨鉄筋コンクリート造 鉄骨造 【木造】柱や梁、土台など主要な部材に木材が使われているのが木造です。神社仏閣など日本では古くから木造で建てられた建物が多くあります。木材の吸水性、吸湿性の特性から四季がはっきりしている日本の気候風土にも木造は合っていて、現在でも多くの住宅に木造が採用されています。普及率の高さから比較的コストを抑えて家を建てることができ、メンテナンス性にも優れています。【鉄筋コンクリート造】組んだ鉄筋を覆うようにコンクリートを打って柱や梁、床スラブなどの構造体を作るのが鉄筋コンクリート造です。鉄筋コンクリート造のことをRC造とも呼びます。圧縮に強いコンクリートとひっぱりに強い鉄筋を合わせた構造のため耐震性に優れ、火災にも燃えにくい構造を有しています。また、機密性が高いのも特徴的です。鉄筋を組んでからコンクリートを打設して建築するため、工期が長くなること、コストがかかることがデメリットに挙げられます。【鉄骨鉄筋コンクリート造】鉄骨の周りに鉄筋を組んでコンクリートを打設する構造が鉄骨鉄筋コンクリート造です。鉄骨鉄筋コンクリート造のことをSRC造とも呼びます。鉄骨を使っていることから鉄筋コンクリート造よりも強度は高く、高層マンションなどの大規模建築に採用されます。耐震性、防音性、気密性など性能は非常に高いですが、戸建て住宅に採用されることはありません。【鉄骨造】柱、梁など主要な構造体に鉄骨を使っているのが鉄骨造です。鉄骨造のことをS造とも呼びます。鉄骨造は住宅にも多く採用されている構造で、鉄骨の頑丈さから間口の広い設計が可能。火災にも強い特徴があります。コストは木造よりは高く、鉄筋コンクリート造よりは安く、住宅の他にもビルやマンション、工場など幅広く採用されています。木造建築の構造木造建築には以下の種類があります。 木造軸組構法(在来工法)木造壁式工法 木質パネル工法 【木造軸組構法(在来工法)】柱や梁、土台などが骨組み構造となっています。一般的な木構造を持ち、もっとも多く住宅に採用されています。【木造壁式工法】 ツーバイ材で柱や梁などを作り、壁や床などには合板を張った箱構造が木造壁式工法です。モノコック構造とも呼ばれていて、水平の力に強く耐震性に優れています。【木質パネル工法】木造壁式工法と同じモノコック構造を持ち、床や壁に木質パネルを採用した構造です。木質パネルの性能はメーカーにより違いますが、工場で大量生産して組み立てるためコストを抑え、工期短縮、品質の安定、などのメリットがあります。木造建築のメリット・デメリット木造建築(住宅)には、やはりメリットとデメリットが存在します。木造住宅と鉄骨住宅いずれかを選択する場合には、メリットとデメリットについて、よく皮革検討しておきましょう。木造住宅のメリットとしては、以下のような点が挙げられます。 鉄筋コンクリート造と比較して、費用が安い吸湿性にすぐれて、快適に過ごせる断熱性にすぐれ、冬は暖かく、夏は涼しい建築デザインの自由度が高い化学繊維などを利用しないため、健康リスクが低い構造がシンプルなため、将来的にリフォームを実施しやすい木造ならではの、自然で落ち着きある空間に仕上がる香りがよい とくに重要なのは、やはり鉄筋コンクリート造と比較して費用が安いという点でしょう。一方で、鉄筋コンクリート造などではあり得ないメリットを持っているのも魅力的です。そして、意外にも木材は断熱性にすぐれており、快適な室内温度を維持できるのも大切なポイントと言えます。 木造住宅は建築デザインの自由度も高く、希望の設計が実現しやすいでしょう。建物の強度に合わせて柱を配置していかなければいけませんが、柱をデザインとして見せることも可能。構造体で建物の強度を確保できれば壁を少なくすることもできます。木造の中でも木造軸組構法(在来工法)は骨組み構造ですので、間取り設計の自由度と後々必要になるメンテナンス性が優れています。あまり注目されませんが、健康という側面でも木造住宅は優秀です。木造住宅では、壁紙などで化学物質が含まれた素材を利用しないケースが大半。よって、化学物質に由来したアレルギー反応などを心配する必要はなく、とても安心しできます。 一方でデメリットとしては、以下のような点が挙げられます。 鉄筋コンクリート造と比較して、耐衝撃性などの強度に劣るメーカーごとで、品質に差異がある雨水などで絵腐食しやすく、経年による劣化が激しいシロアリなどによる被害が考えられる使用する木材の数が多いため、空間を圧迫しがち防音性が低い やはり、鉄筋コンクリート造と比較すると、強度に劣る部分は否めません。そして、木材が使っていることに由来する劣化の早さも気になるところです。 そして、メーカーごとで品質に差異があるのも、オーダー前の今段階では特に理解しておく必要が高いでしょう。やはり木材にたずさわる職人や担当者の力量次第で、品質はいくらでも変化します。実際に着工する前段階で、できるだけ良質な木材を用意できる、信頼できる業者依頼しましょう。木造住宅の耐震性続いて、木造住宅の耐震性について考えてみましょう。木を使っているとなると、地震には弱そうだと感じる人も多いはず。しかし、意外にも木造住宅は、地震に強いという特徴を持っています。 木造住宅が耐震性を得られる理由は、木材の組み合わせ方によります。代表的なのは、「筋交い」という部分です。筋交いとは、木材と木材に、また木材を斜めに通すこと。このような形を作ることで、木造住宅は耐震性を持つようになります。 ちなみに筋交いには、 斜めに一本だけ木材を通す「方筋交い」左右両方から目次を通して”バツ”印にする「たすき掛け」があり、たすき掛けのほうがより強い耐震性をもたらします。 そのほかにも、木造住宅の工法によって、耐震性はさまざまです。木造住宅の工法自体は多種多様ですが、たとえ「ツーバイフォー工法」などは、耐震性が高いと言われています。 ツーバイフォー工法とは、2インチ×4インチの角材を主軸として建築していくものです。この工法であれば、耐震性とともに断熱性や通気性まで確保できると言われています。木造住宅の防火・耐火性続いて、木造住宅の、防火、耐火性について考えてみましょう。木材などでいかにも燃えやすそうですが、実はそうでもありません。むしろ、防火・耐火性はそれなりに高いと考えられています。 そもそも木材自体、そうそう簡単に燃えるものではありません。特に木造住宅で使われている木材は太いので、火が付きづらいのです。 また、太い木材は燃やしても延焼しづらい側面があります。木材に着火すると、当然ながら表面が燃えて炭へと変化していくわけです。 炭になった部分は、酸素を通しづらくなります。つまり木材の表面は燃えたとしても、その先では酸素が足りず、延焼せずに鎮火するというわけですね。表面が燃えても、内部は生木のままです。 ちなみに多くの実験では、木材を15分ほど火で燃やしても、表面が数センチ焦げ付くだけで済んだりしています。また表面が焼けたところで住宅の基礎としての強度は保たれたまま。つまり、崩落しづらいわけです。 最近は「防耐火構造外壁」など、防火性や耐火性に特化した建築技法も登場しています。こういったものであれば、より炎に強い住宅となるでしょう。もちろん費用はかかりますが、万が一のことを考えて、導入を検討する価値はあります。 木造建築の物件選びのチェックポイントとは?これから木造住宅を購入しようと考えている方はどんなことをチェックしておいた方がいいでしょうか。ここでは木造住宅を購入する際にチェックしておきたいポイントをご紹介していきます。使用されている木材の確認木造住宅といっても使われている木材は種々あるもの。どんな木材が使われて建てられているかというのもこだわっておきたいところです。以下に木造住宅に使われる木材の種類をご紹介します。【ヒノキ・スギ】ヒノキやスギはメジャーな木材と言えますので、名前は聞いたことがある人も多くいるのではないでしょうか。ヒノキは昔から住宅に使われている木材です。ヒノキは木材にとっては弱いイメージのある水や虫に強く、木造住宅の天敵であるシロアリにも強い木材です。ヒノキにはリラックス効果のある「ヒノキチオール」という精油成分を含み、さらに高い殺菌効果、独特の香りなどの特徴もあります。スギも同じく古くから親しまれる日本を代表する木材です。スギは柔らかく加工がしやすい特徴があり、成長も早いため安い価格で販売されています。構造材、造作材、建具など幅広く用いられています。【ケヤキ】ヒノキと並ぶ高級木材。硬く耐久性の高い特徴があり、大黒柱に用いられることがあります。材が硬いため加工しにくく職人を選ぶ木材となっています。【ウォールナット】 深みのある暗褐色の美しい木目が特徴的な木材。家具やフローリングに使われ、加工がしやすく耐久性も高いです。経年変化による風合いも楽しめる木材です。【ブナ】 耐久性が低く狂いも生じやすいとされていたため、建築用材では積極的に使われていませんでしたが、現在では乾燥技術と合板加工技術が発展してきたことにより需要が増えています。木目は明るく主張がないため家具用材やフローリングとして好まれています。工法を確認する前述したように木造住宅は工法に種類があります。住宅の購入ではどの工法を選ぶかも重要なポイントです。普及率の高い木造軸組構法は間取りの自由度が高く、メンテナンス性も優れていますので、コストや性能のバランスが安定しています。木造軸組構法と似た木造ラーメン構造という工法もあり、この工法は木造軸組構法が柱や梁などの構造体に耐力壁を設けて水平力を強化するのとは違い、接合部を強くして柱や梁だけで水平力に耐えられるようにした工法です。壁を少なくすることができるため、さらに間取りの自由度が広がります。生活をしていけばライフスタイルの変化や家族人数も変えわります。将来のことも考えてライフスタイルの変化に対応できる設計にしておきましょう。各工法はメリット、デメリットがありますので、求めていることが実現できる工法を選びましょう。まとめ木造住宅というと、少し古いことのように聞こえてしまう部分があるかもしれません。しかし実際のところ、現在でも鉄筋コンクリート造などとともに、”現役”の建築方法として採用されています。 木造住宅は、コストが低いにもかかわらず、さまざまなメリットを有しているものです。吸湿性や断熱性などは、鉄筋コンクリート造などよりもはるかに優れています。また、耐震性や耐火性なども、イメージに反して高いのが特徴です。もちろんデメリットもありますが、それを補ってあまりあるメリットがあると言えるでしょう。ぜひ一度、木造住宅を検討してみてください。 いえとち本舗では、新築住宅や家づくりで重要な情報をおさえた資料を配布しています。本記事のような木造住宅についても、より大切なことをお伝えしているので、ぜひご参考ください。資料請求はこちらから さらに会員登録された方には、会員限定の住宅情報を多数配信しています。ご興味がある方は、ぜひ会員登録してみてください。会員登録はこちらから